不安で神経質な猫は「突発性膀胱炎」を繰り返す…カナダの研究者が分析
細菌感染を伴わない猫の膀胱炎(FIC)の原因は、まだわかっていません。しかし、このほど研究者たちは「神経質で不安そうな状態の猫は、この病気を再発しやすい」との研究結果を発表しました。この病気の予防につながる発見になるのではと期待されています。
猫を苦しめる突発性膀胱炎

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猫特発性膀胱炎(FIC)をご存じですか?
下部尿路感染症と同じような症状を示す病気で、排尿しにくくなったり量が少なくなったりするほか、トイレでは辛そうにふるまい、尿に血が混じることもあります。
しかし細菌感染症と違って、FICに罹患した猫の尿を検査しても菌は見つかりません。検査をしてもほかの感染症などがあてはまらない場合に、獣医はFICの可能性を疑うことになります。
FICは突然発症し、その原因もはっきりとわかっていません。しかしFICを何度も再発する猫は「神経質で不安そうな状態である」ことが、このほどカナダの大学の研究でわかりました。
FICにかかった猫の約半数は、のちにこの病気を再発するといわれます。しかも再発した猫の2割は、飼い主の意思により安楽死処置をとられることもわかっているのです。
「FIC自体は致命的な病気ではありませんが、緊急治療を繰り返すことで費用がかさみ、飼い主にとって負担が大きすぎることが、残念な安楽死へとつながっています」と話すのは、モントリオール大学のMarion Desmarchelierさんです。
この病気は従来「猫の体内で、アドレナリンに関連する刺激と反応の不均衡が生じることで発症するのではないか」と言われてきました。さらに最近では「アドレナリンの過剰な放出が膀胱壁の接合部を傷つけ、痛みや炎症を引き起こす神経を露出させることで発症する可能性がある」と考えられています。
だとすると、この損傷のために副腎の反応を抑えることができなくなった猫は、常に不安や不快を感じることになるのです。
「臆病で内向的」な猫が再発しやすい

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Marionさんらの研究チームは、FICと診断された猫の飼い主にアンケート調査を実施しました。このうち回答のあった33件を分析した結果、「FICを一度だけ経験した猫と、再発した猫との間に明確な違いがある」ことがわかりました。
前者の猫は約半数が他人に対して臆病な行動をとったのですが、後者はほぼすべての猫が臆病なふるまいを見せたというのです。猫自身の攻撃性やその他の行動特性を勘案しても、両者には明らかな違いが見られました。
「当初は不安がちで攻撃的な猫は膀胱炎を再発しやすいと考えていましたが、実際には恐怖心が強くて内向的な猫の方がFIC再発のリスクが高いようです」とMarionさん。
精神状態が排尿に影響か

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研究者たちは「FICは膀胱の病気ではなく、猫の精神的な健康状態の結果であると考えるべきです。不安を抱える猫が落ち着きと安心感を得られるようにすることで、尿路の炎症リスクを軽減できる可能性があるのです」と主張しています。
今後さらに研究が進み、猫の不安が排尿にどのように影響するかが解明されることを期待したいものです。
猫を落ち着かせるための方法としては、猫が望むときは家族から離れて静かに過ごせるよう、複数の安全な隠れ場所を用意しておくことが有効です。市販のフェロモンスプレーなども、猫のストレスを軽減するのに役立ちます。
私たち飼い主は、猫が不安を感じるとその健康状態にも影響が出ることを認識し、愛猫が安心して暮らせる環境づくりに努めたいですね。
出典:Extreme Skittishness in Your Cat Could Be a Sign of a Mysterious Disease
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