豊島株式会社「トヨタアップサイクルプロジェクト」に参加!トヨタ自動車、アーバンリサーチと連携した商品を展開

2025-01-28 16:45

1月21日、豊島株式会社東京本社で「第6回 サステナブルファッションセミナー【お客さまとともに‐資源の循環にJOINしよう!】」が開催されました。本セミナーでは、トヨタ自動車、アーバンリサーチそして豊島3社が連携する「トヨタアップサイクルプロジェクト」をテーマに、サステナブルな取り組みについてのトークセッションが行われました。また、「サーキュラーエコノミー実践」(学芸出版社)の著書もあるCircular Initiatives & Partnersの安居昭博氏を招き、サーキュラーエコノミーの観点からの講演も実施され、400人以上が来場およびオンライン参加しました。

廃材から価値ある商品へ トヨタアップサイクルプロジェクトの挑戦

トヨタアップサイクルプロジェクトは、トヨタ自動車が自動車製造の過程で生じる廃材を再利用し、新しい価値ある商品を開発する取り組みとして2021年4月にスタートしました。

トヨタ自動車の中村慶至氏は、プロジェクトの背景について次のように説明します。
「自動車の製造過程でどうしても廃材が出ます。これらを燃やすとCO2を排出してしまうため、サステナブルな解決策が必要でした。このプロジェクトは、廃材をアップサイクルして新しい商品を生み出すことで、循環型社会の構築に寄与しようという取り組みです」

トヨタアップサイクルプロジェクトについてプレゼンする中村慶至氏

具体的には、自動車のシートやエアバッグ、シートベルトの端材を活用してペンケースやバッグ、キーホルダーなどの製品を開発。また、FCEV用水素タンクの樹脂パーツを射出成形する際に発生してしまうパージ材をインテリア雑貨として生まれ変わらせる試作にも挑戦しています。

トヨタアップサイクルプロジェクトの商品ラインナップ
車のシートでつくったペンケース

自動車業界とアパレル業界、まったく異業種といえる企業連携の契機は偶然にも名古屋での展示会でした。豊島株式会社の神野伊知郎氏は次のように語ります。

トヨタ、アーバンリサーチとのコラボについて語る豊島株式会社の神野伊知郎氏

「イベントでトヨタのブースと隣同士になり、アップサイクルプロジェクトについて知りました。それを機にアーバンリサーチとも連携し、この企画をさらに盛り上げていくことになりました」

プロジェクトは、トヨタが全体コンセプトの企画・素材提供し、豊島が製作の基盤を整え、最終的なデザインと販売はアーバンリサーチが行うという明確な役割分担ができています。

昨年の9月、アーバンリサーチが全面サポートするイベント、京都・平安神宮の『YES GOOD MARKET』を皮切りに、『アーバン・ファミマ!! 虎ノ門ヒルズビジネスタワー店』でも商品を出展、またオンラインストアでも販売しました。

アーバンリサーチの萩原直樹氏は、店舗で商品を展開した際の印象について述べました。
「アパレル業界で、自動車廃材を利用した商品という発想に驚かれるお客様が多くいました」

自社の企業理念について話すアーバンリサーチの萩原直樹氏

アーバンリサーチも2019年からSDGsに真摯に取り組む理念『3C ①Clothing Innovation (衣料資源の有効活用)、②Clean Earth (地球環境負荷の軽減)、③Community Building (コミュニティの形成)』を企業として共有しています。そうしたことからトヨタのアップサイクルプロジェクトは連携しやすかったと言えます。

また、トヨタの中村氏はアーバンリサーチのデザイン性についても言及しました。

「例えばトートバッグのデザインについて、私たちは『TOYOTA』と企業名がバーンっと大きく書いてある商品には一般の方は抵抗があるのでは? と考えていました。ところが、萩原さんから『いや、これは逆にかっこいいので大きく打ち出してください』といわれました。

トヨタだけで運営していたら絶対に気付けないようなことを、別の業種と一緒に事業をすることで、新たに気づきが生まれる出来事でした。それによって取りこぼしていたお客様との接点をさらに広げることができました」

加えて、本来はデメリットになる商品の傷やしわも自動車部品からのアップサイクル品であるという説明をすることで、逆にお客さまにとっての商品の個性、愛着に繋がるということも、新しい発見だったということです。

