ドッグトレーニングでの『ご褒美』『褒める』の誤解とは?犬にとってのメリットで良い行動増やそう

2024-08-19 06:00

ドッグトレーニングでは基本的に「こんなとき→こんな行動をすると→良いことがある」という条件づけをしていくことで学習をすすめていきます。そして「良いことがある」という部分は「犬にとっての良いこと」であり、それが「遊ぶこと」「食べもの」「なでてもらうこと」など、何が「良いこと」に該当するのかは当然犬ごとに違います。もしその犬にとっては「食べ物」が「良いこと」だった場合、『食べ物がご褒美として機能している』ということができます。しかし、なかには『ご褒美・褒める』についてちょっとした誤解が生じている場合も。今回は、ドッグトレーニングにおける『ご褒美・褒める』の役割について解説いたします。

「ご褒美」「褒める」の本来の意味とは

白い犬とブラウンの犬

犬にメリットと感じて自然と前向きに取り組ませる形をベースにしたドッグトレーニングでは、そもそも「褒める」「叱らない」という前提でトレーニングはしていません。

「トレーニング」と聞くとつい「叱る」「褒める」という言葉にとらわれがちですが、本来ドッグトレーニングでは、犬の行動を『増やす』『強める』『減らす』『弱める』という形で学習の仕組みを構成しています。

専門的な言い方では、犬のある行動が増えたり強くなればそれは『強化された』、逆にある行動が減ったり弱くなれば『弱化した』という言い方をしますが、必ずこのような強化・弱化が生み出されるためには、そこには犬にとってのメリット・デメリットが存在します。

たとえば、犬にとってメリットが感じられる褒める行動をすれば、それは犬にとって「ご褒美」として機能し、結果として犬の行動は増えたり強くなったりします。逆に、不快や嫌悪といった刺激で行動することでデメリットが生じる場合は、当然ご褒美としての機能はなく、犬の行動は減ったり弱くなったりするのです。

つまり、ドッグトレーニングを正しく進めるためには、あるときある行動を起こすとメリットがあるのか、それともデメリットになるのかを、犬にわかりやすく伝える必要があるのです。

犬の特定の行動が増えた理由を知ろう

ジャンプしようとしている犬

これは犬に限らず、ほぼすべての動物に当てはまりますが、その動物にとってメリットがあればその行動は増え、そしてその行動は繰り返すほどに定着していきます。

すなわち、吠える・噛む・引っ張る・飛びかかるなどのさまざまな行動にはすべて理由があり、必ずその行動を起こしたことで得られるメリットがあることを犬が理解・学習しているのです。

多くの飼い主さんは、愛犬に問題と感じる行動が増えると、なぜそのような行動を繰り返すのかを理解する前に、「どうにかしてその行動をやめさせよう」とすることにフォーカスしてしまいがちなように感じます。

ですが、ある行動を治そうとするのではなく、なぜその行動をするのかを理解したうえで、犬にとって苦痛・恐怖・不安といったネガティブではない選択をするようにしてみてほしいのです。

犬にとっての「メリット」で良い行動を増やす

緑のコーンの匂いをかぐ犬

例えば、「飛びつき」という行動は小型犬であれば許されることが多い行動ですが、大型犬になるとどうしても物理的な問題から、問題となる行動として判断されてしまいがちです。

しかし、この飛びつくという行動の多くは興奮によるもので『嬉しい』『楽しい』といった情動が抑えられず、前足を浮かせて相手に飛びつくという形で表現されているにすぎません。

別にそれが問題と感じないならそのままでもいいですし、これを他人に、ましてや小さな子供にされてしまうことで怪我をさせてしまうリスクが大きくなる可能性があるのであれば、別の行動の提案をしてあげたほうが良いことになります。

