南太平洋の島国バヌアツで去年12月に発生した大地震からまもなく1か月。損壊した建物などの復興作業が進まない中で、16日、総選挙が行われました。
こちらは、きのう撮影されたバヌアツの首都ポートビラ市内の様子です。アメリカやイギリスなど複数の大使館が入る建物は1階部分が押し潰され、今も手付かずのままとなっています。
去年12月17日に首都を直撃したマグニチュード7.3の地震では、これまでに少なくとも14人が死亡、いまだ1000人を超える住民が避難生活を余儀なくされています。
こうした中、現地ではきょう、一院制の52議席を争う総選挙が実施されました。
近年、バヌアツでは中国の影響力が強まり、国際会議場などの施設が中国の資金で次々と建設されています。
しかし、今回の地震でこうした建物の多くが損壊するなどし、住民の中国への不信感が高まっているといいます。
住民
「政府は中国による建設をやめたほうが良いです。日本やニュージーランドに頼むべきです」
関係者によりますと、総選挙では中国との関係を重視するサルワイ首相率いる連立政権が敗北する可能性もあるとされ、オーストラリアなどの近隣諸国も今回の総選挙の行方に注目しています。
選挙結果は、離島の票の集計に時間がかかるため、来週以降に判明する見込みです。