近年の大学受験動向を予定データから分析!受験対策は早期化?「奨学金」関連の予定は増加傾向に

2025-01-27 08:00
近年の大学受験動向を予定データから分析!受験対策は早期化?「奨学金」関連の予定は増加傾向に

大学共通テストが終わり、佳境を迎えている大学受験。少子化により“大学全入時代”と言われている現代は、ともすると“受験戦争”を生き抜いてきた世代にとっては一見羨ましく思われてしまうかもしれないが、むしろ今の高校生の大学受験への道のりは長く険しい。
株式会社TimeTreeの社内研究所『TimeTree未来総合研究所』では、全世界登録ユーザー6,000万人を超えるカレンダーシェアアプリ「TimeTree」に登録された100億超の予定データを分析し、世の中の動きや未来の兆しを発信している。今回、同研究所は大学受験に関連した高校生の予定データを分析。それによると、難関大学を目指し早期からの受験対策をする高校生が増加。さらに、物価高騰や私立大学進学希望者の増加により「奨学金」の重要性が高まっているという、近年の高校生が抱える大学受験の実情が浮き彫りになった。

受験対策は早期化へ

高1・高2の「塾」関連予定は高3の約8割

少子化の影響で「大学全入時代」が到来すると言われている中、実際に文部科学省の調査(※1)によると、昨年行われた大学入試では大学入学者の総計が募集定員の総計を下回ったとされる。しかし、今の高校3年生が1年生だった2022年度からの「塾」に関連する予定登録状況を集計してみると、登録予定1万件あたりの「塾」関連予定の出現数は2022年度から2024年度まで変わらず、高校1年時点から高校3年の8割近い「塾」関連予定が登録されていることがわかった。今後大学全入時代が到来しても、塾に通ってでも入学したい入試難易度の高い大学については、早めからの受験対策が行われると想定される。
※1文部科学省「令和6年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況」

「オープンキャンパス」関連予定、コロナ禍が明け右肩上がりに

また、大学受験までに多くの人が登録する「オープンキャンパス」の予定についても、直近3年の高校1~3年生の予定登録状況を比較してみると、高校3年生は一定の高い水準で推移し続けているのに対し、高校1・2年生は、右肩上がりに予定数を増やし続け、特に高校2年生のオープンキャンパス予定については高校3年生に迫る水準に達していることがわかった。高校1・2年生はコロナ禍でオープンキャンパスの予定が一度激減したものの、近年は総合型選抜や推薦入試の出願条件にオープンキャンパスへの参加を義務付けている大学もあり、早めの入試対策の一環としてオープンキャンパスの予定数が増加していることが推測される。

経済的負担も課題

「奨学金」関連予定は5年で58.2%増

続いて勉強以外で多くの受験生が抱えがちな「お金」の悩みに関連した予定として、「奨学金」の関連予定について分析。近年、学生の半数以上が「奨学金」を受給している(※2)と言われており、直近5年間の高校3年生の予定を見ると、年々「奨学金」を含む予定の登録数が増加していることがわかった。
※2日本学生支援機構「令和4年度学生生活調査」

「私立大学」に関する予定数が年々増加

これに加え、授業料に大きな違いのある国公立大学と私立大学に関する予定動向を見るために、旧帝大と言われる国立大学と主要な私立大学の大学名の登録予定数を分析。すると、直近5年間で国立大学の予定数には変化の傾向は見られないのに対し、私立大学の予定数は右肩上がりに増えていた。
「奨学金」予定数が増加している背景には近年の物価高による影響など、さまざまな要因が考えられるが、こうした私立大学受験に関する近年の動向も「奨学金」予定が増加している一因と考えられる。大学の授業料値上げなども議論されていることを踏まえると、今後「奨学金」関連の予定はさらに増えていくことが予想される。

受験後の高校生活を励みに

最後に、昨年度の高校3年生が受験後に登録していた3月の予定に注目。2024年3月に登録されていた登録数上位50件の予定を抽出すると、「バイト」や「旅行」「遊び・レジャー」「免許取得」などの予定が多く登録されていた。それまで勉強に専念していた分、最後の高校生活は思う存分やりたいことを楽しむ人が多いのかもしれない。

■分析データについて
・2020年1月1日~2024年12月31日の期間に、高校1~3年生だったユーザーによって作成されたデータを対象として分析
・分析に使用したデータは、匿名性を保つために統計的に処理

TimeTree未来総研所長 深川泰斗氏コメント

昨今大学受験は多様化しており、推薦入試や総合型選抜などの「年内入試」で大学に進学する人がたくさんいると言われています。しかし、以前と変わらず一般選抜で多くの方が大学を受験していることも事実です。
今回の調査からは、勉強面でも勉強以外の面でも、頑張る受験生の姿が垣間見えました。少子化が進み大学受験者数が募集定員を割ったとしても、希望する大学への入学に向けて受験生が勉強を頑張ることは変わらないでしょう。
TimeTreeはみなさまの日常をサポートするカレンダーサービスとして、受験生の皆様がそれぞれ大輪の花を咲かせて充実した予定をたくさん登録してくださることをお祈りしています。

“選ばなければ”誰でも大学へ入れるという“大学全入時代”だからこそ、入学する大学の価値やその大学で自分が学びたいことなど、将来を見据えた大学進学を目指す必要がある。そのため現代の高校生の大学選びはむしろシビアになり、名門校を目指し塾に通うなど、早期からの受験対策を行うようになったのだろう。また、経済的課題を解決するために奨学金を利用する人も多いが、返済の負担が伴うことを理解し計画を立てなければならない。
長く険しい受験への道のりも残り僅か。努力が実を結び、春から有意義な大学生活が送れるよう祈っている。

■TimeTree 未来総研 Webサイト
https://timetreeapp.com/intl/ja/future-research-institute

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