愛猫に『あなたのキモチを上手に伝える』3つのアドバイス 「愛している」と「コラ!」では違う!

2024-10-18 20:00

愛猫といかにコミュニケーションするか、という問題は、猫飼いのみなさんにとって永遠の課題でしょう。今回は、円滑なやりとりに役立つ3つのヒントを解説します。すぐに実践できるものばかりなので、愛猫との信頼関係を築くためのきっかけにしてみてください。

1.高めのトーンでやさしく話す

ソファーの猫と金髪少女

人間同士の場合、好意的な感情を伝えるとき、ぶっきらぼうであればあるほど、より深く相手に伝わることがあります。

一方、猫に対して同じ調子で話しかければ、おそらく、妙に怖がられてさっさと逃げられるだけです。耳の良い猫は、私たちと違った感覚で音を拾っています。

猫は、一般的に男性よりも女性の声を好むと言われています。猫にとって、男性の低い声は、捕食動物の唸り声のようなものです。恐怖心を抱くのは無理もありません。猫に声をかける際は、「高めのトーンでやさしく」が基本です。

たとえば、大声コンテストのように、男性の飼い主さんが「○○、愛しているぜ~!」といくら絶叫したとしても、熱い気持ちは愛猫には届きません。むしろ、裏声に近い赤ちゃん言葉でささやくほうが効果的です。

「○○ちゃん、ちゅきだよ~」愛猫もきっと、頭スリスリや喉ゴロゴロなどで、飼い主さんのメッセージに応えてくれるはずです。

2.まばたきは無言のラブソング

目を細める猫

声をかけるだけではなく、我があふれる愛を愛猫に無言で語る方法もあります。それは何か?ズバリ、ゆっくりとまばたきすることです。

普段の猫は、要求を訴える以外、ほとんど目を合わせてくれません。相手の目をじっと見つめる行為は、動物の世界では挑発行為と同じです。たいていの猫は平和主義者で、無駄な争いはできるだけ避けたいと考えています。

ケンカを売るわけでもなく、ごはんやトイレのケアなどの要求でもない。そんなときに飼い主さんを見つめている場合、愛猫は「この人、やっぱり好きだなぁ」という心理で満たされています。目を細めている状態も同じ意味です。

興奮のあまり感激したり、自らの想いを熱弁したり、大げさにふるまうと、気持ちを伝えるせっかくのチャンスが台無しになってしまいます。飼い主さんがやるべきことは、あくまで黙って、ゆっくりとまばたきを返すことです。

愛猫からもまばたきが返ってきたら、両想いが成立したサインです。「ただの私の片想いかも…」と日頃から不安を抱えがちな飼い主さんにとっては、日頃の献身ぶりが報われた証。

飼い主として自信を持っても大丈夫です。安心してください。

3.叱るときは簡潔なフレーズで

女性に叱られる猫

「好き」を伝えるのは得意でも、「叱る」のが苦手な飼い主さんは意外に多いかもしれません。猫は人間の思い通りにならない存在で、落としてはいけないものを嬉々として落とし、登ってはいけないところに平気で登ります。爪研ぎ被害の惨状は目も当てられません。

笑って済ませるレベルなら良いのですが、なかには、スルーし難い状況もあるでしょう。そんなときに有効なのは、簡潔なフレーズで「叱る」ことです。「ダメッ!」や「コラッ!」「アカンッ!」など、パターンを決めて、短い言葉でスパッと言い切ってください。

飼い主さんの声のトーンから、「やべぇ、なんか怒ってるみたいだぞ…」と愛猫は判断し、自分のしでかしたことと結びつけて、のちのちまで記憶します。ポイントは、「犯行現場」で「叱る」ことです。

たとえば、犯行2時間後に、別の場所で「割ったあのワイングラスは、世界3大グラスのひとつで、僕が学生の頃、旅先のチェコで買ったものなんだ。そもそもチェコとはね、9世紀に成立した大モラビア帝国が始まりで-」と饒舌に語りだしても、愛猫には何のことかさっぱりわかりません。

猫を「叱る」ときは、雄弁もタイムラグも禁物です。

まとめ

髭男性とシャム猫

今回は、愛猫に自分の気持ちを伝えるヒントとして、3つの具体例を取り上げました。いちばん肝心なのは、猫と人間とでは、受け取り方が違うという点を認識することです。

情熱に任せたアグレッシブな態度は、かえって逆効果になりかねません。声かけのトーンはやわらかく、愛猫からの好意はサイレントなまばたきでお返しする。

種の違いを乗り越えて、お互いの気持ちを上手に伝え合い、幸せな愛猫ライフを実現してみてください。

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