猫に起こりやすい『熱中症以外の夏の健康トラブル』6選 暑さや湿気、気をつけるべき点は

2025-07-08 06:00

夏になると多くの飼い主さんが不安になる「熱中症」。しかし、夏には熱中症以外にも気をつけるべき健康トラブルがあることをご存知ですか?この記事では夏に起こりやすい体調の変化を6つご紹介します。

1.外耳炎

耳をかく猫

夏は高温多湿の気候になりやすく、耳の中が蒸れることで外耳炎が起こりやすくなります。

特にスコティッシュフォールドやアメリカンカールなど先天的に外耳炎になりやすい猫種や、過去に外耳炎になったことのある猫では、耳掃除の頻度を増やすなど、配慮が必要です。

定期的に耳の中を確認して汚れていないか、匂いがないかを確かめましょう。もしも茶色い耳垢が出ていたり、猫が耳をしきりに掻いていたり、匂いがしたりする場合には外耳炎になっているサインです。

その場合には無理に家で掃除せず、動物病院で治療を受けて掃除してもらうようにしましょう。

2.皮膚炎

体をかく猫

人も夏になり暑くなると汗や皮脂が多くなるのと同じように、猫も被毛が汚れやすく皮膚炎が起こりやすくなります。

また、もともと皮膚炎のある猫では、夏の高温で体温が上昇することにより痒みが増すため、皮膚炎が悪化しないように注意が必要です。

毎年夏に皮膚炎が起こる猫は、夏になる少し前から薬を飲み始めたり、皮脂が出やすい猫種ではシャンプーの頻度を高めたりすることが大切です。

皮膚トラブルの多い猫の飼い主さんは、早めに獣医師に相談して対策を始めるとよいでしょう。

3.脱水

水を飲む猫

夏は人と同様に体内の水分が奪われやすく、猫も脱水になりやすいです。特に高齢の猫では、水飲み場まで移動するのが億劫になってしまい、動物病院に来院した際に脱水気味になっているケースは、夏場で特に多く見かけられます。

高齢の猫や病気のある猫などでは、夏は特に脱水が起きていないか注意して観察することが大切です。猫の首の後ろの皮膚を上に摘み上げ、手を離してからすぐに元に戻るかどうかで、脱水の有無を確かめる「テントテスト」と呼ばれる方法があります。

手を離しても、皮膚が摘んだときの状態のままで元に戻らない場合は脱水しているので、すぐに動物病院で点滴など脱水補正の治療を受けましょう。

また、脱水をさせないように工夫することも大切です。夏場は、水飲み場の数を増やしたり、ウェットフードを与えたり、流れる給水器を使ったりするなど、猫が水分を積極的に摂取したくなる環境を整えましょう。

4.ノミやダニの寄生

予防薬を垂らす猫

気温が高くなるとノミやダニが発生しやすくなります。ノミは猫に寄生すると物理的な刺激により皮膚に痒みを起こすだけでなく、ノミアレルギー性皮膚炎を起こします。ノミの唾液が体内に入ることにより、非常に強い痒みを引き起こすのです。また、一緒に暮らしている飼い主さんにも、同様に痒みがあらわれることが多いです。

さらに、マダニは吸血するだけでなく、いくつかの感染症を媒介してしまう厄介な寄生虫です。特に、重症熱性血小板減少症(SFTS)と呼ばれる、マダニが媒介する感染症は、猫だけでなく人に感染することもあります。

この感染症は、ウイルスによる感染症で人に消化器症状、頭痛、神経症状、出血傾向などの症状を引き起こし、致死率も6.3〜30%と非常に怖いものです。

猫だけでなく、人の健康を守るためにも、ノミ・マダニ予防はしっかり行うことが大切です。特に少しでも外に出る猫では、月に一回の予防薬の投与は必ず行うようにしましょう。

5.フィラリア症

蚊

フィラリア症は蚊が媒介する「犬糸状虫」が心臓や肺の血管に寄生する疾患です。

フィラリアは犬の飼い主さんにはよく知られていますが、実は猫にも感染します。通常、猫のフィラリアの寄生数は犬よりも少ないため、症状は無症状なことも多いのですが、時に重篤な症状を引き起こすだけでなく、突然死の原因にもなる恐ろしい感染症です。

現在、いくつかの会社からフィラリア予防薬が発売されており、それらを利用して適切に予防することが大切です。

フィラリア症と診断された猫の4頭に1頭は室内飼育であったという報告もあるため、「室内飼育で蚊に刺されないから心配ない」と油断せず、暖かくなってきた時(4~5月)から、蚊がいなくなってから1ヵ月後(11~12月)まで、予防することをおすすめします。

6.虫刺され

蜂がとまった猫

夏になり気温が上がると、屋内にも屋外にも多くの虫が発生します。そこで夏場になると多くなるのが、ムカデやブヨ、アブ、蜂などによる虫刺されです。

特に猫は動く虫を追いかけたり、くわえたりして刺されることが多いので、注意が必要です。

夏場に猫が外から帰った際には全身を確認し、虫刺されによる赤みや腫れ、痛みがないか確かめましょう。ムカデや蜂などは、時にアナフィラキシーなどの全身症状を引き起こし、危険な状態となることもあります。

虫刺されを見つけた場合には自己判断で様子見したり、人用の薬をつけたりせず、速やかに動物病院を受診するようにしましょう。

まとめ

エアコンにあたる猫

夏の高温による健康被害をご紹介してきましたが、逆に夏は冷房が効きすぎることによる胃腸トラブルなども意外と多く、注意が必要です。

猫にとっての適温は25〜28度と、人が感じる適温よりもやや高めの温度です。夏になり暑いからと部屋を冷やしすぎないよう、猫の過ごしやすい環境を整えて夏を健康に乗り越えましょう。

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