「『レースどうする?』と聞いたら・・・」日本記録を6秒以上更新の男子3000m障害・三浦龍司が“世界の仲間入り”を実感した瞬間

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2025-08-01 17:00
「『レースどうする?』と聞いたら・・・」日本記録を6秒以上更新の男子3000m障害・三浦龍司が“世界の仲間入り”を実感した瞬間

東京2025世界陸上の男子3000m障害代表・三浦龍司(23、SUBARU)が、陸上のトップ選手が集うダイヤモンドリーグモナコ大会(日本時間7月12日)で、自身の日本記録を6秒48更新する快走を見せた。9月13日に開幕する東京世界陸上では、同種目で日本人初となるメダルを狙う。

【一覧】9月13日開幕『東京2025世界陸上』日程&出場選手

パリオリンピックの金メダルを上回る記録

世界で2番目に小さな国・モナコで生まれた大きな記録。三浦は「自分でもすごく良いレースだったと自負できるレースだったかなと思います」と振り返る。

レースはパリ五輪金メダルのS.エル バカリ(29、モロッコ)がトップを独走する展開だったが、ラスト1周で三浦が脅威のスパート。エル バカリ(8分03秒18)に迫る2位でフィニッシュし、8分03秒43をマークした。自身の日本記録を6秒48も更新したこの日本新記録は、エル バカリがパリ五輪で金メダルを獲得したタイム(8分06秒05)よりも速いものだった。

激走から一夜明け、“最後の1周”について三浦は次のように話した。

三浦選手:第2集団から抜け出したときに、意外とエル バカリ選手が近くにいました。スパートをかけている状態だったから、そこをひとつ目標に頑張ろうと思っていたので、スパートの良い目標になりました。

石井大裕TBSアナウンサー:モナコはどんな場所になった?

三浦:モナコは初めてなんですけど、街並みもすごく素敵ですし、メリハリを持ってレースに臨めたのですごくいい思い出になる場所になったなと思います。

「特異性があって自分に合っているなと感じた」

モナコへと続く道の始まりは、高校時代。長距離とハードルが得意だったことから、3000m障害に転向した。順天堂大学時代には、当時の決断についてこう語っていた。

三浦:いまいちピンとこないのが正直なところだった。難しい競技だなと思ったけど、それ以上に、フラットの5000mより特異性があって自分に合っていると感じました。

高校3年生の時(2019年)に30年ぶりに当時の高校記録を更新(8分39秒37)。2021年の東京五輪では予選で日本新記録をマークし、同種目49年ぶりの決勝進出。決勝では日本人初となる7位入賞を果たした。その後も、2023年世界陸上ブダペストで6位、パリ五輪8位など世界のトップに迫る結果を残している。

三浦自身も“世界の仲間入り”を実感した瞬間があるという。それは去年のパリ五輪のことだ。

三浦:先頭を引っ張っていたケニアの選手だったりとかに(A.キビウォット、当時28・ケニア)「レースどうする?」と聞いたら「どうしたい?」って言われた。「ハイペースがいい」って返したら「行けるか?引っ張れるか?」って言われて、その時は「行くよ」って。認知されたりライバル視されることで無視できない存在になれるというのは、ある意味勝負しやすくなる立場になれたのかなと思う。

9月に開幕する東京世界陸上でメダル獲得となれば、同種目で日本人初の快挙となる。男子3000m障害の予選は開幕日の9月13日、決勝は9月15日に行われる。

三浦:今、弾みがついている状態なのでケガをしないことがベストですし、タイムを伸ばせたことを自信にしてやっていきたいと思います。

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