猫に噛まれたときは適切な対処が必要です。とくに本気で噛まれたときは放置は厳禁!きちんと対応しないと大きなトラブルにも発展しかねません。猫の口内には多くの細菌が潜んでおり、重篤な症状を引き起こす可能性があるからです。今回は猫に本気で噛まれた際に考えられる2つのトラブルと、その対処法について詳しく解説します。
1.傷口が腫れる・化膿する
猫に噛まれた際に、まず気をつけたいのが傷口の腫れや化膿です。猫の歯は細くて尖っているため、深く刺さります。そのため傷口が小さく見えても深い部分までダメージを受けている可能性があります。
また猫の口内には多くの細菌がいることも問題です。傷口から細菌が侵入すると腫れや痛みの症状があらわれ、悪くすると傷口が化膿することもあります。噛まれた直後は大丈夫そうに見えても、翌日になって腫れてくる場合もあるので油断できません。
噛まれてから時間が経つと体内に入った細菌は増殖して広がるため、放置するほどに症状が悪化し、場合によっては入院が必要になることも。
猫に噛まれたら応急処置をして早めに内科、皮膚科、形成外科などの人間の病院を受診しましょう。
2.感染症にかかる
猫に噛まれた際は感染症にも注意しなければいけません。猫の口内にいる細菌の中には、パスツレラ菌やバルトネラ菌(猫ひっかき病)、カプノサイトファーガ菌といった、人間に感染すると重篤な病気を引き起こすものもあるためです。
細菌に感染した場合のおもな症状は、噛まれた部位の激しい痛み、発熱、腫れなどで細菌によってはリンパの腫れが見られます。
とくに免疫力が低下している人、乳幼児、高齢者は重症化のリスクが高くなるため注意が必要です。重症化すると、敗血症や髄膜炎などを起こし命にかかわることもあります。
そのほか、猫に噛まれて感染するおそれのある病気には、破傷風といった死亡率の高いものもあります。
猫に本気噛みされた場合は、傷が深いようであれば早めに病院を受診しましょう。
猫に本気で噛まれた際の対処法
猫に本気で噛まれたら、すぐに流水で5〜10分ほど傷口を洗います。傷口が痛むかもしれませんが、感染症のリスクを減らすためにも、中から細菌を絞り出すようにして洗いましょう。
水道がないときは、ペットボトルの水でもかまいません。まずはしっかりと傷口を洗ってください。
出血が止まらないときは、傷口に清潔なガーゼなどを押し当て、傷口を心臓よりも高い位置にして10分ほど押さえます。このときティッシュは使用しないようにしましょう。傷口にくっついてしまう場合があります。
まとめ
猫は強い恐怖心を感じたときや遊びがヒートアップしたときなどに、飼い主さんであっても本気で噛んでしまうことがあります。
猫に本気で噛まれた場合は、パスツレラ菌やバルトネラ症などの細菌に感染するリスクがあります。傷口が小さく見えても、猫の歯は深く刺さることも多く、重症化してしまう可能性が否定できません。
必要に応じて病院を受診して治療を受けるようにしましょう。
猫との日常生活を安全に楽しむためにも、正しい接し方を知り、噛まれた際の対処法を覚えておくことが大切です。
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