15日に農水省が発表したキャベツの小売価格は、1キロあたり534円と平年の3.3倍。大根は283円と1.8倍となっています。そして、家計への影響は野菜高騰だけではありません。
【写真を見る】例年約1000円→2339円 鍋料理の野菜“高騰”続く ガソリンも…
「仕入れ値どんでもなく上がってる」野菜の“高騰”続く
今、日本で大きな衝撃を受ける場所の一つはスーパーの野菜売り場かもしれません。
鍋料理に使う白菜や大根、ネギなど8点を購入すると、例年であれば約1000円程度ですが…
記者
「会計をしてみると2339円。例年の2倍以上の値段となっています」
特に高くなっているのは、今食べたい野菜たちです。
スーパーマーケットセルシオ 池川啓一 青果担当
「時期的にはニラとか白菜とかですね。比較的、今使う野菜が全体的に高くなっている」
スーパーマーケットセルシオ和田町店では、▼普段白菜は98円、▼高くても198円、▼15日は258円です。▼ニラは98円、▼どんなに高くても198円、それが、▼15日は299円。▼春菊は98円、▼高くても198円、▼15日は298円になっています。
買い物客(3人家族)
「鍋の具材を買いに来ていたんですけど、ちょっと高いなと思って」
キャベツの価格が平年の3.3倍 野菜の高騰いつまで?
買い物客(6人家族)
「このサイズ(キャベツ1玉)で400円ってちょっと手が出ない。我が家は野菜が足りてないかもしれない」
スーパーマーケットセルシオ 池川啓一 青果担当
「なにせ仕入れ値がとんでもなく上がっている。我慢して売っているので、当然利益幅は薄いです。いや、ダメージ大きいですよ」
農林水産省によると、1月6日から8日のキャベツの小売価格は1キロ当たり534円で、平年の約3.3倍。白菜は314円で平年の約2.2倍、レタスは約1.9倍となっています。主な要因は、夏の暑さや秋以降の天候不順による生育不足です。
スーパーマーケットセルシオ 池川啓一 青果担当
「異常ですね。年末前ぐらいから市場はかなり品薄な状態が続いていて、キャベツに関しては間違いなく春先ぐらいまでは高値が続くと思います。他のものに関しては、16日以降少しずつ下がってくるものがあるかなって感じ」
16日から過去最高に迫るレベルまで値上がりするものもあります。
ガソリン“歴史的水準”に値上がり 16日から185円程度に
都内にあるガソリンスタンドには、値上がりを知らせる紙が貼られていました。
政府がガソリン補助金を縮小するため、16日からガソリンの価格が上がります。
14日の時点だとレギュラーガソリン1L当たりの平均小売価格は東京で182円50銭。
最も高い長野では190円60銭です。
全国平均は180円70銭ですが、ガソリン補助金が5円縮小されることで、16日以降は185円程度という歴史的水準に値上がりする見込みです。
ガソリンなど燃料価格の高騰は、食料品や運送費の上昇にも繋がります。
みずほリサーチ&テクノロジーズの安川氏は、ガソリン価格が10円上がると1世帯当たりの負担は年間5000~6000円程度増えると試算。今年も物価高と戦う1年になりそうです。
トラウデンさん「農家からは『美味しい野菜を作るのが大変』の声も」
小川彩佳キャスター:
野菜やガソリンが高くなっていますが、トラウデンさんは畑を訪れる機会もあるそうですね。
トラウデン直美さん:
値上げに関しては、いち消費者としても「高い」と思う日が増えたと思います。
農家さんを訪れると、夏は暑すぎるのに、冬は十分に寒くならないということで、「美味しい野菜を作るのが本当に大変」という声をたくさん聞きます。
これ以降も同じような状況が続くのであれば、「こういう気候だったらこういう野菜を」、「この土地ではこういう野菜が作りやすいかもしれない」といったことを全国で情報共有をしたり、気候変動対策をしたりするなど、みんなで協力していかないと、食べるものがどんどん値上がりしていってしまうなと感じます。
小川キャスター:
戦略的に向き合い、そして消費者も意識を変えていかなければなりません。
========
<プロフィール>
トラウデン直美さん
環境問題やSDGsについて積極的に発信
趣味は乗馬・園芸・旅行