同僚の男性を自殺に見せかけて殺害したとして塗装会社の社長ら4人が逮捕された事件で、警視庁は8日、元同僚のうち3人を出張先で男性に暴行した疑いで再逮捕する方針を固めた事が分かりました。
【動画】【速報】“鉄道偽装殺人”社長ら3人を再逮捕へ 出張先ホテルで同僚に“プロレス技”頭から床に… 日常的ないじめか 東京・板橋区 警視庁
捜査関係者によりますと、警視庁が暴行の疑いで再逮捕する方針を固めたのは、▼東京・小平市の塗装会社「エムエー建装」社長・佐々木学被告(39)、▼東京・板橋区の島畑明仁被告(34)、▼東京・小平市の岩出篤哉被告(30)の3人です。
3人は2023年7月、出張先の静岡県内のホテルで同僚だった従業員・高野修さんに対し、抱えて頭から床に落としたり、「プロレス技」をかけるなどして、暴行した疑いがもたれています。
3人と、同僚の野崎俊太被告(39)は、このおよそ5か月後の2023年12月に、高野さんを車に乗せて監禁したうえ、線路に立ち入らせて電車と衝突させ、自殺に見せかけて殺害した疑いで、先月、すでに逮捕されています。
東京地検は、佐々木被告と岩出被告について、監禁罪で起訴していて、殺人罪については処分保留で捜査を続けています。一方、島畑被告と野崎被告については、殺人罪・監禁罪で起訴しています。
警視庁のこれまでの調べで、踏切に行く直前、4人が一緒に高野さんの自宅に押しかけていたことや、島畑被告が逮捕前の任意の調べに対し、「高野さんが電車にはねられたあと、社長から高野さんの部屋の片づけを指示された」などと説明していたことが分かっています。また、佐々木被告らが提出したスマートフォンには、高野さんに対し、被告らが棒をでん部に突っ込むなどの暴行を加える動画も残っていたということで、会社の中で日常的な「いじめ行為」が繰り返されていたとみられています。
警視庁は、高野さんが自ら線路に立ち入らざるを得ない状況にまで追い込まれていたとみて詳しく調べています。