猫は犬とは違い、感情をストレートに表現することが少ないため、飼い主に対する愛情を見抜くのは難しいと感じられるかもしれません。しかし、猫も実は多くの方法で飼い主への愛情を示しています。
『猫の愛情度』をチェックするための9つの項目
猫は愛情を示す際に、特有のボディランゲージや行動を見せるため、それらを観察することで猫の気持ちを理解しやすくなるでしょう。
以下に、猫の愛情度を測るための項目をいくつか紹介します。
1.スリスリや頭突き
猫が飼い主に顔や頭を擦りつける(スリスリ)や軽い頭突きをするのは、愛情を示すサインです。
この行動には、独占したい気持ちや安心を感じたい気持ちが隠れています。
とくに飼い主の帰宅直後にスリスリするのは、知らないにおいでいっぱいの飼い主を、早く自分のものにしたいと思っているからです。
2.喉を鳴らす(ゴロゴロ)
猫が撫でられているときや膝の上に乗っているときに、のどをゴロゴロと喉を鳴らすのは、リラックスして安心している証拠です。
この音は猫が母猫にとても幸せで満足しているときに発するもので、相手への愛情がこもっています。
飼い主にゴロゴロするのも、母猫にするときと同じように「満足」「リラックス」といったポジティブな気持ちがあります。
3.目を細めて瞬きをする
猫がゆっくりと瞬きをしながらこちらを見るのは、「愛情」を伝えるためのまばたきです。
これは猫が相手に対して敵意がないことを示しており、信頼や親愛のあらわれでもあります。
反対にこちらをじっと見て離さないのは、「警戒」「緊張」といったネガティブな気持ちのあらわれ。
猫に見つめられると、人間の感覚では「好きなのかな?」と思うかもしれませんが、実は真逆の意味が込められています!
4.近くで寝る、添い寝する
猫が飼い主の近くや膝の上で寝るのは、深い信頼の証です。とくに、おしりを向けて添い寝をするのは、飼い主に対して強い愛着と信頼を感じていると考えられます。
これは、「背後は任せろ!」もしくは「背後は任せた!」といった気持ちが込められていて、睡眠という無防備な状態を守りあえる関係である証です。
5.甘噛みをする
猫が軽く甘噛みするのは、遊びの一環として、または愛情表現として行われることがあります。
甘噛みは、子猫が兄弟猫を遊びに誘うときに用いられる方法で、同じように飼い主に「遊ぼう」と伝えたいときにも行います。
ただし、過度な力で噛む場合は注意が必要です。
6.飼い主の後をついて回る
猫が飼い主の後を追いかけてついて回るのは、飼い主から「離れたくない」気持ちと興味のあらわれです。
飼い主が近くにいない不安だったり、どこで何をしているのか気になってしまったり、追いかける理由はさまざまですが、愛情を持って飼い主のことを気にかけている証拠といえます。
7.プレゼントを持ってくる
猫は狩りの本能を持っており、捕まえたおもちゃや小さな生き物を飼い主にプレゼントすることがあります。
これは飼い主を仲間と認識して、狩りの成果報告や狩りの方法を教えてあげようとする行動です。つまり、飼い主を大切に思っているがゆえにとる行動なんですね。
8.お腹を見せる
猫がリラックスしてお腹を見せて寝ている場合、それは完全に信頼している証です。お腹は猫の弱点となる部分で、信頼しない相手には決して見せません。
つまり無防備にお腹をあらわすというのは、大きな愛情のサインといえます。
9.鳴いて話しかける
猫が高いトーンで鳴いて飼い主に話しかけるような仕草を見せる場合、それは猫が積極的にコミュニケーションを取ろうとしている行動です。
特に「ニャー」や「ニャオ」といった高くて短めの鳴き声は、愛情をあらわす鳴き声のひとつ。
猫が大好きな飼い主に注目してもらうために、一生懸命アピールしているんですね。
猫の愛情度が低い場合の対処法は?
猫の愛情度が低いと感じる場合、少しづつ段階を踏みながら猫の信頼をつかんでいきましょう。
ただ猫は簡単に愛情を示すわけではなく、個々の性格や環境にも大きく影響されるため、関係を築くには時間と努力が必要です。
猫のパーソナルスペースを尊重する
猫は非常に繊細な動物であり、過度な干渉やストレスを感じると距離を置くことがあります。
そのため無理に触れたり抱き上げたりするのは逆効果。猫のペースに合わせて接することが大切です。
猫が自分から近寄ってくるのを待つことで、猫を驚かせることなくコミュニケーションがとれるでしょう。
徐々に信頼を築く
猫が飼い主に愛情を示すようになるには、まず信頼を得ることが必要です。
信頼を築くためには、猫が安心できる環境を整えて、ストレス要因をできるだけ減らすことが重要。
また日常的なスキンシップやコミュニケーションをとり、猫が飼い主を「安心できる存在」として認識できるようにします。
遊びを通じて関係を強化する
猫との遊びは、愛情を深めるための効果的な方法です。
特に猫の狩猟本能を刺激するおもちゃ(例えば、羽根付きのおもちゃやレーザーポインター)を使って遊ぶと、猫が楽しみながら飼い主と絆を深めることができます。
遊びを通じて猫は飼い主を信頼し、ポジティブな感情を抱くようになるでしょう。
猫に話しかける
猫に優しい声で話しかけることも、愛情を育むための方法の一つです。
猫は声のトーンや音に敏感で、優しい声で話しかけられることで安心感を得ます。
また猫は簡単な言葉(レオ・ムギなどの名前)を理解できるので、名前を呼びながらコミュニケーションを取ることで、絆が深まりやすくなるはずです。
根気よく接する
猫との関係は一朝一夕に築けるものではありません。特に新しい環境に来たばかりの猫や、人間に対して警戒心が強い猫に対しては、根気よく接することが必要となります。
猫が少しずつ心を開き、飼い主に心を許すまでに時間がかかることがありますが、焦らずじっくり待つことが大切です。
まとめ
猫の愛情度は簡単に計り知れるものではありませんが、気になる場合はぜひ今回紹介した内容を参考にしてみてください。
ただ猫との関係は、時間とともに育つものだということを忘れずに…。新しく家族になった猫が、すぐにすべての愛情表現を見せるわけではありません。
飼い主は言葉を持たない猫の小さな愛情表現に応えていきながら、猫の深い信頼と愛情を得ていきましょう。
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