猫はツンツンしているときもありますが、飼い主さんがいなくなると不安になる「分離不安症」という病気になる場合があります。初期症状や、原因、対処法について解説します。
愛猫の「分離不安症」を疑うべき初期症状
猫の「分離不安症」は、飼い主さんの姿が見えなくなったことで猫が不安な気持ちになり、問題行動を起こしたり、体調にも影響が出てしまう病気です。
飼い主さんが移動したり、外出したりしたときに以下の行動が見られたら、「分離不安症」が考えられます。
1.飼い主さんの後をずっとついてくる
飼い主さんがトイレやお風呂に行くと何をしているのか気になって後をついてくる猫もいますよね。
しかし、分離不安症では、それ以外にも、飼い主さんが何をするにも後をついてくるようになります。
2.鳴き続ける
飼い主さんの姿が見えなくなると、分離不安症の猫は大きな声で鳴き続けます。そのため、声が枯れてしまうこともあります。
3.トイレではない場所で排泄をする
トイレが気に入らないと、トイレ以外の場所で排泄してしまう猫がいます。
しかし、分離不安症の猫の場合、飼い主さんが留守のときに限って粗相をすることがあります。
4.物を壊す
猫が分離不安症になると、飼い主さんの留守中に棚やテーブルの上のものを落としたり、家具をかじったりして壊すことがあります。
5.過剰に毛づくろいをして、脱毛する
猫の毛づくろいは気持ちを落ち着かせる目的もあります。しかし、分離不安症になると同じ場所を長時間毛づくろいするようになり、その場所の毛が抜けてしまうことがあるのです。
猫の舌はザラザラしているので、過剰な頻度になると、脱毛した場所をなめ続けて出血することもあります。
6.下痢・嘔吐・食欲不振・過食
分離不安症の症状が、猫の体調に出る場合もあります。
飼い主さんが留守中のときに限って下痢や嘔吐をしたり、食欲にも影響が出たりします。
猫の「分離不安症」の原因
猫の「分離不安症」の原因として考えられることには、いくつかあります。
飼い主さんが猫を溺愛していたり、猫が1匹で留守番をしたことがなかったりすることが原因として挙げられます。
他には、飼い主さんのライフスタイルが変わった、留守番中に怖い体験をしたことなども原因となる可能性があります。
また、猫が高齢になったことや病気で不安感が強くなったときも、猫は分離不安症を発症する場合があります。
猫の「分離不安症」の対処法
では、猫が明らかに「分離不安症」になってしまった場合、飼い主としてどのように対処すれば良いのでしょうか。
動物病院を受診する
一番注意したいのは、飼い主さんの勝手な判断で猫との接し方を変えると、逆効果になる場合があります。
また、分離不安症かもしれないと思っていても、猫が退屈していることをアピールしているだけの場合や、他の病気の症状の場合も。
上記のような症状がみられて不安になったら、必ずまずは動物病院に相談をしましょう。放置していると症状が悪化したり、ストレスで他の病気になることもあります。
猫にべったりしすぎず冷静に対応する
猫が分離不安症にならないようにするためには、猫との距離感を保つことが大切です。猫の要求には、鳴くのをやめたらほめるなど飼い主さんが主導権を持って接しましょう。飼い主さんが出かけるときや帰宅したとき、猫が問題行動をしたときなどは、冷静に対応することも必要です。
遊ぶ時間を増やす
飼い主さんと遊びでコミュニケーションをとり、運動したり狩猟本能を満たしたりすることでストレスが発散されて不安が減り、リラックスできるようになります。
まとめ
今回は、愛猫の「分離不安症」を疑うべき初期症状について解説しました。
猫の「分離不安症」では、飼い主さんの後をついて歩く、粗相をする、嘔吐や下痢をするというような症状が見られます。
飼い主さんとの接し方や、1匹で留守番をしたことがないなどが原因として考えられます。
愛猫に今回解説したような「分離不安症」の症状が見られたら、手遅れになってしまう前に、かかりつけの動物病院を受診しましょう。
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