犬の細菌性尿路感染症(UTI)とは?主な原因や症状、治療法まで【獣医が解説】

2025-08-06 17:20

犬の尿路感染症(UTI)は、頻尿や血尿といった症状で気づかれることが多く、放置すると腎臓や前立腺などにも影響が及ぶ可能性があります。本記事では、最新の獣医ガイドラインに基づいたUTIの基本とケア方法をわかりやすく解説します。

犬のUTIとは?症状と原因を知ろう

トイレに居る犬

犬の細菌性尿路感染症(UTI)は、膀胱や尿道に細菌が感染することで発症し、犬の健康に大きな影響を与える可能性があります。最も一般的な症状には、頻繁にトイレに行く(頻尿)、排尿時の痛み(排尿困難)、血尿などがあり、特にメス犬や高齢犬では発症しやすい傾向があります。

国際小動物感染症学会(ISCAID)のガイドラインによると、UTIは以下のように分類されます

  • 散発性膀胱炎:健康な犬に年に1〜2回程度見られる一過性の感染症
  • 再発性膀胱炎:年3回以上の再発を伴う場合
  • 腎盂腎炎:腎臓にまで感染が広がった重度のケース
  • 前立腺炎:特に未去勢のオス犬でみられる前立腺の感染症

感染の原因となるのは、主に大腸菌などの腸内細菌で、免疫力の低下や排尿障害、尿路の構造異常などがリスク因子となります。

診断と治療の基本:抗菌薬は短期間が原則

診察を受ける犬

UTIの診断では、臨床症状に加えて、尿検査(尿比重、細胞診など)と尿培養検査が重要です。とくに猫と異なり、犬の場合は症状と細菌感染が一致する可能性が高いため、経験的な抗菌薬治療(培養前の投与)も容認されています。

診断・治療のポイントの一つとして、尿は膀胱穿刺で採取することが理想的で、尿培養検査を行うことにより適切な抗菌薬の選択が可能になります。

治療の原則

ISCAIDガイドラインでは、以下のように治療の推奨がされています。

  • アモキシシリンやトリメトプリムサルファ剤が第一選択(重症例を除く)
  • 治療期間は原則3〜5日間
  • フルオロキノロン系(例:エンロフロキサシン)は耐性対策のため慎重に使用

抗菌薬の変更は培養結果に基づいて行うべきであり、単なる効果不十分による切り替えは推奨されません。症状が改善した場合は、治療後の再培養は基本的に不要です。再発した場合のみ再評価が必要です。

慢性化・重症化する場合の対応:再発性UTIや腎盂腎炎

ぐったりする犬

再発性膀胱炎や腎盂腎炎、前立腺炎など、より重度な症例では、診断と治療方針が異なります。

再発性UTIの管理

  • 12か月以内に3回以上の発症が基準
  • 原因疾患の特定が治療成功のカギ(尿道閉塞、腫瘍、ホルモン異常など)
  • 抗菌薬の長期使用(7〜14日)が検討されるが、症状に応じて短期でも可
  • 再感染と再燃の鑑別が必要

腎盂腎炎の対応

  • 発熱、無気力、腎臓の痛み、脱水など全身症状が出現
  • 血液検査や腎エコー、尿培養で確定診断
  • 治療には腎組織に移行しやすい抗菌薬(例:フルオロキノロン系)を選択
  • 治療期間は10〜14日間が推奨

前立腺炎

  • 特に未去勢のオス犬に注意
  • 長期間(4〜6週間)の治療が必要
  • 去勢手術も再発予防に効果あり

まとめ

飼い主と獣医

犬の尿路感染症は早期発見と適切な抗菌薬の使用が鍵となります。ISCAIDの最新ガイドラインでは、短期間かつ適切な薬剤選択による治療が重視されており、無駄な抗菌薬使用を避けることが愛犬の健康と公衆衛生の両方に寄与するとされています。

関連記事

ママが入院し、寂しく留守番する犬2匹→心配した息子と娘が帰ってきて…思わず泣ける『熱烈大歓迎』が話題「素敵な家族」「本当にかわいい」の声
『放っておけば処分される犬』を保護→たった2日目で…想像もできなかった『泣ける光景』に反響「初めて見た」「どうか幸せになって」と感動の声
『ゴールデンレトリバーを迎える前に知っておくべきこと』共感が止まらない"あるあるな光景の数々"が94万再生「わかりみがすぎる」「可愛い」
家族の中で「犬が一番好きな人」を見極める方法とは?
犬は再会を毎回喜んでくれている!きちんと触れて応えてあげよう

  1. サービスエリアでヒッチハイクの青年を乗せた私。ほぼ無言の1時間のあと別れた数日後「まさかの再会」をすることに
  2. 【女子高生】を自宅に連れ込み『性的暴行』 市立中学校教諭(28) 「逮捕&懲戒免職」
  3. イラン 石油施設攻撃されれば「アメリカと関連する中東地域のすべての石油施設を破壊する」
  4. マンションで74歳女性が死亡 外傷あり 殺人事件の可能性も 大阪・北区
  5. 姉犬と離れ離れになった妹犬→SNSを通じて『感動の再会を果たした』と思ったら…『予想外の展開』が気まずいと爆笑「オチがww」「完璧すぎ」
  6. 【速報】東京メトロ半蔵門線の電車内でモバイルバッテリー発火 半蔵門線は全線で運転再開
  7. 教師に『顔面パンチ&足蹴り』 男子中学生(14)逮捕 被害教師は【加療・約1週間】のけが
  8. レガシー社交場・スナックの“入りづらい&不明瞭”をDXで透明化! 令和のヒットメーカー手がける新サービス「スナテク」とは?
  9. 収納棚から『ガサガサ』聞こえると思ったら…まるで忍者のような『驚きの入り方をする猫』が308万再生「やっぱり液体なんだw」「天才だ」
  10. カーリング女子日本代表ロコ・ソラーレが格上スイスを撃破 前半のリード死守し白星スタート【世界選手権】
  11. 医療法人社団マイクロ会 銀座リプロ外科 国内初 超高周波超音波エコー導入 リンパ浮腫治療に新たな選択肢「これまで映らなかった細かなリンパ管が見えて手術できる」「患者の諦めを希望に変える」
  12. 足を骨折した男の子→心配した『大型犬』がギブスを舐めた結果…辛辣過ぎる『まさかのリアクション』が94万再生「吹いたw」「クセになるよね」