静岡県沼津市の建設現場に外国人の労働者を違法に派遣したとして、39歳の会社役員の男が逮捕されました。男は2年間で、のべ1万8000人あまりの外国人労働者を全国に違法に派遣していたとみられています。
労働者派遣法違反の疑いで逮捕されたのは、横浜市鶴見区の建設会社の役員・桜井吉越容疑者(39)です。
警察によりますと、桜井容疑者は今年2月から6月までの間、中国籍の50代の男性を静岡県沼津市の建設現場に97回にわたって違法に派遣した疑いがもたれています。
桜井容疑者は今年までの2年間に不法に滞在している外国人労働者を24都府県に、のべ1万8000人あまりを違法に派遣していたとみられています。
今年2月に能登半島地震の被災地・石川県珠洲市で、仮設住宅の建設を行っていた外国人の男4人が不法残留の疑いで逮捕されていて、この4人も桜井容疑者が派遣した疑いがあるということです。
取り調べに対し、桜井容疑者は「今はなにも言いたくありません」と供述していて、容疑を否認しています。
桜井容疑者の会社は、2021年から今年4月までにおよそ4億2500万円を稼いでいたとみられていて、警察は全容解明を進めています。