これから起きる危険を察知したときや、想定外の物事が発生したときなどは、猫も人間も緊張するのは自然なことでしょう。本記事では、猫が緊張しているときに見せる3つのサインや対処法を解説していきます。緊張している猫とお付き合いするヒントになりますので、ぜひご一読ください。
1.前足は出し、尻尾はしまう
猫は緊張すると、いざというときに備えた準備に入ります。
俗に「スフィンクス座り」と呼ばれるような、前足を伸ばして座る姿は、楽な状態である一方、すぐに逃げられるようにしたいという気持ちの表れとされています。
もしくは、尻尾で足を隠すような姿も見られるかもしれません。
尻尾は、バランス感覚を保つためや、コミュニケーションを取るためのツールとして、大切な役割を担っています。
それが傷つけられてしまっては大変ですから、体に巻きつけて守ろうとするのでしょう。
巻きつけた尻尾は、たぬきのように膨れ上がっている場合もあります。
2.毛づくろいを始める
猫は、毛づくろいに費やす時間が長い生き物として知られています。
通常は、体を清潔に保ち、体温の調整をするためのお手入れです。
しかし、ときとして「転位行動」として毛づくろいを行うこともあります。
転位行動とは、緊張やストレスを感じたときに、直接関係のない行動をとることで、気持ちを落ち着かせようとするものです。
人間に置き換えれば、髪や肌を触る、貧乏ゆすりをするといった行動が、これに当てはまりますが、気持ちの落ち着かせ方は、猫も人間も似ているのかもしれません。
3.口呼吸をする
基本的に猫は、鼻呼吸をしていますが、緊張状態に陥ると「口呼吸」をすることがあります。
筆者の愛猫も、イレギュラーなことはやはり苦手で、キャリーバッグに入れて移動を始めると、ハッハッと短い呼吸をし始めます。
自律神経が乱れることで生じる自然な反応ですが、口呼吸が長く続くと、呼吸困難が起きる危険もあるため、十分注意してください。
もしも、特に緊張の要素がないのにも関わらず、頻繁に口呼吸を行っているのであれば、熱中症や他の病気を疑う必要もあるでしょう。
緊張をなだめてあげる方法は?
緊張しているサインが見られたときは、優しいトーンで話しかけることにとどめ、猫が落ち着くのを待ってあげるのがよいでしょう。
過度な干渉は控え、できるだけ大きな音を立てないよう配慮してください。
来客がある、掃除機をかける予定があるなど、これから起きることがあらかじめ分かっているのであれば、別室などの安心できる逃げ場をつくっておくことも、ひとつの手です。
とはいえ、引っ越しや動物病院の受診など、やむを得ない事情も考えられます。
緊張でパニックになることを避けるため、愛猫の性格によっては、獣医さんに相談の上「フェロモン製剤」を使って、緊張を緩和させることも検討しましょう。
まとめ
猫が緊張しているときに見せるサインは、普段の行動とは異なるため、飼い主さんは早めに気づいてあげることが大切です。
前足や尻尾の動き、毛づくろい、そして口呼吸といった特徴は、緊張のサインとして抑えておくとよいでしょう。
特に口呼吸は、長く続くと呼吸困難に発展する恐れもあるため、十分注意する必要があります。
猫が少しでも緊張を緩和できるよう、過度な干渉は控え、安心できる逃げ場などもつくってあげましょう。
猫の性格によっては、獣医さんにも相談し、フェロモン製剤なども活用してみてはいかがでしょうか?
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