ここで大事なのは、『治す』わけではないということです。あくまでも興奮によって飛びつくという行動を、「別の行動でお願いできませんか?」と犬に提案するだけ。

そのため、「やめさせるために叱る」ということは一切しませんし、目的は『別の行動を提案し協力をお願いする』ですので、叱る必要がそもそもありません。

「叱る」、すなわち犬にとっての嫌悪刺激となるものを犬に与えるということは、確かに行動を減らすことを目的としたアプローチではあります。学習の流れのなかに当てはめると『人が来たら→飛びついたら→首に嫌な刺激がきた→だから飛びつくのをやめる』という構成です。

しかし、これは犬を苦しめていると同時に、飛びつくのをやめたとしても別の問題を生み出すため、決しておすすめできるアプローチの方法ではありません。

犬の「ある行動を減らす」ということは、同時に、なにか「別の行動を増やす」ことでそれを叶えることができます。つまり、「嫌なことが起こるから我慢する」ではなく「それよりももっと良いことが起こる方を選択しよう」という形にもっていくのです。

このように、別の行動を選択してもらいそれを褒める、すなわち「犬にとって嬉しいご褒美を提供する」ことで、望ましくない行動の頻度を下げることができます。

まとめ

ソファの上でスリッパをくわえるボーダーコリー

ドッグトレーニングでよく聞く「褒める」や「ご褒美」というものは、犬にとってメリットになるもののことを指します。

ですから、「叱る」「褒める」ではなく、犬に提示されているものが犬にとってメリットになっているのかそうでないのかを考えなければなりません。

この基礎知識をしっかり理解することができれば、「叱る」「褒める」というような表面的な言葉に惑わされることなく、犬に接することができます。

その言葉の意味を正しく理解し、科学的な眼をもって、ぜひドッグトレーニングを犬と一緒に楽しんでください。

関連記事

犬に依存してしまう人が持つ5つの特徴
犬の鳴き声がもつ意味とは?犬の気持ちを理解してしつけや騒音対策に生かそう
毛が抜けない犬種おすすめ人気ランキング!小型犬や中型犬・大型犬まで
犬がおじいちゃんと一緒に『畑仕事』した結果…まさかの『フカフカ度をチェックする姿』が尊いと75万再生「足跡可愛すぎ」「なんて平和な世界」
小さな女の子が『犬を抱きしめた』結果…まさかの『辛辣すぎる一言』に爆笑「正直すぎて草」「最高w」「ツボに入った」と1万9000再生

  1. 女子中学生と交際・約1年半『わいせつ行為』 公立中学校教諭(31)懲戒免職 教諭は「罪を償う時が来た」
  2. 2025年に思い出が消える!?「ビデオテープが見られなくなる」問題【THE TIME,】
  3. 「抵抗しなさそうな小柄な女の子を探していた」加古川女児殺害事件で再逮捕へ 別の女児刺傷事件で逮捕の男(45)
  4. 埼玉・草加市でキャンピングカーなど5台が焼ける火事 出火原因を捜査中
  5. “ガリもちっ”“しゃりもに”食感にハマる人続出…広がる「グミ」の新しい世界【THE TIME,】
  6. 水族館で『アザラシ』と『もふもふな犬』が見つめ合った結果…まさかの『仲間と勘違いされる光景』が107万再生「確かに似てるw」「爆笑」
  7. ロシア軍ドローン188機発射“過去最多”でウクライナを攻撃
  8. ストーブを切ったら、寝ていた犬と猫が…まさかの『めちゃくちゃ文句をいう光景』が231万再生「分かりやすいw」「シンクロしてて草」と爆笑
  9. 「日本の味と違ってうまい」国際交流の一環で南米・ペルーの郷土料理が給食に 東京・渋谷区
  10. ロシア、英外交官をスパイ活動の疑いで国外追放 英閣僚らを入国禁止に
  11. 二階堂ふみ、新CMで再エネ100%の光に感動 「ドキドキします、これからの渋谷!」
  12. 山の中で偶然出会った『困った顔の猫』を保護→1年後……愛おしすぎる"変化"が話題に「奇跡の出会い」「幸せな気持ちに」と32万表示
×