専用の寝床があるのに、気づいたら服の上で猫が寝ていたという経験はありませんか?猫が「飼い主の服の上で寝たがる」背景には、さまざまなことが考えられます。これから解説する4つの理由を知れば、愛猫への愛おしさがより深まるに違いありません。
1.安心できる匂いに包まれたいから
猫といえばマタタビの匂いに惹かれるイメージがありますが、飼い主さんの匂いにも惹かれることをご存知でしょうか?
人には嫌がられることもある体臭も、猫に喜ばれる要素となります。
飼い主さんが不在の時間でも、服の上で眠ることにより、まるで一緒に過ごしているような気分になれるのかもしれません。
ちなみに、猫は匂いを嗅いだ後に、口を半開きにするような反応を見せることもありますが、これは「フレーメン反応」と呼ばれる一種の生理現象です。
フェロモンに反応している状態であり「臭い!」と思っているわけではないため、ご安心ください。
2.脱ぎたての服が温かいから
脱ぎたての服は、まだ体温が残っている状態です。
暖房器具などとは一味違った温もりを、賢い猫は見逃しません。
ズボンの中にすっぽりと入ってみたり、お行儀よく香箱座りしてみたりと、寝方のバリエーションも個性豊かです。
ちなみに、筆者が飼っている愛猫の場合は、お風呂に入るのを察知すると後を追ってきて、脱いだ服に真っ先に飛び込んでいく傾向があります。
毛だらけになるのが気になるお出かけ着の場合には、脱いだらハンガーにかけて、猫の占領を防止しましょう。
3.場所や素材が気に入ったから
猫のベストポジションは、日によって異なります。
もしかすると、服が置いてあった場所や素材が、たまたまちょうどよかっただけという可能性も考えられるでしょう。
たとえば、日当たりのよい場所や、いつもくつろいでいるソファの上などは、猫が気に入るポイントとなります。
素材でいえば、やはりふわふわとした柔らかいタイプが人気です。
気温が下がる秋・冬の季節は、フリースなどのふわふわした素材を着る機会が増えるため、服の上で眠る猫の姿を見れる機会も、自然と多くなることでしょう。
4.自分のモノだとマーキングしたいから
人間と暮らしている猫にとっては、家の中全体が、自分の縄張りとなります。
従って、飼い主さんのモノも、猫は自分のモノと認識していることが考えられるでしょう。
猫の体には「臭腺」という匂いを分泌するポイントがいくつかあり、おでこや脇腹、肉球などを使ってマーキングを行います。
特に、外出から戻ってきた直後は、外の匂いがついていることが気になり、自分のモノだと上書きし始めることでしょう。
ただし、猫は基本的に無臭のため、いくらマーキングをされたとしても、猫の匂いをしっかり感じることは難しいかもしれません。
まとめ
飼い主さんの服には、愛猫には心地よいポイントがたくさんつまっています。
飼い主さんの温もりを感じつつ、自分の所有物としてマーキングすることができるのです。
あえて愛猫に寝てもらうことを狙うとするならば、ふわふわとした柔らかい素材や、設置場所にも気にかけてみてください。
「猫吸い」と俗に呼ばれる、飼い主さんが愛猫の匂いを確認する行動は、猫にいつも困惑されているかもしれません。
しかし、愛猫も飼い主さんの匂いを満喫しているため、実はお互い様な行動と言えるでしょう。
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