「病院は病気になった時に行くところ」と思っている飼い主さんも多いでしょう。しかし、病院は嫌い!というわんちゃんも少なくないのが現実です。治療や予防注射など嫌なことが多い動物病院を少しでも苦手でなくなるようにするために、どんな工夫をしたらよいのでしょうか。
動物病院ってどんなところ?
動物病院と聞いて、みなさんはどんなイメージを持っていますか?
病気の時にかかるところというイメージを持っている飼い主さんが多いのではないでしょうか。
動物病院の使い方は、実はそれだけではありません。
実はもっと身近な場所でもあるということをご存知ですか?
治療のために行くところ
一番の目的となるのが病気の治療です。
体調が悪くなってから受診をしたり、持病がわかって定期的な治療および検査のために受診をしたりするわんちゃんも多いのではないでしょうか。
痛い注射や怖いと感じる処置など、わんちゃんにとって病院が怖いと感じるきっかけになることが多いです。
痛い治療だけでなく、皮膚の診察や体調のチェックなど痛くない診察もあるため、必ずしも怖い経験や痛い経験をするわけではないと思いますが、他のわんちゃんや猫ちゃんの痛がる声や怖がる声などの雰囲気で、何かを察知して緊張してしまう子も多いでしょう。
予防のために行くところ
病気の治療だけでなく、予防を行なうことも動物病院の大切な役割です。
外部寄生虫や内部寄生虫の予防のためのお薬の処方や投薬、予防接種などで定期的に来院するわんちゃんもいます。
病気の予防のために、定期的な体重チェックや肉付きのチェック、爪切りや肛門腺絞りなどの健康管理やケアを行う場所でもあります。
トリミングやお泊りなどのために行くところ
トリミングサロンやペットホテルが併設されている動物病院もあります。
病気でなくてもトリミングサロンやペットホテルで預けるために定期的に来院する飼い主さんもいます。
利用できるのはその動物病院に通院しているわんちゃんや猫ちゃんのみなどの条件があるところもあると思いますが、併設させることで健康管理だけでなく美容ケアや日常的な飼い主さんのお困り場面にも対応できる動物病院も多いです。
どうして動物病院が苦手?
病院に行く気配を察知するとハウスから出てこなくなる、動物病院へ向かうルートと気付くとお家へ帰ろうとするなど、動物病院が苦手なわんちゃんたちの受診日のいやいやエピソードを聞くことが多いです。
いろいろなことができる動物病院ですが、どうして苦手な子が多いのでしょうか。
嫌なことをされるから
動物病院の目的として挙げられる病気の治療ですが、治療には採血や注射による処置、がっしりと保定をされながらの処置などわんちゃんによって大きな恐怖を感じたり嫌だと感じることも行う必要があります。
嫌な経験を繰り返すうちに、動物病院は嫌なことをされる場所という風に認識する子もいるでしょう。
自身の嫌な経験だけでなく、他のわんちゃんや猫ちゃんの嫌なことをされる様子を見て怖い場所と認識する子もいます。
他のわんちゃんや猫ちゃんと会うのが苦手
わんちゃんの中には、他のわんちゃんや猫ちゃんと接することが苦手な子もいます。
動物病院では、待合室や駐車場などで、知らないわんちゃんや猫ちゃんと顔を合わせる機会も多いです。
特に怖がりな子や、他のわんちゃんや猫ちゃんとの嫌な経験があって苦手と感じている子にとっては、たくさんの動物のにおいや声のする動物病院は嫌な場所と感じがちです。
そんな子のためにも予約制をとっている動物病院もありますが、特に予防シーズンなどの混みあう時期は多くのわんちゃんや猫ちゃんとも病院で接する機会が増えるでしょう。
病院のスタッフさんとの相性や病院の雰囲気が苦手
動物病院の雰囲気が苦手というわんちゃんもいます。
アルコールのにおいや、獣医さんや看護師さんの白衣、病院の場所そのものが苦手など理由はその子の性格によって様々です。
嫌な処置をされた経験から、その人が苦手になることもあります。
そのことの相性もありますが、わんちゃんの扱いが得意不得意という差もあるかもしれません。
そのため、たくさんスタッフのいる動物病院では、獣医さんや看護師さんの指名性がある動物病院もあります。
動物病院の苦手さを克服するにはどうしたらいい?
おうちのわんちゃんの健康のためにも、動物病院が身近な場所であり、苦手でストレスに感じなくなってくれると飼い主さんもうれしいと思います。
では、苦手さを克服するためにどんな工夫ができるのでしょうか。
病院での嫌な経験を忘れられるような工夫をする
病院は嫌な思いや怖い経験などをする機会もあるため、動物病院=嫌な場所になりがちです。
嫌な経験を上回る、わんちゃんにとってメリットとなった経験で塗り替えてあげることも有効です。
例えば、処置が終わった後に院内でおやつを持参して与えさせてもらうことや、緊張して院内ではいつも通りふるまえない子はお家に帰ってから少し豪華なごはんを食べるなどの経験でも良いでしょう。
病院に行った後は、自分がおいしいものを食べられたり、少し遊ぶ時間が長くなるなど楽しいことがあったなと結びつけられるようにしてあげることも大切です。
治療以外での受診の習慣をつける
動物病院に病気の時だけ行くことで、毎回痛い処置や押さえつけられる怖い経験をするというイメージがつきがちです。
動物病院にもよりますが、爪切りや健康チェックなども歓迎してくれる動物病院や、お散歩途中に立ち寄ることが可能な動物病院も存在します。
痛いことや怖いことを何もしない受診の日も増えたり、こまめに動物病院に行く機会があると、わんちゃんにとって動物病院が身近になり、行くときの緊張の度合いが少なくなる可能性があります。
病気の時にお散歩をしながら動物病院へ向かうことは難しいかもしれませんが、元気な時の健康チェックであればお散歩をしながらの受診も可能です。
かかりつけの先生に、健康な時の体重チェックや健康チェックは可能かということを確認してみると良いでしょう。
わんちゃんの性格を把握したうえで動物病院へのお願いをしてみる
動物病院が苦手な原因として、動物病院や経験だけではない場合があります。
他のわんちゃんや猫ちゃんが苦手だったり、男性や女性など特定の人が苦手などのわんちゃんの性格によるものが原因である場合があります。
他のわんちゃんや猫ちゃんが苦手な場合、あまり混雑していない時間帯に受診するようにすることや、完全予約制の動物病院をかかりつけにするなどの対策が有効な可能性が高いでしょう。
動物病院によっては、かかりつけの先生を指名性で選べる場合もあります。
初めて受診する際に、スタッフさんにおうちのわんちゃんの性格をあらかじめ伝えておくと、処置をする際に対策を考えてくれる可能性もあります。
このケースの場合、おうちのわんちゃんがどんな性格なのか、何を苦手としていそうなのかということを飼い主さんが把握できると、対策がとりやすいかもしれませんね。
まとめ
おうちのわんちゃんが健康で長生きをするために、かかりつけの動物病院の先生という、わんちゃんの健康や医療の専門家の協力は欠かせません。
どうしても必要な時は、どんなに負担がかかっても受診をしなくてはならない時もありますが、できれば負担に感じることなく受診してもらえたらと飼い主さんが願うことは当然です。
少しでも苦手意識を克服できるように、お家でもわんちゃんの性格を見ながら対策をしてみていただけたらと思います。
動物病院の先生やスタッフさんも、きっと協力してくださるケースが多いはずなので、お困りの場合は是非相談してみてくださいね。
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