スーパーマーケットの人気猫「ハラスメント」を受け、やり直しの新生活へ ニュージーランド

2025-01-19 06:00

スーパーマーケットをひんぱんに訪れ、顧客やスタッフから愛された猫。ところがその人気ゆえに、いじめや誘拐などの被害にあったのです。悩んだ飼い主は、この猫を新たな里親に引き渡し「安全な新生活」を送らせることを決断しました。

お客さんたちに大人気の猫

ショッピングカートに入って片手をあげる猫

画像はイメージです

ニュージーランド最大の都市オークランドのあるスーパーマーケットには、有名な猫Sybilがいます。

近くで飼われているものの、ひんぱんに店舗の前にやってきて、お客さんやスタッフからかわいがられてきました。人々がSybilと交流する様子がFacebookにもよく投稿されており、住民の間ではアイドル的存在です。

ところが先ごろ、この猫はSPCA(動物虐待防止協会)に保護され、新しい飼い主を探すことになりました。これを知った人々は驚き、怒りの声を上げましたが、里親探しの背景には複雑な事情があったのです。

これまでSybilを飼っていた人は、2017年に生後3ヵ月だったこの猫をSPCAから引き取り、その当時は「生涯ずっと世話をする決意だった」といいます。

Sybilは、近くにあるスーパーマーケットにでかけて行くのがお気に入りで、その好奇心旺盛で人懐っこい性格から、たちまち常連客の間で大人気になりました。レジ袋やお客さんのひざに乗ったり、駐車場の車のボンネットに跳び上がったりしていたといいます。

人気者ゆえ、誘拐や襲撃の被害も

横たわる灰白の猫

画像はイメージです

「みんなにとても愛された猫でしたが、その反面、ハラスメントも受けたのです」という飼い主さん。

Sybilは「この猫は迷子ではありません。ご飯は十分に与えています。スーパーの駐車場以外の場所にいるときだけ、下記番号にご連絡ください」と記入された首輪をつけていました。

ところが、猫を自由に出歩かせることへの苦情や説教、非難の電話が、夜中に飼い主さんの家にひんぱんにかかってくるようになったのです。

しかも首輪にちゃんと説明が書かれているにもかかわらず、Sybilを自分の家に連れ帰ってしまう人まで現れました。わが子と遊ばせるために遠くの家へ連れて行ったり、数ヵ月間もアパートに監禁したりする人もいたのです。

2024年初めになると、Sybilへの誘拐や暴力がさらに増え始めました。身代金を要求する手紙が送られてきたこともあります。なかでも最悪だったのは、Sybilが少年たちにBBガンで撃たれてケガをして戻ってきた事件でした。

最終的に、誘拐されていたSybilを保護したSPCAのスタッフから新たな飼い主を探すことを提案され、飼い主さんは「愛猫の安全を確保するためには、この地域から遠ざけるしかない」と判断したのでした。

新しい飼い主と、第2の猫人生を

安全な囲いの中でくつろぐ猫

画像はイメージです

Sybilは出歩くのが大好きで、家の中に閉じ込めてもすぐ逃げ出したといいます。事情を知ったSPCAは、「近くに店舗のない郊外の場所に住む、新しい飼い主を探す」ことを提案しました。

幸いにも、条件にあう家族はすぐに見つかりました。引退した70代の夫婦です。ふたりはSybilがたいへんな人気者だったことはまったく知りませんでしたが、「とてもおしゃべりで魅力的な猫でした。一目で気に入り、家族に迎えることを決めたのです」と話しています。

猫のほうも新しい環境に慣れ、いまは屋外にある自分専用の大きな「キャティオ」(猫用の囲い)に夢中だそうです。これからは、外に出かけて行かなくても楽しく過ごせますね。

常連だったスーパーマーケットのIan Samu店長は「もうSybilに会えないと聞いて、悲しいです。とても愛された猫でしたから。でも安全ですてきな家庭が見つかってよかったです」と話しています。

出典:Beloved Mt Eden supermarket cat rehomed after ransom demands and abuse

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