小中学生の2人に1人が花粉症 対策開始が遅れると“辛さ指数”が高くなる傾向に

2025-02-09 08:00
小中学生の2人に1人が花粉症 対策開始が遅れると“辛さ指数”が高くなる傾向に

「春よ来い、早く来い」なんて謳っていたのは今は昔。多くの現代人にとって花粉飛び散る春は、四季の中でも一番ツライ季節なのだ。そんな花粉症シーズンの本格的な到来を前に、(https://jp.rohto.com/rohto-alguard/)を提供しているロート製薬株式会社では「小中学生の花粉症実感に関する全国調査」を実施した。それでは早速、その結果を見ていくことにしよう。

全国の小中学生のおよそ2人に1人が花粉症を実感

小中学生のこどもを持つ親に対してこどもの花粉症実感について質問したところ、「花粉症と診断された」または「花粉症だと思う」と回答したのは全国で48%にのぼり、小中学生のおよそ2人に1人が花粉症を実感していることがわかった。都道府県別に見ると、花粉症実感率1位の山梨県では67.6%と、小中学生のおよそ3人に2人が花粉症を実感しているようだ。続く群馬県、静岡県、岐阜県、東京都、三重県でも小中学生の花粉症実感率は60%を超えており、多くの小中学生が花粉症の症状を感じていることが判明した。

小中学生の「花粉症辛さ指数」を算出

今回の調査では、花粉症の辛さをロート製薬独自に10項目・各10段階の指標でポイント化し、「花粉症辛さ指数」を算出した。

以下の10項目について、「まったく辛くない」または「まったく影響がない」を0ポイント、「最も辛い」または「最も影響がある」を10ポイント、として、0から10までの段階で回答を聴取、それを足し上げたポイント(最大100ポイント)を「花粉症辛さ指数」とした。

<花粉症の症状>
○目のかゆみ
○鼻水・鼻詰まり
○くしゃみ
○喉や皮膚のかゆみ
○倦怠感

<生活への影響>
○睡眠
○勉強
○外出や遊び
○運動
○気分やストレス

その結果、小中学生の花粉症の「辛さ指数」は全国平均で44.1ポイントで、都道府県別に見ると、1位は岐阜県、2位は山梨県、3位は埼玉県だった。大きな傾向としては、花粉症実感率が高い都道府県ほど「花粉症辛さ指数」も高く、一部の例外はあるが、花粉症実感率が上位の都道府県は個々の重症度も高い傾向があるようだ。

「花粉症辛さ指数」の内訳を見ると、小中学生にとって最も辛い花粉症の症状は「鼻水・鼻詰まり」で、日常生活への影響が最も大きい項目は「気分やストレス」だった。このことから花粉症が小中学生に与える影響は、身体的な症状だけでなく、精神的な負担をも増幅させている可能性が考えられる。

小中学生の花粉症対策の実態

花粉症を実感している小中学生に対して、花粉症対策を実施している親は全国平均で70.2%。都道府県別に見ると、対策率1位は福島県、2位は千葉県、3位は神奈川県と山梨県だった。対策率が高いにもかかわらず「花粉症辛さ指数」が高い都道府県も多く見られ、花粉症対策が症状の重さに十分に対応しきれていないケースがあることがわかった。

小中学生の花粉症対策は早めに行うべき

花粉症を実感している小中学生が、花粉症を発症した平均年齢は6.5歳で、花粉症対策を開始する平均年齢は7.0歳であることがわかった。多くの親が子どもの花粉症発症後、比較的早い段階で対策を始めていることがうかがえる。

一方、花粉症を発症してから対策を始めるまで1年以上かかった場合、こどもの「花粉症辛さ指数」は49.8ポイントと平均より高い傾向にあることもわかった。花粉症の辛さを軽減するには、症状を感じたら放置せずに早めに対策することが鍵なのかもしれない。

