猫のおしっこのにおいは強く感じることがあります。そのため、猫が粗相してしまうと、においが染み付いて困ることも。そこで今回は、猫のおしっこが「クサい」理由と粗相の跡のにおいを軽減する方法をご紹介します。
猫のおしっこが「クサい」理由
猫のおしっこは独特のにおいがして、「クサい」ですよね。そのため、トイレ以外の場所で粗相をされると、そのにおいに悩まされることがあります。
猫は他の動物と違って、大量のタンパク質を含んだおしっこをします。
腎臓から分泌される「コーキシン」というタンパク質が、おしっこの中で「フェニリン」というアミノ酸を作ります。おしっこが排泄され、フェニリンが空気に触れると「チオール」という物質になり、これが猫のおしっこのにおいの原因となるのです。
ちなみに、『フェニリンとコーキシンは、去勢していないオス猫のおしっこに多く含まれている』とされています。
なお、猫のおしっこのクサさでいえば、普段のおしっこよりも、縄張りを主張するために立ったまま壁などにするマーキングのおしっこの方がくさく感じる場合があります。
しかし実は、普段のおしっことマーキングのおしっこの成分は同じです。
マーキングのためのおしっこは、30cmほど高い位置にめがけてされているため、そこから下に流れ落ちて、おしっこのかかっている面積が広くなります。結果として、コーキシンが壁などに広範囲に付着しているために、よりにおいが強く感じられる、とされています。
猫の粗相跡のニオイを撃退する方法
では、猫が粗相をした跡に残るニオイはどのように撃退すべきなのでしょうか。
熱湯やスチームをかける
熱湯やスチームをかける方法は、熱湯をかけたりスチームを当てても大丈夫な場所には有効な方法です。
まずは、猫のおしっこの跡に熱湯をかけて拭き取ります。これを何回か行い、乾燥させます。この場合、スチームクリーナーを使うと簡単です。
ただし、布に染み込んだ猫のおしっこに熱湯やスチームクリーナーを使用すると、おしっこに含まれるタンパク質が熱で固まって汚れが落ちにくくなってしまう場合があります。
この場合には、40℃くらいのぬるま湯を使う方が汚れが落としやすいです。
洗剤や酸素系漂白剤を使う
水をかけて洗える場所は、洗剤や酸素系漂白剤を使って洗うと効果的です。
猫のおしっこにはタンパク質が含まれているので、酵素入り洗剤を使用するとタンパク質を分解し、ニオイを軽減することができます。
他の洗剤や漂白剤などと混ざらないようにしましょう。
酢やクエン酸を使う
洗剤等以外では、酢を2倍以上薄めたものをスプレーして拭き取る方法もあります。これを何回か繰り返すと、クサいにおいが軽減される可能性があります。乾くと酢のにおいは気にならなくなります。
また、40倍以上に薄めたクエン酸も、においを取るのに役立ちます。スプレーをして拭き取るのを繰り返し、最後は水をスプレーしてクエン酸を拭き取りましょう。
なお、酢とクエン酸は、塩素系漂白剤と混ざると有毒なガスが発生させてしまうため、決して混ざらないように取り扱いには注意してください。
ブラックライトで確認する
猫のおしっこのにおいはしても、どこに粗相をされたのかがわからない場合や、拭き残しがあるのかチェックしたいときは、「ブラックライト」が役立ちます。
ブラックライトで目ぼしい場所を照らすと、猫のおしっこがかかった場所が光るためです。洗剤などが光ることもあります。
なお、ブラックライトの光は紫外線なので、飼い主さんも猫も直視しないように注意が必要です。
まとめ
今回は、猫のおしっこが「クサい」理由について解説しました。
猫のおしっこが「クサい」理由は、猫のおしっこに含まれるタンパク質が主な原因です。
粗相跡のニオイを取るためには、熱湯や洗剤、酢などを使ってこまめに対応しましょう。
また、ブラックライトで照らすと、粗相をした場所や拭き残しを確認しやすいですが、紫外線を使用しているため、取り扱いには注意する必要があります。
他にも膀胱炎などの尿トラブルで普段よりも臭いと感じる場合もあるため、尿の匂いは健康チェックの一環として気を付けておくと良いでしょう。
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