菊池雄星「32試合投げることの方が今日1試合よりも大事」初の開幕マウンドは6回3失点黒星も「収穫も多い」

■MLB エンゼルス 1ー8 ホワイトソックス(日本時間28日、イリノイ州シカゴ、ギャランティード・レート・フィールド)
メジャー7年目の菊池雄星(33)が敵地で初の開幕マウンドに上がった。試合は6回87球を投げ5安打5奪三振3失点と白星はつかず。失点は2回のみで3回以降はパーフェクト投球も打線の援護虚しく、新天地での初マウンドは敗戦投手となった。
開幕戦は黒星も菊池は「初戦にしては収穫も多い、次につながる試合だった」と振り返った。「戦う形、攻めていく形というのが1試合目からしっかりと出てくれたところは、非常に安心してますし、オフに取り組んできたチェンジアップだったりとか、スイーパーとかツーシームとかそこら辺もいいところに決まってたのもあった」と自身の投球を評価した。
昨オフにFAでアストロズから移籍しオープン戦最終登板となったロッキーズ戦(日本時間22日)で6回途中を4安打1失点に抑え順調な調整を見せていた菊池。この日の立ち上がりはホワイトソックスの先頭・M.バルガス(25)をスライダーで見逃し三振。続く2番・L.ロバートJr(27)に中安打を放たれるも3番・A.ベニンテンディ(30)を3球三振、4番・A.ボーン(26)を150㎞を超えるストレートで左飛に打ち取った。
1回を無失点に抑えた菊池だったが続く2回、この回先頭の5番・A.スレイター(32)にカウント2ボール1ストライクからの4球目、スライダーを捉えられ打球はレフトスタンドへ。ソロ本塁打を浴び先制点を許した。さらに連打で2死二、三塁と得点圏に走者を背負うと1番・バルガスにレフトへの適時二塁打を放たれ3ー0と突き放された。
点差変わらず3回は3番・ベニンテンディから始まる打線を三者凡退、4回、5回はチェンジアップを織り交ぜながらストレートで押していき走者を出さなかった。さらに後半に入り6回のマウンドにも上がった菊池は打者を次々に打ち取り、4イニング連続で三者凡退に抑えるパーフェクト投球でマウンドを降りた。しかしエンゼルス打線はわずか5安打1得点と振るわず敗戦となった。
「32試合投げることの方が今日1試合よりも大事」と話す菊池。「メジャーに来てからは、とにかくローテーションを守ることにフォーカスしてやっていますので。1年間通して10月にどういう数字が残っているかというのが最も大事なこと」と先発ローテーション入りへ意欲を見せた。
エンゼルスで日本人の開幕投手は2022年、2023年の大谷翔平(現ドジャース)以来、2人目。また今季は、ドジャース対カブスの開幕戦でも山本由伸(26)、今永昇太(31)による投げ合いが実現し、日本人3投手が同年に開幕投手を務めることは史上初の快挙となった。