桐生、佐藤拳らパリ五輪入賞者たちがエントリー 来年の東京世界陸上標準記録突破や日本記録が期待できる種目も【全日本実業団陸上】

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2024-09-19 17:00
桐生、佐藤拳らパリ五輪入賞者たちがエントリー 来年の東京世界陸上標準記録突破や日本記録が期待できる種目も【全日本実業団陸上】

全日本実業団陸上が9月21~23日の3日間、山口市の維新百年記念公園陸上競技場で開催され、8月のパリ五輪代表選手も多数出場する。各種目の優勝者には9点、2位には7点、以下8位(1点)までポイントが与えられ、チームの総合得点で対抗戦も行われる。勝敗重視の大会だが、来年の東京世界陸上に向けて記録も注目される。選手によって出場目的が異なる試合であり、順位や記録だけなく競技後の表情やコメントにも注目したい。

男子10000m競歩はパリ五輪代表vs.世界陸上金メダル2個の山西

パリ五輪男子4×100mリレー5位入賞の3走の桐生祥秀(28、日本生命)が100mにエントリーしてきた。桐生は10秒00の世界陸上標準記録も射程圏内だ。

一方、パリ五輪男子4×400mリレー6位入賞の1走・中島佑気ジョセフ(22、富士通)、3走・佐藤風雅(28、ミズノ)、4走・佐藤拳太郎(29、富士通)は、専門の400mではなく200mにエントリーした。200m代表の飯塚翔太(33、ミズノ)も、4大会連続五輪出場の200mではなく100mに出場する。

競歩は五輪種目ではない10000m競歩の実施で、パリ五輪20km競歩7位入賞の池田向希(26、旭化成)、同8位入賞の古賀友太(25、大塚製薬)が出場する。

19年ドーハ大会、22年オレゴン大会と世界陸上20km競歩を2連覇した山西利和(28、愛知製鋼)もエントリーしている。山西はパリ五輪代表こそ逃したが、5月にヨーロッパで20km競歩2レースに出場。ラコルーニャ(スペイン、5月18日)ではパリ五輪でメダリストとなる3人を破って優勝した。パリ五輪日本代表勢を相手にどんなレース展開を見せるだろうか。

パリ五輪で入賞はできなかったが、男子やり投にはダイヤモンドリーグ・ファイナル5位のディーン元気(32、ミズノ)がエントリー。ダイヤモンドリーグ・ファイナル男子110mハードルで6位に入った泉谷駿介(24、住友電工)は、前回優勝の走幅跳にエントリーした。
世界を舞台に戦った選手たちがどんなパフォーマンスを見せるか、注目だ。

男子砲丸投の奧村らに日本記録の期待

昨年から多くの日本記録が誕生しているが、今大会でも記録更新が期待できる。
砲丸投の奧村仁志(24、センコー)は今年8月に日本人初の19mを超える19m09、女子では100mハードルの福部真子(28、日本建設工業)が今年7月に12秒69、棒高跳の諸田実咲(25、アットホーム)は昨年10月に4m48、円盤投の郡菜々佳(27、新潟アルビレックスRC)は今年8月に60m72をマークした。

大半の選手がシーズン前半から夏の国際大会に向けてピークを合わせて来た。9月の大会での記録更新は簡単ではないが、奧村のAthlete Night Games in FUKUIがそうだったように、技術的に新たな発見をした選手などは期待できる。

ルーキー黒川やベテラン新谷の復調も期待

女子やり投には上田百寧(25、ゼンリン)と武本紗栄(24、TeamSSP)がエントリー。上田はパリ五輪決勝に進出し、61m64のシーズンベストで10位に入った。武本は22年世界陸上オレゴンで11位(57m93)。2人の他にも長麻尋(24、国士大教)、佐藤友佳(32、ニコニコのり)と60m台の自己記録を持つ選手たちが出場する。昨年の世界陸上、パリ五輪と連続金メダルの北口榛花(26、JAL)が君臨している種目。北口を追っていく投げ合いを期待したい。

ルーキー勢は男子400mハードルに黒川和樹(23、住友電工)と出口晴翔(22、ゼンリン)がエントリーした。黒川は昨年の世界陸上ブダペストで48秒58の自己新をマークし、準決勝に進出した選手。だが今季はケガの影響で51秒台にとどまっている。地元・山口開催の全日本実業団陸上で復調をアピールしたい。

男子5000mの吉居大和(22、トヨタ自動車)も注目のルーキー。世間的には箱根駅伝1区(22年)、2区(23年)連続区間賞の印象が強いが、大学1年時には5000mで当時U20日本記録の13分25秒87を出した。トラックでも期待の選手である。今季は1500mで、5月に3分39秒75の自己新をマークした。ペース次第では日本記録更新も可能性がゼロではない。

ベテラン勢も注目したい。
女子5000mには10000m日本記録保持者の新谷仁美(36、積水化学)がエントリー。22年の世界陸上オレゴンはマラソンで代表入りしたが(本番はコロナ感染で欠場)、マラソンに転向したわけではなく、トラックや駅伝のスピード重視のスタンスを取り続けている。4年ぶりの自己記録(14分55秒83)更新も期待したい。

そして31歳の森智香子(積水化学)が今季、快進撃を見せている。5000mは6月の日本選手権で3位と表彰台に上がり、1500mでは7月に4分10秒33の日本歴代9位をマーク。まだまだ進化し続ける走りに注目したい。

(TEXT by 寺田辰朗 /フリーライター)

※写真は左から桐生選手、佐藤拳選手

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