あえてロゴを大きくしたデザイン
他では欠点となる傷もアップサイクル商品なら強みに

グローバル視点での評価と大阪万博への期待

セミナー第2部では、安居昭博氏がサーキュラーエコノミーの観点から、この取り組みを高く評価しました。

従来の大量生産・大量消費モデル(リニアエコノミー)から、初めから廃棄が出ない仕組み『サーキュラーエコノミー』モデルに世界的に意識が移行していることについて図を交えてプレゼン展開。

サーキュラーエコノミーの説明をするCircular Initiatives & Partnersの安居昭博氏
トークセッションを行う(左から)安居氏、中村氏、萩原氏

「今まではなかった他の業種同士の連携コラボレーションによってこれまでにはなかった全く新しいビジネスモデルが生まれている。私は非常に大きなインパクトだと思っています。そういったオープンなコラボレーションとイノベーションは、自動車業界やアパレル業界のみならず、他の分野でも見つかっていってほしい。それが持続可能な社会を生み出すチャンスにもつながると考えています」

さらに今後サーキュラーエコノミーが進んでいくことで、商品の設計デザインが大きく変わっていくのではと予想されました。

「初めの段階からアップサイクルしにくい素材は採用しないようにされたり、ファスナーよりもボタン式の方が何度も繰り返し使用できるので、ボタンを採用しようというような形が予測されます。そうしたことで日本版サーキュラーデザインが展開していけばいいですね」

そしてこのイベントの最後、この企画の看板役アーバンリサーチの大阪万博への出店において、本プロジェクトの商品も出されることが合わせて発表されました。トヨタアップサイクルプロジェクトのさらなる飛躍が期待されます。

左からトークのファシリテーターを務めた鎌田安里紗氏、安居氏、中村氏、萩原氏

「2社にご協力いただいているところではあるのですが、お客様が『この商品かっこいいね』そう言っていただけるような、そんな商品を今後も作っていきたいです。もちろんアパレル業界に限らず、異業種のコラボレーションをどんどん増やしてアップサイクルという手法が世の中に拡がり、モッタイナイがもっといいへ変わり続ける未来実現のきっかけになれればいいと考えています」

トヨタの中村氏はセミナーをそう締めくくりました。

「トヨコレ」イベントでの多彩なサステナブル商品

また、豊島株式会社では、1月21日から2月7日までの期間でBtoB向けの「2025AW トヨコレ」イベントを開催。会場では同社が提案する多様なサステナブル商品が展示されました。その中でも注目の取り組みを以下に紹介します。

① コメダ珈琲店とのコラボ企画「コメダ珈琲店×FOOD TEXTILE(フードテキスタイル)」
FOOD TEXTILEとは豊島が展開する、未活用食材から染料を抽出して新しいアイテムに生まれ変わらせるプロジェクトです。FOOD TEXTILE10周年を記念し、コメダ珈琲店のドリップ済のコーヒー豆を活用した「染め直しプロジェクト」を発表。柔らかい色味が特徴です。

② ECOSME FAB
化粧品製造で廃棄されるコスメをファブリックプリントの色材として再利用する取り組みです。アイシャドウやチークなどに入っているラメやパールが独特な質感になり、デザインの幅が広がります。

③ 福利厚生サービス「TSUMUGU×HogaLife Support(ツムグ×ホガライフサポート)」
出産、育児、健康管理、法律相談など幅広い面で各分野の専門家のアドバイスを受けられる、画期的なサービスの提案です。昨年7月に株式会社日本旅行にも導入されました。持続可能な社会の実現に向けた挑戦を続ける豊島株式会社。その柔軟な発想と行動力は、サステナブル社会を牽引する大きな力となっています。

このイベントでは、身体から放射される遠赤外線を繊維が吸収・輻射することで過度な保温を防ぐ生地、生地のトレイサビリティができる器機など、他にもさまざまなアパレル商品や技術を紹介しています。見ているだけでファッションやライフスタイルのイノベーションのヒントになりそうです。


「2025AW トヨコレ」
日時:1月21日(火)~2月7日(金) 平日10:30~18:00
場所:豊島株式会社東京本社 2階 TOYOSHIMA CREATION LAB
東京都千代田区神田岩本町2-1
※事前予約必須
※一般のお客さまの来場は不可となっております

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