阪神・森下翔太「近本さん、拓夢さんの出塁率の高さで…」最多18回“ヒロイン”で一番は甲子園が沸いた“レーザービーム”

阪神タイガースの森下翔太(24)が前半戦を終え、12球団トップの18回(前半戦終了時点)のお立ち台に上がった。前半戦全526試合で生まれたヒーローは335人。上位3人は、セ・リーグですでにマジックが点灯している阪神が占めた。トップの森下はリーグ2位の本塁打と打点(前半戦終了時点)でチームの勝ちに貢献してきた。後半戦が始まってすぐの7月27日に独占インタビューに応じ、打撃の技術的な部分や最も印象的だったお立ち台を語った。(※8月5日時点では19回でトップ)
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御手洗菜々TBSアナウンサー:前半戦で、全12球団全ての試合でヒーローインタビューを集計したんですけれども、この数字を見ていかがですか。(1位:森下翔太(18回)2位:佐藤輝明(15回)3位:近本光司(8回))
森下翔太選手:ホームゲームのときってヒーローになったら、トラッキーをもらえるんですよ。確かにそのトラッキーは家に結構たまっているなっていうのはあります(笑)
御手洗アナ:ちなみに数字でも出ているように、やっぱりヒーローインタビューに立たれるということはチャンスに強いと思うんですけど、前半戦を振り返って改めていかがでしたか。
森下選手:成績的にはもっとできるかなって部分の方が多いんですけど、お立ち台の数には表れているように良いところで、打てたり、打撃だけじゃなくて、守備とか走塁の部分でもお立ち台に上がったときもあったので、チームの勝ちに貢献できた試合は少しはあったのかなと思います。
御手洗アナ:ご自身がチャンスに強い要因は?
森下選手:失敗もかなり多いんですけど、チャンスは多いので。やっぱり(1番の)近本(光司)さん、(2番の中野)拓夢さんの出塁率の高さで、なおかつ盗塁して得点圏に進んでくれるんで。そこで自分が1本出せば、足が速い2人なので、かえって来てもらえるっていう流れがすごく多いなって、今年は思ってます。
御手洗アナ:それでもやっぱり技術が伴わないと、なかなかかえってこさせることができないと思うんですけど。そのあたりはいかがですか。
森下選手:オフシーズンから打率に特に重きを置いてやってた部分もあるので、そういう意味では、ミート力というか、芯でしっかり捉えられる能力。なおかつ方向性が引っ張りだけじゃなくて、全方向に飛ばしていけるっていうところは繋がってるんじゃないかなと。
御手洗アナ:それはもう今年に入ってかなり意識して練習されてる部分?
森下選手:技術的なことはオフからそれしか逆にやってなくて。また試合やってみて、対ピッチャーなんで変わってくるものがありますけど、軸は本当にブレずにやってますね。
御手洗アナ:それってどんなトレーニングで上がっていくものなんですか?
森下選手:オフにやってたのは、インサイドアウトをしっかりボールに対して入れてく。それが手だけに入れるんじゃなくて、しっかり廻旋というか体を使った中で捉える。なるべく手と体が近い方が力って生まれるんで。そういう練習をずっとやってました。
御手洗アナ:その成果は現れましたか?
森下選手:去年にないヒットだったり長打の方向っていうのも、自分の中では手応えあるものも何個か前半戦にありましたね。
御手洗アナ:チャンスの場面でその技術もそうですけど、どんなこと考えてるんですか?
森下選手:考えはもうシンプルで、タイミングを常に相手ピッチャーに合わせることしか基本的には考えてないです。打席に入るまでにどれだけ考えて練習しているかっていうところで、自信になって打席に行けるんです。
御手洗アナ:打席に入るまでは、どんなことを考えてるんですか?
森下選手:「打ってやるぞ」っていうか、そういうただの気持ち作りですね。技術的なことは何も考えてないです。
御手洗アナ:何かルーティンとかがあるわけでもなく?
森下選手:そうですね。基本的に自分はそのときに合ったルーティンというか、何かちょっと突っ込んでるなと思ったら、それをなるべく直すようなことを打席でやったり、逆に刺されてるなと思ったら、自分が進めるうちに行けるような形をネクストでやったりとか。その都度ですね。
御手洗アナ:すぐ対応して、それがもう現れるんですか?身体に。
森下選手:朝のバッティング練習の時点で「あ、こうなってるな」って大体わかるんで。その中で練習のスピード感と試合のスピード感で、試合の方が当然早いんで、エラー動作っていうのはすごく起きやすくなる。そしたらまた大幅には変えられないんで、ちょっとずつ変えていくっていう感じです。
印象に残っているお立ち台は「守備でバックホームを刺したときのプレー」
御手洗アナ:それが結果としてこの18回というヒーローインタビューの回数に表れてると思うんですけど、何かご自身の中で印象に残ってるお立ち台はありますか。
森下選手:やっぱり打撃もそうなんですけど、守備でバックホームを刺したときのプレー。ヤクルト戦(7月13日、甲子園)のときは、自分の中でも守備でお立ち台っていうのはあまりなかったんで、すごく印象に残ってます。
御手洗アナ:全体的に見ても守備ではなかなかお立ち台に乗ることってないんですか?
森下選手:打つ方が場面として結果に直結するケースが多いんで、守備っていうのはどっちかっていうと、あんまり目立ちづらいというか。やって当たり前って思われてる部分もあると思うんで、その中でもお立ち台に上がるようなプレーができたっていうのはすごく印象的ですね。
御手洗アナ:こんなに乗ってたら、喋ることとか、ネタとか尽きないのかなって思うんですけどいかがですか?
森下選手:いや詰まるときはありますよね(笑)「またこれ言ってるな」って自分で思うときもありますけど、その都度起こるプレーは違うんで、それに合わせて頑張ってるって感じです。
御手洗アナ:何か用意していってるわけではなく?
森下選手:あの場で全然アドリブです。
御手洗アナ:昨日から後半戦が始まって、佐藤選手が16回と、迫ってきている。ライバル視は?
森下選手:ライバル視は特にはしてないんですけど、やっぱり何事も一番がいいと思うんで自分も後半戦頑張りたいなって。8月は甲子園がなくて、結構ビジターの試合が増えるんで、そうするとお立ち台って1人しか上がれない。本当に活躍した1人なので、より大事な場面で打つことが大事かなと思います。
御手洗アナ:後半戦、あと何回お立ち台に登りたいですか。
森下選手:あと50試合ぐらいですもんね。チームが最低でも半分勝つと考えて、10回は行きたいですね。(1年で合計)28回。そしたらだいぶダントツになるかな。
御手洗アナ:ちなみにこれは中間発表で、年間表彰もしようと思っていまして。ぜひまた甲子園でお会いできることを楽しみにしております。後半戦も頑張ってください。
森下選手:ありがとうございます。頑張ります。