犬のしつけに使うコマンドとは、おすわりやフセなど犬にある行動をとってもらうための言葉です。このコマンドと言われるものを英語で伝える方がいいのか?それとも日本語でもいいのか?といった疑問を持つ飼い主さんも少なくありませんが、結論どちらでも犬はちゃんと理解してくれます。ただ、今回私がここでお話したいのはどっちがいいという問題ではなく、コマンドではなくキューという言葉を使ってもらえたらもっと素敵かもしれないということです。
犬のしつけに使う言葉はキュー(合図)
犬のしつけに使う言葉を指示・コマンドと言われていますが、このコマンドという言葉は軍隊などで使われる『命令』の意味があります。
昔は何も考えずに犬に合図を送る言葉のことをコマンドと言っていましたが、最近ではキュー(合図)というドッグトレーナーも増えてきました。
コマンドと言うかキューと言うかだけの違いといえばそうなのですが、『命令』と『合図』とでは意味も気持ちも変わってくると思うのです。
犬へコマンドを出すではなくキューを出すだと目線が変わる
例えば命令を出すのと合図を出すのとでは、それを発信する側の気持ちのあり方も変わってくると思いませんか?
私はその言葉の意味を知って使いたいタイプの人間というのもあり、その言葉がもつ意味を理解すると相手に対してどのような気持ち・目線でいるかや、相手とどのような関係でいたいのかを考えるとコマンドという言葉は違うなと考えます。
今までは特に何も考えずにコマンドと言っていましたが、キューという言葉と意味を知ってからは私は犬を支配したいわけでも命令通りに動けと思っているわけでもないので、キューと言うようにしました。
そしてこれまで当たり前にコマンドと言っていた自分に悲しくなったのも覚えています。
犬を尊重し協力し合える関係になるためにも言葉を選ぶ
犬からしてみたらどんな言葉であっても特に何を思うわけではありませんが、それでも私は人間なのでその子とどんな関係でありたいか?どうしていきたいのか?を考えることができます。
『名は体を表す』ということわざがあるように、その言葉の意味を理解するということは心の持ち方・意識の持ち方にも影響しますし、それは相手へ向ける気持ちや態度にも繋がってくるものです。
犬を従わせよう、うまくコントロールしよう、といったような考えが少しでもあるとうまくいかなかったときに犬にイライラしてしまいがちです。
しかし、「協力し合う関係で犬がうまく協力できるようにするためには、自分が犬にとってわかりやすい合図を出してあげないといけない」と考えると犬にイライラしてしまうこともなくなります。
そしてどうしたら犬にとってわかりやすい合図を送ることができるか?どのような環境にするといいか?といった建設的な考えをすることができるので、コマンドではなくキューを使うことをおすすめします。
まとめ
犬のしつけに使うコマンドは英語か日本語かという問題はよく聞きますし、指示する言葉を英語で言うとこうなるよというものは巷ではよく見かけます。
しかし、そもそもコマンドとは命令という意味でありそれは支配下にある対象に対して使う言葉ですから、コマンドという言葉自体違うと思うのです。
歴史にもあるように犬と人はお互いを尊重し協力しあうような関係だからこそ、コマンドではなく合図の意味であるキューという言葉が一般的になってほしいです。
今までコマンドという言葉を使っていた人はちょっとくすぐったい感じがすると思いますが、ぜひキューという言葉に切り替えていってみてください。
きっと犬に対する気持ちの向け方に変化が感じられるはずです。
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