猫が『クーラー病』にかかっているときの3つの症状 予防のためにできることは?
愛猫のために、夏はクーラーを使っている方も多いかもしれません。しかし、使い方によっては人間のように「クーラー病」になってしまうかも…。クーラーで起こりうるトラブルの代表的な症状と、予防の仕方について解説します。
1.風邪のような症状

猫の場合は、くしゃみや鼻水など風邪のような症状が出ることが多いようです。冷えすぎたり空気が乾いてしまったりすることが原因ですが、エアコンの汚れやカビによってアレルギー症状が出ている場合もあります。
猫は、もともと気管が弱い動物です。くしゃみや咳が長期間に渡って続くと、気管支炎や肺炎など呼吸器系の疾患に繋がることも。また、クーラーの風で舞い上がった毛や埃がアレルゲンとなる可能性もあるでしょう。クーラーの設定温度を下げ過ぎないことも大切です。
2.消化器官の不調

体が冷えると、お腹を壊してしまう人は少なくないのではないでしょうか。猫も、クーラーに当たって腹痛や下痢を起こすことがあります。他にも、食欲不振や嘔吐の症状が見られるケースも。
人間と同じように、猫も冷えると胃腸に負担がかかります。夏場にご飯を食べない、便が柔らかい、トイレに何度も行くなどの症状が見られたら、お腹を壊しているかもしれません。食欲はあっても便の状態が悪いというケースもあるため、排泄物のチェックは怠らないようにしましょう。
お腹を守るように丸まって寝ているときは、「寒すぎる」という合図の可能性があります。クーラーの風向きや風量、長時間利用によって負担がかかっている場合もあるので、使い過ぎには注意が必要です。
3.膀胱炎

猫がなりやすい病気といえば、膀胱炎です。クーラーが原因の場合も考えられます。膀胱炎を発症するきっかけのひとつとして、「寒さ」によるストレスが挙げられるからです。
寒いとき、猫は飲水量がぐっと下がります。尿の排泄量が減り、膀胱内環境があまり良くない状況になる場合があります。また、猫は寒さを好まない個体も多く、寒さをストレスに感じる場合もあるため、ストレスが引き金となる危険性があります。
膀胱炎に気が付くには、猫の行動と尿のチェックが欠かせません。何度もトイレに行くのに何も出ない、排尿中に鳴き声をあげるなどの症状が見られたら、尿を採取して動物病院に行ってみてください。
予防のためにできること

設定温度は25度~28度
猫はもともと寒がりなので、クーラーの設定温度は25度より下げないようにしましょう。温度をあまりに下げると、猫にとっては寒すぎる環境となってしまいます。また、冷えすぎないようにタイマーを利用するのもおすすめです。
風向きを上にする
エアコンは風向きを変えられるようになっています。猫がいる家では、なるべく上向きにする方がいいでしょう。下向きにすると、エアコンの冷たい風が猫に直撃してしまうからです。部屋の上部分を冷やすことで、部屋全体がちょうどよい室温になります。
温かい部屋や寝床を併用する
クーラー病の多くは、寒い部屋から逃げられないことによって起こります。冷えすぎたときに暖を取る場所を作ることで、クーラー病を防ぐことができるでしょう。クーラーをつけていない部屋に出入りできるようにしたり、エアコンと離れた場所に温かい布団を用意してあげてください。
フローリングには絨毯を敷く
フローリングは、エアコンを使うことで思っている以上に冷えすぎることがあります。猫のためには、絨毯やラグを敷いてあげるのがおすすめです。床部分の冷たさを防ぐことで、手足も冷えにくくなります。
まとめ

クーラー病は、人間特有の症状だと思われがちです。しかし、猫の方が部屋の低い部分にいる時間が長いため、思っている以上に冷えすぎてしまう可能性があります。
暑い夏を過ごすにはエアコンが欠かせませんが、設定温度には充分注意が必要でしょう。また、エアコンを使うときには、体が冷えすぎたときに温められる場所を用意しておくことも大切です。
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