猫の『常同行動』は見逃し厳禁なストレスサイン!代表的な6つの症状や対処法などを解説

2025-08-15 11:00

猫の常同行動は、心身の不調やストレスを示す重要なサインです。本記事では、見過ごされがちな猫の常同行動の種類や、それが起こる原因、そして飼い主ができる適切な対処法について解説していきます。

猫に見られる代表的な常同行動の症状

グルーミングする猫

1.過剰なグルーミング

猫がストレスを感じると、過剰なグルーミングとして症状があらわれることがあります。これは、特定の場所を執拗に舐め続けたり、毛が抜けるほど舐めたり、ひどい場合には皮膚炎やただれを引き起こすことも。

毛づくろいは本来、体を清潔に保つための行動ですが、ストレスや不安を感じた猫が自分を落ち着かせようとして、常識を超える頻度でグルーミングを繰り返すようになります。

2.同じ場所を行き来する・目的のない徘徊

猫が同じ場所を繰り返し行き来したり、目的なく徘徊したりするのは、常同行動の一種です。ケージの中をぐるぐる回る、部屋の特定のルートを何度も往復する、意味もなくウロウロし続けるといった行動が見られます。

これは、解消されないストレスや不安、退屈さ、あるいは閉じ込められた環境に対する欲求不満が原因で起こることが多いです。エネルギーを持て余している状態や、精神的な落ち着きが得られない状態のときにも見られます。

3.しっぽ追い

しっぽ追いは、猫が自分のしっぽを執拗に追いかけたり、噛みついたり、攻撃したりする常同行動です。

まるで自分のしっぽが別の生き物であるかのように反応し、場合によっては自傷行為につながることもあります。

この行動は、強いストレスや欲求不満、あるいは退屈さが原因で発生することが多いですが、稀に神経系の問題や皮膚の不快感が原因となっている場合も。しっぽの先が擦り切れていたり、噛み傷があったりする場合は注意が必要です。

4.過剰な吸啜(きゅうてつ)行動

猫が過剰な吸啜行動を示す場合、それはストレスのサインかもしれません。吸啜行動とは、毛布や飼い主の服の袖、自分の体の特定の部分などを執拗に吸い続けたり、噛んだりする行動です。

子猫の頃の吸啜行動が過剰に残ってしまったり、早期に母猫と離れた猫に見られたりすることもありますが、多くの場合は環境の変化や分離不安など、何らかの精神的なストレスが引き金となります。

5.異常な食行動

猫の異常な食行動も、常同行動のひとつとして挙げられます。食べ物ではないもの(布、プラスチック、ひもなど)を繰り返し食べてしまう異食症はその代表例です。

これは、特定の栄養素の不足、消化器系の問題、あるいは強いストレスや不安が原因となることがあるので注意が必要です。

また、極端な過食や拒食、特定のフードだけを異常に執着して食べるなど、食に関する異常な行動も、心身の不調を示している可能性があります。

6.無意味な鳴き声

猫が無意味な鳴き声を繰り返すことも、常同行動に含まれる場合があります。特定の時間帯に理由なく大きな声で鳴き続けたり、誰かに何かを訴えかけるわけでもなく、ただひたすら鳴き声を上げ続けたりする行動です。

これは、発情期や老化による認知機能の低下以外に、強い不安、寂しさ、退屈、あるいは要求が満たされない欲求不満からくるストレスが原因で起こることがあります。

特に、飼い主が不在の間に鳴き続ける場合は、分離不安の可能性も考えられるでしょう。

常同行動の原因と背景

おもちゃで遊ぶ猫

猫の常同行動は、単なる癖ではなく、多様な原因と背景が絡み合って発生します。最も一般的なのは、ストレスです。引っ越しや家族構成の変化、新しいペットの迎え入れなど、環境の大きな変化は猫にとって強いストレスとなります。

また、運動不足や遊びの時間の不足による欲求不満、飼い主とのコミュニケーション不足による不安や退屈も常同行動を引き起こす大きな要因です。

過剰なグルーミングやしっぽ追いなどは、これらの満たされない欲求を解消しようとする自己刺激行動としてあらわれることがあります。

さらに、皮膚炎やかゆみ、消化器系の不調、神経疾患などの身体的な痛みや病気が原因で常同行動が誘発されることもあります。

特定の猫種には性質などから遺伝的に常同行動を起こしやすい傾向があることも知られており、単一の原因ではなく、複数の要因が複合的に関与していることが多いです。

常同行動への対処法

飼い主と遊ぶ猫

猫の常同行動への対処法は、まずその原因を特定することから始まります。最初にすべきことは、獣医師に相談し、身体的な病気や痛みが原因でないかを確認することです。健康上の問題がなければ、行動学的なアプローチに移ります。

猫がストレスを感じにくい、安心できる環境を整える「環境エンリッチメント」が非常に重要です。具体的には、隠れられる場所の確保、上下運動ができるキャットタワーの設置、狩猟本能を満たすような遊びの時間の確保、知育玩具の使用などが挙げられます。

また、飼い主との適切なコミュニケーションを通じて、猫に安心感を与えることも大切です。多頭飼育の場合は、個々の猫がストレスなく過ごせるパーソナルスペースを確保しましょう。

それでも改善が見られない場合は、獣医行動学専門医などの専門家と連携し、行動療法や、場合によっては薬物療法を検討することも必要となります。

まとめ

リラックスする猫

猫の常同行動は、単なる問題行動ではなく、心身の不調やストレスを示す重要なSOSサインです。

過剰なグルーミングや徘徊、しっぽ追いなど、さまざまな形であらわれます。その背景には、ストレスや不安、病気などが隠されているため、早期に気づき、獣医師への相談や環境改善を行うことが大切です。

愛猫の小さなサインを見逃さず、適切な対処で心身の健康を守っていきましょうね。

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