『食べることがヘタな猫』もいる!考えられる5つの原因 器や食べさせ方を変えたら改善できる?

2024-08-13 20:00

「愛猫の食事後に周りが散らかっていて片付けが大変…」とお困りの方もいるのではないでしょうか。実は意外なところに原因が潜んでいる可能性があります。本記事では、猫がご飯を食べこぼしてしまう原因5つと、飼い主が取れる改善策についてまとめました。

1.猫の性格や習性によるもの

ご飯を食べる猫

食べこぼしの原因の1つは、猫の生まれ持った性格や習性によるものです。

せっかちな猫はガツガツとご飯を前に押し出すように食べる、好奇心旺盛な猫はご飯を食べながら他の気になるものの方を見てしまう、警戒心が強く神経質な猫は周りに異変がないかをキョロキョロと気にする、あえてご飯を外にこぼしてから食べる…など性格ごとに食べ方が異なります。

また、肉食である猫には「捕まえた獲物を食べる時に、左右に頭を振ることで肉を噛みちぎる」という習性があり、その名残でご飯を散らかしてしまうこともあるのです。

性格や習性による食べ方のクセはなかなかしつけが難しいので、適切な食器に変えたり食事環境を見直したり、というような別角度からの対策をしていくのが良いかもしれません。

2.食器が合っていない

食器の前に座る猫

食べこぼしの背景には、今使っている食器が猫にとって最適なものではない可能性もあります。

チェックすべきは以下の点です。

  • 食器の大きさ(広さ)
  • 食器の形
  • 食器の深さ
  • 食器を置く高さ
  • 食器を置く角度

食器の大きさ(広さ)は猫のヒゲが当たらないものが理想で、形は平皿に近いものか浅めで底が丸いタイプ、楕円形のものも良いでしょう。

食器は床から8~10cmの高さに置き、可能であれば猫の顔側に少し傾けると食べやすくなりますよ。適切な高さ・角度に置くことで吐き戻しの軽減にもつながります。

3.口内が痛い・しみる

口を痛がる猫

猫が口内炎や歯肉炎を発症している場合、ご飯を食べている最中に食器の周りにボロボロとこぼしてしまうことがあります。口内の炎症が重症になると、痛みから上手にご飯を食べられなくなってしまうからです。

口内炎や歯肉炎は高齢になるほど発症する可能性が高まりますが、1歳以上の若い猫でも見られます。猫の口内では虫歯菌よりも歯周病菌の方が出やすいため、口内トラブルを抱えやすいのです。

猫の口の中に痛みが出ているサインとしては、主に以下の行動が見られます。

  • ご飯を食べる時に顔を斜めに傾けながら食べる(こぼす)
  • 噛んだ瞬間に痛そうな素振りをする
  • 食後以外にもしきりに口の周りをペロペロと舐める

痛みから上手に食べられていない場合は速やかに病院を受診してください。

4.ウィスカーストレス(ヒゲ疲れ)

食器に手を入れる猫

「ウィスカーストレス」とは、ご飯を食べている最中に猫のヒゲが食器に当たり続けることで不快感が生じ、精神的に負担がかかってしまうことを指します。「ヒゲ疲れ」とも呼ばれ、猫がご飯をこぼす原因の1つです。

猫がヒゲ疲れを起こしている時は、食器の底が見えてくると食べるのをやめてしまったり、あえてご飯を外にこぼしてから食べるといった行動を見せることがあります。

猫に食事や水を与えるときに口の狭い食器や深めの食器を使っている場合は、食器自体を見直してみるのも一手です。底が浅めで口が広いプレートのような形状の食器をチョイスすると良いでしょう。

5.フードが食べづらい

食事中にカメラを見つめる猫

実は、猫が食べているフードが合わないことも食べこぼしの原因となってしまうことをご存じでしょうか。

キャットフードひとつとっても、粒の形や大きさ、ドライかウエットかなど様々な種類がありますよね。猫の年齢や噛む力の強さ、口内の状態などを考慮して適切なフードを選びましょう。

子猫のうちは食べなれていないフードをこぼしてしまっているだけかもしれませんので、しばらく様子を見ても良いかもしれません。

噛む力が弱まってきている高齢猫の場合は、固い粒が食べにくいと感じている可能性が。ウエットフードに切り替えたりドライフードを水でふやかしたりして食べやすくすると良いでしょう。

まとめ

フードがこぼれている猫

今回は、困った「猫の食べこぼし」の原因について解説しました。

猫の性格や習性によるクセが原因となっている場合もありますが、使っている食器やフードの形状・大きさなどが合わず食べにくさを感じていることが多いです。また、歯肉炎や口内炎などトラブルを抱えている可能性も考えられます。

まずは、愛猫の食べこぼしの原因が何なのかをしっかりと見極めることが大切です。なんとなくでも原因ががつかめたら、食器や食事環境を見直す、病院へ受診するといった対策を取りましょう。

さらに、猫が食べこぼしてしまっても良いように、トレーを設置したりシートを敷いたり、という対応も合わせて行っておくのもおすすめです。

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