犬が『疲れた』と伝えているサイン5つ 読み取れる心理から飼い主がすべきではないNG行為まで

2025-01-25 11:00

犬も私たちと同じように、日々の生活の中で「疲れ」を感じることがあります。散歩や遊び、知らない場所へのお出かけなど、楽しいと思っていたことでも、犬にとっては体や心に負担がかかることがあります。ただ、犬は言葉を使えないので、疲れたことを直接伝えることはできません。そのため、飼い主が犬のサインをしっかり読み取ることが大切です。この記事では犬が疲れたときに見せるサインや、その背景にある心理についてわかりやすくお話しします。

犬が『疲れた』と伝えている代表的な5つのサイン

疲れた犬1

犬が「疲れた」と感じているとき、体や行動にわかりやすいサインが現れることがあります。これらを早めにキャッチすることで、犬が無理をしないようサポートできます。ここでは、よく見られるサインをいくつかご紹介します。

1.動きが鈍くなる

元気な犬が急に動きたがらなくなったり、散歩中に座り込むことがあります。これは、体力の限界を知らせるサインです。過剰な運動の後や暑い季節では特に気をつけるべきポイントです。

2.あくびを頻繁にする

犬が疲れているときには、あくびやため息をつく頻度が増えます。ただの眠気とも違うこの行動は、心身のストレスや過剰な運動による疲労が原因の可能性があります。特に、リラックスした環境でも続く場合は要注意です。

3.耳や尾の位置が低くなる

犬は感情を耳やしっぽで表現しますが、疲れているときにはこれらが垂れ下がり、反応が鈍くなります。いつも活発に動く耳やしっぽが動かない場合、体力の消耗が考えられます。

4.目をそらす、目を細める

犬が疲れているとき、目を細めたり、飼い主と視線を合わせないようにすることがあります。これは「もう休ませてほしい」というサインのひとつです。

5.吠えたり唸ったりする異常行動

普段はおとなしい犬が突然吠えたり唸ったりする場合も、疲れが原因のことがあります。これは、体力や気力が限界に近づいていることを知らせる行動です。

犬が疲れる理由と心理

ドッグランの犬

犬が疲れる原因にはさまざまな要素があります。ただ単に体を動かしすぎたときだけでなく、環境や精神的な負担によっても疲れを感じることがあります。ここでは、主な理由とそれぞれに隠された犬の心理について詳しく見ていきましょう。

運動や遊びのし過ぎ

犬は運動が大好きな動物ですが、過剰な運動は体に負担をかけます。特に散歩やドッグランで長時間走り回ったり、投げたボールを何度も追いかける遊びを繰り返したりすると、体力を消耗します。犬は飼い主と遊ぶことが楽しくて無理をしてしまうこともあるため、こちらが適度な休憩を挟む配慮が必要です。

犬の心理としては「楽しいから続けたい!」と思いつつも、体は疲れを感じています。しかし、飼い主が楽しそうだと、それに応えようとして無理をしてしまうのが犬の特性です。

知育トイやトレーニングによる精神的な疲れ

頭を使う活動も、犬にとっては疲れの原因となります。知育トイで遊んだり、新しいコマンドを学んだりすることは、犬にとって充実感を与えますが、同時に集中力を使うため精神的に疲れることがあります。

犬の心理は「もっと頑張りたいけど、ちょっと頭が疲れちゃった…」と感じている状態です。精神的な疲労は、体の疲れよりも回復に時間がかかる場合があります。

環境のストレス

家の中が騒がしかったり、知らない場所や人に囲まれたりすると、犬は緊張して疲れることがあります。特に引っ越しや旅行、初めてのトリミングサロンなどの環境変化は、犬にとって大きな負担となります。

犬の心理としては「なんだか落ち着かないな…。早く安心できる場所に戻りたい」というストレスを感じています。

他の動物や人との接触による疲れ

ドッグランや公園で他の犬と遊ぶ時間は、社交性を育むために大切ですが、慣れていない犬にとっては疲労の原因になることもあります。また、飼い主以外の人と接することも気を遣うため、意外とエネルギーを使います。

犬の心理は「慣れない相手と過ごすのは楽しいけど、ちょっと緊張するな…」という感覚です。

飼い主がすべきではないNG行為

叱られる犬

犬が疲れているとき、飼い主の行動が犬の負担をさらに増やしてしまうことがあります。愛犬を思う気持ちからの行動が逆効果にならないよう、以下のNG行為をしっかり理解しておきましょう。

サインを無視して遊びや運動を続ける

犬が疲れたサインを見せているにもかかわらず、「もう少しだけ」と散歩や遊びを続けるのは避けましょう。犬は飼い主に喜んでほしい一心で無理をすることがありますが、無理を重ねると体力だけでなく関節や筋肉にも負担がかかり、ケガや病気の原因になることがあります。

  • 散歩中に立ち止まって動かなくなったのに、引っ張って歩かせる。
  • 疲れて伏せているのに、ボール遊びを続けさせる。

疲れた状態で叱る・罰する

疲れが原因で普段とは違う行動を取ったときに、叱ったり罰を与えたりするのはNGです。例えば、動きが鈍くなったり、吠えたりした場合、犬は体力や気力の限界を超えている可能性があります。この状態で叱られると、犬は「どうして怒られるのかわからない」と混乱し、さらにストレスを感じてしまいます。

  • 疲れて吠えた犬を「うるさい!」と叱る。
  • 動かない犬を「わがまま」と決めつける。

十分な休息を与えない

疲れた犬には、安心して休める環境が必要です。飼い主が気づかずにずっと声をかけたり、触れたりすると、犬はなかなかリラックスできません。特に、家族や他のペットがいる場合は、犬が静かに休める場所を確保することが大切です。

  • 「大丈夫?」と頻繁に声をかける。
  • 休んでいる犬を触り続ける。

嫌がる触れ合いやケアを強要する

疲れている犬にブラッシングや爪切り、歯磨きなどのケアを無理に行うと、犬はストレスを感じます。嫌がることをされると、「飼い主に逆らえない」という緊張感がさらに疲れを悪化させる原因になることも。

  • 疲れた犬を押さえつけてお風呂に入れる。
  • 休んでいる犬にケアを強制する。

まとめ

柴犬・スーパーリラックス

犬が「疲れた」と感じたときに見せるサインや、その背景にある心理を知ることで、私たち飼い主は犬の健康と幸福を守ることができます。言葉で伝えられない犬の気持ちを理解するには、日々の観察や犬の行動を丁寧に読み取ることが欠かせません。

疲れたサインを見逃さず、適切な休息を提供することで、犬の体力だけでなく、心の安定も保つことができます。さらに、無理をさせることを避け、疲れを癒すためのケアを心がけることで、犬との信頼関係がより深まるでしょう。

日々の生活の中で、犬が楽しく安心して過ごせる時間をたくさん作ることが、飼い主としての最大の喜びではないでしょうか。この記事が、愛犬との暮らしをより良いものにするための一助となれば幸いです。

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