花粉症対策模範県は神奈川県

花粉症を実感している小中学生の親のうち、親自身も花粉症を実感している割合(親子花粉症実感率)は79.5%と、多くの家庭で花粉症が共通の課題となっているようだ。

また「花粉症実感率は高い」が、「花粉症対策率が高く」、「花粉症辛さ指数が低い」、つまり“花粉症対策がうまくいっている”と推察できる都道府県は神奈川県だった。“花粉症対策模範県”ともいえる神奈川県では、実は親の花粉症実感率が全国1位の90%であり、親自身の花粉症の経験からこどもの花粉症対策への意識が高いのかもしれない。

【調査概要】
調査対象/小中学生のこどもを持つ親14,231人 調査方法:インターネット調査
調査機関/自社調査
調査期間/2024年12月13日(金)~12月20日(金)
※ロート製薬調べ
※調査結果の数値は小数点以下を適宜四捨五入して表示
※全国平均を算出するため総務省人口推計のデータを使用してウエイトバック集計を実施(ウエイトバック集計後の分析対象は14.502人)

医師・大久保公裕先生の解説
 今回の調査では、小中学生の花粉症実感率は48%に達し、中には山梨県のように67.6%と約3分の2の子どもが花粉症を実感している地域もあることがわかりました。この実感率の高さは、学業や日常生活への影響を懸念させる重要な課題です。一方で、神奈川県のように花粉症実感率が高くても「花粉症辛さ指数」が低い地域もあり、適切な対策が辛さ軽減に効果的であることを示唆しています。
 辛さを軽減するには、症状を感じたタイミングで、特にこどものうちから適切な対策を講じることが重要です。まずは医療機関を受診し、医師の診断のもとで自身の症状に合った薬を適切に選び、できるだけ早い段階で対策を開始することが、辛さを抑える鍵となります。薬の使用に加え、マスクの着用や空気清浄機の活用、帰宅後の花粉払いなど、日常生活の中で花粉回避策を徹底することも効果的です。

 また、親が花粉症の場合こどもも花粉症になる可能性は高く、片親だけでも40%以上、両親ともに花粉症であれば60%程度とされています。その一方で、親自身が花粉症を経験しているからこそ、こどもの花粉症対策への意識が高まり、早期の対策開始や適切な対応につながるケースも考えられます。

 花粉症対策としての食生活改善では、和歌山県でジャバラが食べられていたり、静岡県でべにふうき茶飲まれているなど、地域の特産品を活用した対策もあるようです。これらの食品にはポリフェノールが含まれており、花粉症対策に補助的な効果が期待できます。
 今回の調査結果は、花粉症対策の早期対応の重要性を改めて示しています。対策の遅れが「花粉症辛さ指数」を高める原因となるため、症状を感じたら自己判断で放置せず、速やかに医師の診断を受け、自分に合った薬を選び、早めの対策を徹底することが重要です。

大久保 公裕
日本医科大学大学院医学研究科頭頸部・感覚器科学分野教授
日本医科大学医学部耳鼻咽喉科教授

1978年駒場東邦高等学校卒業。1984年、日本医科大学卒業。1988年、同大学院卒業。1989年より米国国立衛生研究所NIHアレルギー疾患部門へ留学し、1991年帰国。1993年、日本医科大学耳鼻咽喉科講師、医局長、准教授を経て、2010年より現職。日本アレルギー協会理事、日本耳鼻咽喉科代議員、日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会理事、奥田記念花粉症学等学術顕彰財団理事長、NPO花粉症鼻副鼻腔炎治療推進会理事長。
専門領域:鼻科学、アレルギー学、鼻科手術

実は記者の家族は、これまで誰も花粉症を発症したことがない。今回の調査で親子花粉症実感率についての結果が出ているが、私(記者)と妻が花粉症ではないから、子どもも発症していないということだろうか。ただこの時季に黒い服で外出して帰宅すると、服の表面に花粉らしきものが見えることから、自分たちが置かれた環境には花粉がたくさん浮遊していることは間違いない。「自分は花粉症じゃないから」と侮らず、急な発症に備えた対策は怠らないほうがよさそうだ。

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