英仏独 イランへの制裁復活の手続き開始 核合意違反を国連安保理に通知 イラン外務省「断固として拒否」
TBS NEWS DIG Powered by JNN
2025-08-29 01:37
イギリス、フランス、ドイツの3か国は、国連の安全保障理事会に対し、イランが核合意に違反していると通知し、制裁を復活させる手続きを開始しました。
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イギリス、フランス、ドイツの3か国の外相は28日、共同声明を出し、国連安保理に対し、イランがウラン濃縮活動などを続け、核合意に違反していると通知したと明らかにしました。
30日間の審議期間で制裁解除を延長する決議が採択されなければ、核合意で解除されていた制裁をすべて復活させる「スナップバック」が発動されます。
3か国は共同声明で「イランが合意を順守するためのあらゆる外交努力を続ける」としていて、制裁復活までの30日間でイランの譲歩を引き出したい考えです。
制裁を復活させる手続きが開始されたことを受け、イランの国連代表部は「深刻な結果を招くスナップバックを発動するか重大な局面にいる」とSNSに投稿しました。
アメリカのルビオ国務長官は、声明で「3か国がイランの核合意への重大な不履行を明確に示してくれた」と歓迎。「平和的かつ永続的な解決を促進するため、イランと直接交渉する用意がある」としています。
関係者によりますと、国連安保理は29日午前にも非公開で緊急会合を開く方針で、制裁の復活をめぐる議論が行われる予定です。
こうしたなか、イラン外務省は28日、「違法な通知を断固として拒否し、最も強い言葉で非難する」との声明を出しました。
そのうえで、イランとIAEA=国際原子力機関で行われている対話のプロセスを「著しく損なう」とし、今回の措置について「適切な対応がとられるだろう」などと反発しました。