「犬にも『恋愛感情』はあるのかな…」そんな素朴な疑問を抱いたことはありませんか。そもそも犬は、他の犬に対してどのような感情を持ち合わせているのでしょうか。そこで今回は、犬の「恋愛感情」について解説していきます。
犬にも「恋愛感情」はある?
わたしたち人間が思う「恋愛感情」とは、特定の誰かを愛おしく思ったり、些細なことで喜んだり傷ついたり…と、「好き」という一言以上に想いは深く、複雑な感情のことを指します。
そのような「恋愛」を、犬もしているのでしょうか?
結論からいうと、『犬は人と同じような恋愛はしていない』といわれています。何だか少し残念な気もしてしまいますね。
犬に恋愛感情はないとの見解が有力ですが、喜怒哀楽の感情はしっかりあります。そのため「好き」「嫌い」の感情もあり、「大好きな相手」もいれば「何とも思わない相手」や「大っ嫌いな相手」も存在しているのです。
ちなみに、好きな相手の中でも「特定の誰かを特別に思うこと」があるともいわれており、それがわたしたちでいう恋愛感情に近いのではないかと思います。
しかしこの愛情を抱く感情は、犬だけではなく、種別をも超えます。人や猫、鳥なども他の動物を好きになることがあるため、その点が人間とは異なります。
とはいえ、対象は自分と同じ「犬」であることが多く「他の犬と違って大好きなあの子」という感覚があることはおそらく間違いないでしょう。そう思うと合点のいく飼い主さんも多いのではないでしょうか。
犬同士の「恋愛感情」と「発情期」の違い
ここまでの話を読んで、「犬も赤ちゃんを産むけど、それは恋愛感情ではないの?」と疑問を持つ方もいるかもしれません。
わたしたち人間は「恋愛感情=発情」とはごく自然な流れですが、実は犬は違います。
特定の「大好きなあの子」は存在しますが「その子の子どもが欲しい」という感情はありません。犬にとっての発情期は特定の相手にだけ抱くものではなく、メス犬がヒートによってフェロモンを多く出している時期は、どんなオス犬も発情するのです。
そのため、たとえ初対面同士の犬であっても、発情期であればお互いを受け入れます。野生時代の犬にとって子孫を残すことは何よりも大切なこと。血を絶やすことなく生き続けていくためには、発情期に相手を選り好みしている場合ではありません。
このように、犬の発情は遺伝子レベルで起こる本能的な行動といえます。そこがわたしたちと明確に異なる点ですね。
まとめ
犬に恋愛感情はないと思われますが、特定の大好きなあの子は存在します。『たまに会うあのワンちゃんに会うと大喜びする』『ご近所の猫に毎日嬉しそうに会いに行く』そんな話もよく聞きます。
また、幸せホルモンと呼ばれる「オキシトシン」は犬同士では分泌されませんが、人と犬の間で分泌量が増加することが分かっています。
そう思うとワンコでも飼い主さんでも「恋愛」をしている犬は幸せなのかもしれませんね。
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