東京都内で「サル」の目撃情報が相次いでいます。なぜ現れたのか、遭遇したらどうすればいいのか、動物研究家のパンク町田氏に聞きます。
【写真を見る】都内に出没 “左手をけがしたサル” なぜ西へ進む?もし出会ったらどうすれば…専門家に聞く【ひるおび】
“左手にケガをしたサル” 今どこに
サルは10月5日・6日に埼玉県川口市で目撃されました。
その後6日に東京都北区、7日に板橋区・練馬区でもサルが見られ、時間が経過するにつれて南・西へ移動しているということがわかります。
目撃されたサルが左手にけがをしていることから、同一個体の可能性があるということです。
9日午前9時には小金井市、10日午前8時頃には府中市でも目撃されています。
「ひるおび」では、10日10時30分頃、東京・府中市の多摩川沿いから中継を行ないました。
田中美穂リポーター:
今朝、SNS上で午前8時ごろですね、府中市の是政駅でサルの目撃情報がありました。
是政駅の線路の上でサルが目撃されたということです。
その後何人かの方がこちらの民家で猿を見たということでした。やはりその猿は左手の一部がなく、おとなしい感じで、ゆっくりゆっくり民家の中を歩いていたということです。
府中市は、サルを見たらくれぐれも近づかないでください。餌を与えないでください、目を合わせないようにしてくださいといろいろな呼びかけを行なっているようです。
投稿されている映像には、猿の近くを通ったところで声を出されて威嚇されるようなシーンもありました。
もし目撃した場合にはどうすればいいのでしょうか?
サルを目撃したら
調布市HPでは、サルを見かけた際の注意点として以下を挙げています。
◆不用意に近づかない
◆目を合わさない
◆出会ってしまった際は刺激せずに離れる
◆エサを与えない
◆戸締りの徹底
また自治体は、「110番通報」をしてほしいと伝えています。
動物研究家 パンク町田氏:
エサを与えると人間だったら感謝するわけですが、サルの場合はエサをくれるのは自分より目下のものだと見てしまいますので、重々注意が必要です。
なぜ出没?なぜ西へ向かうのか?
恵俊彰:
なぜ市街地に現れたんでしょうか?
パンク町田氏:
そもそもサルは3歳を過ぎるとオスの猿は“独り立ち”して別の群れに移動します。
グループの中の血が濃くならない防衛手段としてそういう本能があるので、そのために移動した可能性がある。
あと手を負傷しているために、他の仲間との兼ね合いが悪くて、自分の居場所がなくなって新しい新天地を見つけているという可能性もあります。
恵俊彰:
川口で発見されてから西に向かっているようですけど、これは何かあるんですか?
パンク町田氏:
毎年のことなんですが、特にはぐれた猿というのは寒くなってくると暖かい方向に進むものです。朝日の出る東方向に初めは向かっていって、最終的に日の沈む日没方向に向かう。後は暖かい南に向かうというのが行動パターンとなっています。
コメンテーター 中川翔子:
迷っちゃってどうしたらいいかわからないんでしょうけど、通ってる人にアタックするような動きも見られたのがちょっと怖いなと思います。
もうこのサルがどこか森に逃げ込むのを待つしかないんですかね。
恵俊彰:
最終的には山の中に帰っていくんですか?
パンク町田氏:
はい。通例ですともっと住みやすい新天地を見つけるので、東京都内にずっと居座るのはまれかと思いますね。
コメンテーター 小林よしひさ:
小さなお子さんなど、興味を持って近寄ってしまう可能性もありますので、しっかり注意点をお子さんに伝えてあげてほしいです。
移動距離を見ると本当に都内だと、いつどこに現れてもおかしくないと思いますので、ぜひ注意していただきたいなと思います。
恵俊彰:
パンクさん、見つけたらとにかく連絡ですね。
パンク町田氏:
自分で対処しないということが一番重要になると思います。
必ず役所なり警察なりに連絡するのが重要です。
(ひるおび 2024年10月10日放送より)
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<プロフィール>
パンク町田氏
NPO法人 生物行動進化研究センター理事長
アジア動物医療センター センター長 動物全般の造詣が深い