サッカー日本代表の伊東純也選手が性被害を刑事告訴した女性らを相手取り、「虚偽告訴だ」などとして、2億円あまりの賠償を求めた裁判がきょう、東京地裁で始まりました。
この裁判は、サッカー日本代表の伊東純也選手(31)が、性行為を強要されたなどとして刑事告訴した女性2人に対し、「虚偽告訴によってスポンサー契約が終了するなど多大な損害が生じた」として、2億円あまりの賠償を求めたものです。
女性らの刑事告訴をめぐっては、伊東選手側が「事実無根だ」として虚偽告訴の疑いで女性2人を告訴し、その後、双方とも不起訴処分となっています。
きょう東京地裁で開かれた第一回口頭弁論で、伊東選手側は「被告らによる告訴は、世間の耳目を集めるためにアジアカップの時期に重ねて週刊誌に報道させた」「伊東選手は日本代表から離脱することになった」と主張。さらに、「告訴の内容自体が明らかに虚偽であり、示談金を意図的に要求した事情が存在している」とし、「裁判を通じて告訴に至る背景を徹底的に解明する」としています。
一方の女性側は告訴の内容を「真実だ」とした上で、「性被害者への報復的な賠償請求訴訟だ」と主張し、訴えを退けるよう求めています。
裁判の後、被告の女性2人が都内で記者会見を開きました。
伊東選手から性被害を受けたと訴える女性は、「性被害受けたことは絶対にうそではありません」「有名人やスポンサーに媚びを売る道具として女性がアテンドされ、同様の性被害を受けることを防止したい」と涙ながらに話しました。
次回は1月22日に非公開の「弁論準備」を開かれる予定です。