自宅近くの下水溝から出られなくなり、8週間も生き延びた猫が無事救出されました。独立心の強いこの猫の名はDrifter(漂流者)。しかし今回の体験で「冒険はもうコリゴリ」かもしれませんね。
愛猫がいなくなった!
8週間もの間、下水溝の中に閉じ込められていた3歳の猫が無事に飼い主の元へ戻りました。米国ミネソタ州の飼い猫「Drifter」は、屋外にこっそり出たときに下水溝に閉じ込められてしまい、そのまま8週間近く生き延びていたのです。まさにDrifter(漂流者)そのものです。
Drifterは、2024年7月18日にミネソタ州北東部の自宅から行方不明になってしまいました。近所で行われている工事の様子をのぞきに行ったのではないかと思われます。
April Dresselさん(12歳)をはじめ、飼い主一家は総出でポスターを貼りだし、町のあちこちを捜索したのですが、見つけることはできませんでした。ときがたち、失意の家族は愛猫のためのささやかな追悼式を計画し始めました。
やせ細った状態で救出される
そんなある日、近所の子供たちがやって来て「工事現場の雨水排水溝から、ニャーニャーという鳴き声が聞こえた」と教えてくれました。家族はさっそくその近くの土を掘り返し始めました。たしかに猫の鳴き声が聞こえます。
「土を覆っていた布地を切り裂くと、そこから小さな足が飛び出しました。トラ猫の足です。さらに裂くと、こんどは頭が飛び出しました」というお父さんのNessethさんです。
彼はすっかりやせ細ったDrifterを抱き上げ、高く持ち上げて大喜びしました。行方不明になったときの体重は15ポンド(6.8キログラム)でしたが、この災難で体重は6.5ポンド(2.9キログラム)にまで激減しいました。
きっとDrifterは、排水溝を探検しているうちに閉じ込められてしまったのでしょう。仕方なく地下でネズミや下水など、見つけたものは何でも食べたり飲んだりしていたらしいのです。
Aprilさんは行方不明になった愛猫を忘れられず、その朝も名前を呼びながら近くを探しました。きっとこのときに声を聞きつけたDrifterが排水溝の中を移動して鳴き始め、救出されるきっかけになったようです。
これからは「漂流」も控えめに
その夜、DrifterはAprilさんのベッドで一緒に眠りました。獣医によると現在は体重が戻りつつあり、体調はやがて回復するだろうということです。
「すごい食欲です。水を与えるため注射器を口元に近づけると、シリンジごと食べようとしたほどです」とNessethさん。
そもそも一家がDrifterと出会ったのは、ウィスコンシン州ライスレークに旅行したとき。以来大事な飼い猫として家族に愛されてきました。
Drifterという名前は、その独立心の強さからつけたそうですが、もう2度と危険な「漂流」はしないでほしいですね。
出典:Cat is safe after sneaking out and getting trapped in a sewer for nearly 8 weeks
関連記事
・嫌いな人に見せる猫の10の態度
・猫が「んー」と鳴く理由と気持ち
・猫が撫でてほしい時にする6つの仕草
・猫が飼い主を舐めてくる時の理由とその気持ち
・猫が声を出さずに鳴く「サイレントニャー」の心理