猫の耳に『ダニ』が寄生したときの症状4選 感染ルートや予防法も解説

2025-05-31 16:00

猫がしきりに耳をかいたり、頭を振ったりしている様子を見たことはありませんか?もしかすると、「耳ダニ」が原因かもしれません。耳ダニ症になったときにあらわれる症状と、感染経路や予防法について解説します。

猫の耳ダニ症とは?

体をかく猫

耳ダニ症は「耳疥癬症(みみかいせんしょう)」といい、主に「ミミヒゼンダニ」という種類のダニに感染することで発症します。

ミミヒゼンダニは約0.3~0.5mmほどの大きさで、肉眼での確認は難しいほど小さな寄生虫です。耳の入り口から鼓膜までの「外耳道」と呼ばれる部分に住み着いて、耳垢や角質などを食べて成長・増殖していきます。

猫以外にも、犬やフェレットなどの耳の中に住み着いて、さまざまな症状を引き起こします。

要注意!耳ダニ症の症状4選

耳をかく猫

耳ダニに感染した場合、以下のようにさまざまな形で異変があらわれます。日ごろから様子をしっかりと観察して、発症のサインを見逃さないようにしましょう。

感染が疑われる際には、速やかに動物病院を受診することを強くおすすめします。

1.しきりに耳をかく

かゆみが強いため、後ろ足で頻繁に耳をひっかくようになります。かきすぎて耳のまわりが赤くなったり、傷になって出血したりしてしまうこともあります。

2.頭を頻繁に振る

耳の中がムズムズするせいか、頭を左右にぶんぶん振るしぐさが目立ちます。しきりに首を傾げる仕草をしている際にも注意が必要です。

3.耳の中に黒っぽい耳垢がたまる

耳ダニに感染すると、ダニの死骸などや皮膚から出た分泌物が混ざって、コーヒーかすのような黒い乾いた耳垢がたまるようになります。

4. 落ち着きがなくなる・元気がない

慢性的なかゆみや不快感によって、食欲が落ちる、元気がなくなる、落ち着きがなくなるといった変化が起きることもあります。

耳ダニはどうやって感染するの?

あいさつする猫

耳ダニ症は、室内で自然に発症することは少なく、感染している動物との接触や共用物などを介して広がることが多いといわれています。

感染力が非常に強いため、外で耳ダニを持っている猫と軽くじゃれあったり、感染している猫とブラシやベッドを一緒に使ったりしてしまうだけでも、うつってしまうことがあります。

また、ストレスや免疫力の低下、不衛生な環境での飼育といったことも、耳ダニ症に感染しやすくなる原因だと考えられています。

耳ダニから猫を守るための予防法

病院で診察を受ける猫

耳ダニ症は、強いかゆみを引き起こす上に、自然治癒しない厄介な病気です。愛猫を耳ダニから守るためにも、日々のお世話のポイントについても見ていきましょう。

定期的な予防薬の使用

背中などに垂らすスポットタイプや飲み薬など、最近は多くの予防薬があります。

耳ダニ以外にも、ノミ・ダニ全般に効果のあるものもあるため、飼っている猫にあった方法で定期的に使用してしっかりと予防すると良いでしょう。

定期的なチェックと耳掃除

少なくとも月に1回程度は耳の中をのぞいて、異常がないか確認しましょう。

また、耳を清潔に保っておくのも有効です。耳掃除をするときには、専用の洗浄液を使って優しくふくなど、無理のない範囲で行ってあげてくださいね。家庭で嫌がる場合には、動物病院などの専門家にお願いしましょう。

猫は基本的に外には出さない

猫を外に出さず、他の猫をはじめとして動物との接触を避けることで、感染のリスクを大きく減らすことができます。

ベランダや庭で少し遊ぶだけ、という場合でも気をつけることが大切です。

まとめ

なでられる猫

耳ダニはとても小さいため、見た目では分かりにくいですが、強いかゆみを伴う猫にとっては嫌な存在です。

さらに、放置してしまうと炎症が耳の奥まで広がって悪化したり、深刻な病気の原因となったりしてしまう可能性もあります。

しきりに耳をかく、頭を振る、耳垢が黒いなどのサインに気づいたら、早めに動物病院を受診して、治療することが重要です。

また、予防薬の使用や定期的な健康観察といった日ごろのお世話や、外に出す際のちょっとした心がけで感染する確率をぐっと下げることができます。

大切な猫がいつまでも健康で快適に過ごせるよう、耳の健康にもぜひ気を配ってあげてくださいね。

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