衆院選はあす公示日を迎えます。各党の論戦が本格化するなか、自民党の裏金事件で安倍派に解散を迫ったあの議員が地元で“禊ぎ”の選挙戦に臨んでいました。
週末、地元の祭りに参加するのは宮沢博行元衆院議員。今回の選挙には“無所属”で挑みます。
有権者
「無所属じゃ多分無理。今回の選挙も無所属で出馬しても無理だと思う」
宮沢博行氏
「まあ、やるしかないです」
宮沢氏と言えば…
自民党 宮沢博行 衆院議員(当時) 去年12月
「しゃべるな、しゃべるな、これですよ」
安倍派に所属していた宮沢氏は、裏金問題が明るみになった際に派閥から収支報告書にキックバックを記載しないよう指示されたと暴露。注目を浴びました。
ところが…
自民党 宮沢博行 衆院議員(当時) 今年4月
「(Q.女性問題とか、そういったことは何か記憶にあったりとか…)はい、大変申し訳ございません。記憶にございます」
自らの女性問題が報じられ、議員辞職に追い込まれました。この週末、宮沢氏は…。
宮沢博行氏
「いろいろご迷惑をおかけしました。本当にすいません。またよろしくお願いします」
有権者
「まだ政治家やりたいんだよね?」
宮沢博行氏
「政治家やりたいです」
“禊ぎ”の選挙戦に臨む宮沢氏ですが、地元の有権者を前に、こんな恨み節も。
宮沢博行氏
「(裏金問題を)表に出してくれて、(派閥)幹部が謝ってくれれば済む話だったのに、ぐずぐずしてるもんでさー」
さらに。
宮沢博行氏
「政党を作りたい。政党を作りたい、当選したら。無所属で5人集まればできるんで」
有権者
「新党を作るのはいいんだけど、ちゃんとポリシーとか、どこを目指すのかがないと、なかなか国民はついてこない」
5人が立候補を予定している静岡3区。
不祥事で議員辞職した宮沢氏に代わり、自民党からは元掛川市議の山本裕三氏が公認候補として立候補を予定、保守分裂の構図となっています。
山本氏は「宮沢氏は地元に浸透している」と述べ、厳しいたたかいになると警戒感を強めています。
自民党から立候補予定 山本裕三氏
「かなり厳しいご評価をいただいているというのを身に染みて感じています。覚悟を決めるしかないですね。いただいたお言葉に対して、自分が行動でお応えできるようにやっていくだけです」
一方、立憲民主党の小山展弘前衆院議員は「日本の政治から品格が失われている」と厳しく批判します。
立憲民主党から立候補予定 小山展弘氏
「(旧)統一教会の問題、裏金の問題、あるいはその他の不祥事。まさに今の日本の政治から品格が失われていると思いませんか」
日本維新の会からは釜下由佳子氏が立候補を予定しています。
日本維新の会から立候補予定 釜下由佳子氏
「議員辞職された方いらっしゃいますよね。私も女性、母親、妻、そういう立場で女性問題、国会議員で女性問題を起こすなんか言語道断だと思いませんか」
静岡3区には、このほか無所属の杉村義夫氏が立候補を予定していて、あすの公示日を前に、各党はすでに激しい論戦を繰り広げています。