猫に起こり得る『夜間の救急症状』5選 いざというときに慌てないために準備できることも

2025-05-23 11:00

夜間はかかりつけの動物病院が閉まっていることも多く、突然、愛猫にトラブルがおきたときには不安が一気に高まります。夜中に猫が救急診療を受ける際は、迅速な判断によって助かった例も多くあります。今回は、夜間救急を受診する原因として多く見られる症状やトラブルを、よくある順にご紹介します。もしものときの備えとして参考にしてください。

夜間に発生する猫の緊急症状5選

診察を受ける猫

猫の体調の変化は時間を選びません。動物病院の閉まった夜でも、救急の症状がでることもあります。

飼い主がすぐに対処しにくい突発的な症状や、命に関わるおそれがある症状を中心に紹介します。

1.連続した嘔吐や下痢

猫は吐きやすい動物ですが、急な嘔吐や下痢には注意が必要です。特に、何度も繰り返す、血が混じる、水のような下痢が続く場合は注意が必要です。

考えられる原因には、異物の誤飲や中毒、感染症、内臓疾患などがあります。猫が活発になる夕方以降に誤飲すれば、夜になって症状が出ることがあります。

2〜3回連続で嘔吐しても、嘔吐物が毛玉などであるとはっきりわかり、元気もある場合は翌日まで様子を見ても大丈夫な可能性もあります。

しかし、元気がなくなり食欲不振、腹痛、下痢といったほかの症状が同時に見られるときは、さらに悪化する可能性があるため、夜間でもすぐに動物病院を受診してください。

2.排尿困難や血尿

何度もトイレに行く、尿が出ない、または少量しか出ない、血が混じるといった場合、膀胱炎や尿路結石の疑いがあります。

昼間は仕事などで外出している家庭では、在宅している夜間に愛猫の排尿困難や血尿に気が付くかもしれません。また、日中寝ていることで尿が濃くなるため、起きてから症状に気づくこともあります。

尿意が治まらない猫は、落ち着きがなくなったり、痛みから鳴き声をあげたり、さらには嘔吐してしまうこともあります。もし、尿路閉塞を起こしていると命に関わることもありますので、早期対応が重要です。特に尿管が細く詰まりやすいオス猫は注意しましょう。

3.呼吸の異常

寝ていると思っていたら、どうも呼吸がおかしいと気づくこともあります。呼吸数が多い、口呼吸をしている、胸やおなかを大きく動かして呼吸するなどの症状は呼吸異常です。

呼吸異常は、肺や気道など呼吸器のトラブルや心臓病に加え、熱中症でも見られる症状です。いずれも緊急性が高いため、迷わずすみやかに受診してください。

暑い季節でも、日中エアコンを使用していたのに寝るときに消してしまうことがあるかもしれません。最近の住宅は、夜間でも室内温度が下がりにくいため、夜になって猫が熱中症になるケースが多くなっています。

4.事故などによるケガ

近年では室内飼いが一般的になっているため、交通事故による受診は減少傾向ですが、家庭内での事故も油断はできません。階段の吹き抜けやキャットタワーなどの高所からの落下や、遊んでいて無理な体勢による捻挫、キッチンや暖房器具でのやけどなどもあります。

猫は痛みを感じても我慢してしまうことが多いため、出血や腫れがないケガの場合は、飼い主が異変に気づきにくいかもしれません。ケガが見た目に表れなくても、内部で損傷している可能性もあるため、検査が必要です。歩き方の異常や様子の変化に気づいたら、夜間でも受診するようにしましょう。

5.けいれん発作・意識障害

発作は、昼夜時間を問わず起こります。見慣れていない人にとっては、非常に衝撃的で強い不安を感じるもので、夜間診療の中でも多いケースです。

一般的な原因は、てんかんや中毒、脳疾患、低血糖などさまざまです。発作が起きると、バタバタと四肢を動かして暴れたり、体を震わせたりします。原因がわからない場合は、翌朝まで待っていると命にかかわることもあります。

てんかん発作は通常、5分程度でおさまることが多いものですが、長時間続いたり、何度も発作をくり返したりする場合は、夜間でも早急に動物病院を受診しましょう。発作が診察室で起こるとも限らないため、動画を撮影しておくと診察時の説明に安心です。

いざというときのために準備しましょう

触診される猫

可能であれば、愛猫の健康を守り、救急診療に頼らずに生活したいところです。しかし、猫も生き物である以上、突然の不調はやむを得ません。万が一に備えて、できる準備があります。

まず、基本の準備として、緊急時に必要な夜間診療を行っている動物病院の連絡先や行き方、支払方法などもあらかじめ調べておくと緊急時にスムーズに対応できます。かかりつけの病院に「夜間に診てもらいたいときは、どうしたらよいか?」と聞くと、たいてい連携している病院を教えてもらえます。

そして、異変が見られたときには、始まった時間(気づいた時間)やその経過、変化などをメモに残して病院へ持っていきましょう。写真や動画の撮影も、獣医師の診断に役立ちます。

猫の状態によっては、運搬に慎重さが求められます。猫の脇を抱えて上から入れるタイプのキャリーバッグでは負担になることもあるため、可能であれば上部半分が外れるハードキャリーを利用しましょう。あわせて、タオルも数枚用意しておくと何かと便利です。

物質的な準備を整えておくだけでも、慌てずに落ち着いて対応できるようになります。

まとめ

女性とソファの黒猫

夜間のトラブルは、たいてい突然起こります。だからこそ、状況を見極めて適切に対応する力が必要です。

動物病院の夜間診療は、飼い主にとっても猫にとっても大きな負担となりますが、「明日の朝まで様子を見よう」と自己判断することが命にかかわるリスクとなるケースもあるからです。

ふだんから愛猫の体調に注意していても、予期せぬ事故を完全に防ぐのもむずかしいものです。

猫を飼っている以上、いつ何が起きるかわからないことを踏まえて、万が一に備えた準備を心がけておきましょう。それだけでもいざというときに迅速な判断がしやすくなるものです。

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