「英語よりも中国語が重要」カンボジア急成長の影で存在感を増す中国 首都には“習近平大通り”が開通【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2024-10-10 14:22

中国語の看板が並ぶのは東南アジアのカンボジア。“習近平大通り”と名前がついた通りもあります。9日から、石破総理も参加するASEAN首脳会議が始まりましたが、加盟国での中国の存在感が増しています。

【写真で見る】カンボジア急成長の影に中国の存在感

「習近平 大通り」まで登場 存在感増す中国

カンボジアの首都プノンペンに今年7月開通した、その名も「習近平大通り」。全長約50キロあり、中国の支援で作られました。

ーー中国企業が道路を作ることをどう思いますか?

「いいこと。とてもいい道です」

一方で…

ーー道路に中国の国家主席の名前がついていることをどう思いますか?

「道路を作ってくれて感謝していますが、カンボジアの道路なのだからカンボジアの人の名前のほうがいいでしょう」

海に面した都市、シアヌークビルには…

記者
「シアヌークビルの中心地には、中国語の看板があります。いたるところにたくさんの中国語の看板だらけです。ほとんど中国です」

中国人
「ここで仕事をしている中国人が多いから、中国語の看板が多い」
「ここは中国がカンボジアと協力して、発展させた町です。この町は将来有望ですよ」

この状況をカンボジア人はどう思っているのでしょうか。

カンボジア人
「中国が来て投資をするので、カンボジアに雇用が生まれ、いいことだと思う」
「中国人が来ることは歓迎です。お金が稼げますから」

急速に発展するカンボジアで中国マネーが影響

カンボジアに中国からの投資が急増したのは10年ほど前のこと。中国メディアによりますと、去年1年間の海外からカンボジアへの新規投資の9割が中国からのものでした。

強まる中国との経済的結びつき、そこにチャンスを見出そうと、カンボジアではいま中国語の学習熱が高まっています。

中国語を学び始めた動機を聞いてみると…

中国語を学ぶ カンボジア人
「いまカンボジアでは、英語よりも中国語の方が重要だからです。ほとんどの仕事で中国語が必要だからです」

入学希望者が急増し、教室も先生の数も足りないのが悩みだといいます。

急速に発展するカンボジア。そこに中国マネーが影響しているのは確かなようです。

しかし、その光が強ければ強いほど、影も濃くなります。

カンボジア人
「あまりにたくさんの中国人がいすぎてカオスです」

その懸念は現実のものになっています。

中国がもたらす影の部分

街を走っていて目に付くのは、廃墟のようなビル。どの建物もすべて中国系のホテルやリゾートマンションだったそうですが、今では建設が止まってしまっています。

新型コロナの影響による資金繰りの行き詰まりや、中国国内の景気悪化など理由は様々だといいますが、シアヌークビルだけでこのような廃墟ビルは360棟以上にのぼります。

さらに市民を不安にさせているのは、通りに建ち並ぶ中国系のホテルとカジノです。

これらのカジノは外国人専用で、カンボジア人は立ち入ることはできないといいます。中には違法なものもあるといい、「犯罪の温床になるのでは?」という懸念も出ています。

カンボジア人
「あまりに多くの中国人が来すぎるのが問題です。治安も悪くなりました。麻薬もやっているようです」

「怖いです。怖いです。彼らはとても攻撃的です。中国人はあまりに自由にふるまいすぎます」

中国商務省によりますと、2024年のカンボジアの中国への債務は39.9億ドル、約5900億円に達しています。

カンボジアを覆う中国の影。その影響力はこの国をどこに導いていくのでしょうか。

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