国内初・2日連続41℃超え 北陸では線状降水帯発生のおそれ 猛暑で弱るミツバチ…「ミツバチが減少すると自然の植物が減少」【news23】
6日、41.4℃まで気温が上がった静岡市。国内で2日連続で41℃を超えたのは初めてです。一方、大雨にも警戒してください。6日夜から朝にかけ、北陸では線状降水帯が発生するおそれがあります。
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青森の夏の風物詩、ねぶた祭。
記者
「午後8時半すぎの青森市です。断続的に雨が降っているため、ねぶたにはビニールシートがかけられ、沿道の客は雨具をつけ、祭りを楽しんでいる」
雨が次第に強くなる中、負けじと楽しむ人の姿がありました。
一方、北陸では7日朝にかけ、線状降水帯が発生する恐れが高まっています。
記者
「午後8時前の新潟市中央区です。雨風ともに強くなってきています」
6日夜、帰宅時間を直撃した大雨。新潟市内の一部の道路は冠水し、車が速度を落として走る様子も…
新潟県佐渡市羽茂では、午後9時までの24時間で271ミリの雨が降り、観測史上最大となりました。
6日朝から大気の状態が非常に不安定となり、大雨に見舞われた石川県。輪島市では午前7時すぎまでの1時間に47ミリの激しい雨が降りました。
市内の用水路には、去年の豪雨を受けて土のうが設置されていましたが、一部流される被害が…
輪島市民
「朝起きた時は(土のうが)3つも4つも流されていた。避難しようかなと思って」
石川県内で断続的に降り続いた大雨。珠洲市では、ふくらはぎの高さほどまで道路が冠水し、立ち往生したトラックが引き返していました。
関東でも午後、天気が急変。
「雷の音とともに横殴りの雨が降り始めました」
6日夕方、宇都宮市を襲ったのは“ゲリラ豪雨”。道路は冠水し、車が水しぶきをあげながら走っていました。
埼玉県加須市では横殴りの暴風雨が吹き荒れる様子が。局地的な雷も関東各地で相次ぎました。
大雨は東北など広い範囲に及びました。
気象庁によりますと、7日朝にかけ、新潟県と富山県、石川県に線状降水帯が発生し、災害の危険度が急激に高まる恐れがあります。土砂災害や河川の氾濫、落雷、突風などに注意が必要です
一方、記録的な猛暑は続いています。静岡では最高気温41.4℃と、観測史上2位タイの記録です。砂場を裸足でリポートしていた記者は…
記者
「立っているだけでも…熱っつ!熱い!」
水遊びする子どもたち
「この中が気持ちいい。外に出ると暑くて死んじゃう」
5日は群馬県伊勢崎市で41.8℃と国内の歴代最高気温を記録しましたが、国内で41℃を2日連続で超えるのは初めての事です。
最高気温37.0℃、今年最高を記録した東京都心。
「もうサウナですね」
「オーブントースターに入れられているみたい」
渡部峻キャスター
「ついつい屋内に入りたくなる。そんな暑さですが、屋外のテラス席でも涼める場所があるんです」
代々木公園に隣接するレストランに設置されているのは、屋外エアコンです。前後左右4方向に冷風を送り、およそ3メートル先まで快適な空間をつくるといいます。
屋外エアコンはスケボーパークにも設置されていて、休憩中にクールダウンすることができます。
ダイキン工業 駒井諒子さん
「涼しいスポットを少しでも多く広げていって、暑い夏でも人間らしい活動ができるようなことを目指したい」
涼しい風がほしいのは人間だけではありません。
ここは福岡県内にある養蜂場。連日の猛暑でミツバチがある行動をとっていました。
藤井養蜂場 藤井敬三 会長
「風を送り込んでいますね。巣箱の中が暑いので、羽を広げて風を送り込んで少しでも涼しく、そういう思いやりのあるミツバチです」
これはミツバチの「旋風」という行動。羽を震わせて風を送り込み、女王蜂がいる巣箱内の温度を下げようというのです。
藤井養蜂場 藤井敬三 会長
「(ミツバチは)暑さにはあまり強くないですね。暑いと女王蜂が毎日2000個~3000個の産卵が止まってしまう。そうすると後継者ができなくなってしまう」
子孫のために“働き蜂”が必死に羽ばたきますが、「旋風」を行い続けるとハチの寿命は縮まってしまうそうです。
この養蜂場では過去に暑さの影響で20万匹ものミツバチが死んだ年もあったそうです。その経験から夏場は平地より100メートルほど高い山間部に巣箱を移動させ、暑さ対策を行っています。
実はこのミツバチ、生態系にとって重要な役割を担っています。30年ミツバチの研究をしている専門家は…
京都産業大学 生命科学部 高橋純一 准教授
「野生の植物の受粉をしているニホンミツバチが減少してしまうと、自然の植物が減少する」
農作物にも影響が出ます。日本ではイチゴ、メロン、スイカなど農作物の70%がミツバチなど昆虫によって受粉しているといいます。もし、ミツバチがいなくなるとどうなるのでしょうか?
京都産業大学 生命科学部 高橋純一 准教授
「(農作物が)最悪生産できないか、あるいは人の手で受粉するようになる。すごく高い農作物になってしまう」
史上最高気温を更新している今年の猛暑。生態系全体への影響が懸念されます。