『犬の食物アレルギーで表れる症状』についてまとめました。食物アレルギーとは、免疫機能が「これは異物である」と判断したときに起こります。注意点と対処法まで確認しておきましょう。
犬の食物アレルギーで表れる症状
食物に含まれる物質に対して過剰な反応が引き起こされることを食物アレルギーと言います。犬にとって有害ではない食物を口にしたときにも起ることがあります。
犬にとって、たんぱく質は重要な栄養素である、と考えられていますね。しかし、注意しなければならない栄養素でもあります。
犬の食物アレルギーの原因となるアレルゲンの多くが、たんぱく質であるからです。動物性たんぱく質はもちろん、植物性たんぱく質による食物アレルギーが起こる可能性があります。
子犬である場合、消化管が未発達であること、腸の免疫機能が不十分であることが、食物アレルギーを引き起こす主な原因です。
成犬である場合、これまでに食べたことのない食物を一度にたくさん与えたことが原因になりやすいです。老犬である場合では、加齢による消化機能や免疫機能の低下が原因になることがあります。
愛犬に食物を与えるときは、「何を」「どれくらい」与えたのか、ということをしっかり把握しておくことが大切です。
お散歩中や自宅室内での拾い食いが食物アレルギーの原因になることもあり、何をどれくらい食べてしまったのか把握しづらい場合があります。「いつから」「どのような」症状が起きているのかを把握し、診察時に余すことなく獣医師に伝えましょう。
1.体中を痒がってカキカキばかりしている
ふと愛犬に目をやると、体中をカキカキしていたり、お散歩中にも立ち止まってカキカキすることがあったり、または換毛期や季節に関係なく、1年中ずっとカキカキしていることはないでしょうか。
愛犬にこれらの様子が見られたら、もしかしたら「食物アレルギー」の症状かもしれません。アレルゲンとなる物質が含まれる食物を摂取させているのではないでしょうか。そしてそのアレルゲンは、ドッグフードに含まれている場合もあります。
とくに体のどの部分が痒いというわけではなく、体中をカキカキしている様子が見られることがよくあります。赤みや湿疹などの症状が出ていないかどうか、全身をよく確認してみましょう。
2.下痢をする
愛犬がアレルゲンとなる物質が含まれる食物を摂取した後、下痢の症状が見られることがあります。
少量を口にした程度であれば、軟便で済む場合もありますし、下痢を一度する程度で済む場合もあります。
多めに口にしてしまったときは、食べたその日に数回程度の下痢を繰り返すことがあります。次の日には通常の便に戻っていることがあります。
アレルゲンとなる物質が含まれる食物を大量に摂取したとき、下痢が止まらなくなり、出るものがなくなった後もトイレに座ろうとすることがあります。
下痢に粘液が混じるようになったり、粘膜に血液が混じるようになったりすることもあり、大腸が傷つけられてしまっているサインです。早急に動物病院へ行かなければなりません。
3.嘔吐をする
アレルゲンとなる物質が含まれる食物を摂取した後、嘔吐の症状が見られることがあります。
一度でスッキリ吐き出すことができた様子であれば、自宅で様子を見守っても大丈夫でしょう。
何度も嘔吐を繰り返すとき、吐き出せないけど吐く仕草を繰り返すとき、ぐったりしているとき、荒く苦しそうに呼吸しているときは、早急に動物病院へ行きましょう。
犬の食物アレルギーの注意点と対処法
犬の食物アレルギーを起こす可能性のある食物は様々にあります。愛犬が普段からよく食べているものも含まれている可能性が高いです。
- 鶏肉
- 牛肉
- 卵
- 大豆
- 牛乳
- 小麦
- バナナ
- りんご
- きゅうり
- スイカ
これらは、「犬が食物アレルギーを引き起こしやすいアレルゲン物質を含んだ食物である」ということであって、「犬にとって有害で危険な食物である」というわけではありません。
口にしたものが少量であれば、食物アレルギーを引き起こさない場合もあります。
そして、よく言われているのが、チキンやターキーなどの肉類、米が使われたドッグフードは、犬が食物アレルギーを引き起こしやすいということです。
愛犬が食物アレルギーを引き起こさないための対処法として、アレルゲン検査というものがあります。
アレルゲン物質を確定することは非常に困難ですが、血液検査によって、「愛犬がどのアレルゲン物質に反応を起こしやすいのか」という傾向を知ることは可能です。
まとめ
犬の食物アレルギーで表れる症状を3つ解説しました。
- 体中を痒がってカキカキばかりしている
- 下痢をする
- 嘔吐をする
原因の分からない症状が続いているときは、食物アレルギーも疑ってみてください。
食べ慣れないものを食べた後、ひとつの食物を大量に食べた後、食物アレルギーが起こりやすいです。
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