愛犬との死別は、避けて通れません。長い闘病期間を経て迎えるお別れと、事故などによる突然のお別れでは、心の準備状況も大きく異なります。とは言え、いざお別れとなると冷静ではいられません。そんな中で進めなければならないのが、お葬式です。今回は、愛犬のお葬式や準備を中心に、愛犬が亡くなった後に必要な事柄を網羅的にご紹介します。
愛犬が亡くなった後にやらなければならないことの流れ
まずは、愛犬が亡くなった後に飼い主さんがやらなければならないことを、時系列にご紹介します。必要なことの流れがわかっていれば、いざという時も落ち着いて対処できるでしょう。
1.動物病院への連絡
愛犬が病院以外の場所で亡くなった場合、義務ではありませんが、かかりつけの動物病院に連絡することをおすすめします。お葬式で心配な点などの相談にも乗ってもらえるでしょう。
2.ご遺体の安置
お葬式の日まで、ご自宅で腐敗を防ぎながらご遺体を安置します。
3.ペット葬儀社の選定
どのような形で愛犬を送ってあげたいのかを整理し、ご家族皆さんのご希望を揃えたら、複数の業者から希望に沿い、信頼できて適正な価格の業者を選びます。
4.お葬式(葬儀および火葬)
業者と決めた段取りで葬儀を行います。一般的なケースは火葬で、ご遺骨を受け取って終了となりますが、ご遺骨を業者の納骨堂やお墓に納めるところまで行う場合もあります。
5.関連各所への手続の実施
お葬式が終わった後は、関係各所への手続きを行います。
6.遺品の整理
無理に始める必要はありませんが、気持ちの整理をつけるためにも、できれば早めに「手元に残すもの」と「処分するもの」を整理することをおすすめします。
7.ご遺骨の供養
ご遺骨を自宅で供養されている場合、いずれは他の供養を選ばなければならない日が来ると思います。ご供養の方法には、納骨堂、お墓、散骨などがありますので、ゆっくり時間をかけて納得のいく方法を選びましょう。
犬のお葬式の種類
私有地への土葬
現在の日本では、ペットの土葬を禁じる法律がありませんので、私有地であれば愛犬を土葬できます。その場合はご自宅で手作りの祭壇で手作りのお葬式をすることになるでしょう。
自治体による火葬
火葬の中で最も安価な方法が、自治体による火葬です。自治体により内容や料金が異なりますが、ほとんどの場合、ご遺骨を返却してもらえません。
自治体によっては一般の可燃ごみと一緒に焼却するケースもあるため、事前によく確認しましょう。
民間業者への火葬依頼
ペット霊園やペット葬儀社などの民間業社に火葬依頼をするケースが、一般的です。
火葬にはいくつかの種類があります。費用は、火葬の種類と体重によって異なりますので、事前によく確認しておきましょう。
- 合同火葬
他の家のペット(犬や猫、ウサギなど)と一緒に火葬します。ご遺体を引き渡した後は業者に全てお任せする形になり、返骨してもらえないことが一般的です。
- 一任個別火葬
愛犬だけを個別に火葬してもらえますが、引き渡した後は業者にお任せすることになります。個別火葬なので返骨してもらえることが多いですが、念の為事前に確認しておきましょう。
- 出張火葬
業者が移動火葬車でご自宅または指定した場所まで出張し、そこで葬儀と車中での火葬を行います。火葬の立ち会いができ、返骨してもらえます。
- 立会い個別火葬
葬儀場にご遺体を運び、そこで葬儀を行った後、火葬に立ち会い、お骨上げをしてお骨上げして返骨してもらいます。
最も手厚く弔えますが、その分費用も高くなります。また葬儀場への送迎のサービスを行なっている業者も多いので、確認してみましょう。
愛犬のお葬式で準備すべきこと
業者に火葬を依頼するケースを前提に、準備すべきことをご紹介します。
ご遺体の安置
愛犬を看取った後、実は嘆いている暇はありません。状況や犬の体格にもよりますが、死後硬直は死後約2時間ほどで始まります。
その前までに、お棺(段ボールで構いません)にきれいに納められるように脚を内側に曲げ、目を閉じさせ、体を綺麗にします。
また、鼻の穴や肛門などから体液が漏れないよう、脱脂綿を詰めます。体に水分が残らないよう、体は硬く絞ったタオルで拭き、ブラッシングで毛並みを整えましょう。
ご遺体の冷却
ご遺体の腐敗を遅らせるため、冷却します。脳や内臓などがある頭部やお腹に多めに保冷剤を置きます。結露で体が濡れないよう、タオルなどで包むと良いです。
また、箱の底にビニールシートやタオルを敷いておくと安心です。
冷却力や保冷時間を考えるとドライアイスが理想ですが、保冷剤しかない場合は、数をたくさん用意した上で、ローテーションをしながら保冷時間をカバーしましょう。
納棺品や遺影の選択
ご遺体と一緒にお棺に入れる品や葬儀で使用する遺影を選びます。火力によって納棺できる品が限られますので、事前に業者に確認しておきましょう。
業者との事前打ち合わせ
業者と事前によく打ち合わせをしておきましょう。基本の料金は決まっていますが、骨壷やご位牌の種類によっても料金が異なることがあります。
愛犬が亡くなった後に必要になる手続きとその内容
死亡届の提出
愛犬の登録を行なった自治体に、死亡届を出します。期限は、愛犬が亡くなってから30日以内です。狂犬病予防法で定められていることなので、忘れずに行ってください。
死亡届と鑑札、狂犬病予防注射済票を揃えて提出します。死亡届のフォーマットは、自治体ごとに異なります。
また自治体によっては、希望があれば鑑札や狂犬病予防注射済票は返却してもらえる場合もありますので、希望する場合は相談してみましょう。
その他関連機関への手続き
その他にも、マイクロチップ登録情報の抹消手続きや、ペット保険の解約手続き、血統書登録の抹消手続きなど、必要に応じて関連する機関への各種手続きを行います。
まとめ
どんなに心の準備をしていても、いざ愛犬が亡くなると、冷静な判断ができなくなるものです。
筆者の場合は、かかりつけの動物病院に相談をし、いろいろと助言をいただいて助かりました。
動物病院のスタッフの他、身近な犬を飼っているご友人など、頼れる方に協力を求め、信頼できる業者をみつけて納得できるお見送りをしてあげてください。
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