TCJグローバル調査 外国人就労者がいま求める生活&仕事環境 企業に求められる雇用契約透明性 労務管理徹底 日本語教育 キャリア形成 生活基盤などの支援が明らかに

2025-09-26 06:16

社会人として日本語学校に通う在校生や修了生は、日本国内での生活や就労環境をどう思っているか。

仕事に満足しているか、日本語コミュニケーション、住まい確保、キャリア形成は思ったとおりに描けているか―――。

そんな外国人就労者のリアルを調査し公表したのが、外国人材紹介・就労後教育などを手がける TCJグローバル(旧東京中央日本語学院)。

生活と将来に直結する課題を抱える外国人就労者

TCJグローバルは、社会人として日本語学校に通う在校生・修了生を対象に、日本での生活や就労環境に関するアンケート調査を6~8月に実施。

仕事に満足していると答える人が多いいっぽうで、日本語コミュニケーションや住まい確保、キャリア形成といった「生活と将来」に直結する課題を抱える外国人就労者が多い現状が明らかに。

仕事満足度は高いが雇用環境には改善余地 外国人就労者の9割が仕事に満足

外国人就労者を対象に「今の仕事や会社に満足していますか?」とたずねたところ、全体の約9割(87%)が「とても満足」「まあまあ満足」と回答し、現状に一定の満足を示した。

「あまり満足していない」「全然満足していない」と答えた人は約13%で、不満層は少数派にとどまった。

いっぽう27%がサービス残業を経験と回答

「無給で残業(サービス残業)をしなさい」と言われたことがあるかについてたずねたところ、約7割(73%)が「全くない」と回答。

「ときどきある」「たまにある」「よくある」と答えた人は合わせて約27%となり、一定数の外国人就労者がサービス残業をするように言われたことがあった。

また「仕事内容は雇用契約や求人内容と一致していますか?」という質問では、「同じ」が60%、「だいたい同じ」が28%で、約9割が大きな相違はないと回答したが、「少し違う」と答えた12%からは契約内容とのギャップが一部で存在していた。

―――これらの結果から、多くの外国人材は働きがい自体には高い満足度を持ちながらも、労働条件の透明性や雇用管理には課題が残っていたことがわかる。

安心して働ける環境づくりには、採用時からの正確な情報開示と、雇用後の労務管理の徹底が不可欠と考える。

日本語の壁と企業施策のミスマッチ 約半数が言語の壁に直面

「日本語が通じなくて仕事で困ったことがあるか」という問いに対し、全体の8割が何らかの形で「困った経験がある」と回答。とくに「よくある」「ときどきある」と答えた人が半数を占め、外国人就労者にとって言語の壁が日常的な業務上の支障となっている実態が浮き彫りに。

9割が学習意欲も 研修提供は25%にとどまる

また、「会社で日本語を勉強できる研修やサポートがあるか」という質問に対し、「ある」と答えた人は25%にとどまり、「ない」が48%で最も多かった。

また、「たぶんある」「よくわからない」と回答した人も合わせて約27%にのぼり、制度の未整備だけでなく周知不足も課題であることが示された。

「会社で日本語を学習できる研修などがあれば利用したいか」という質問に対し、全体の約9割(88%)が「ぜひ使いたい」「使いたい」と回答。

とくに「ぜひ使いたい」と強い意欲を示した人が7割に達し、外国人就労者にとって日本語研修は喫緊のニーズであることが明確に。

いっぽうで、実際には前問で示されたように研修やサポートがあると答えた人はわずか25%にとどまり、高い需要に対して企業の提供体制が追いついていないギャップが浮き彫りに。

―――多くの人が日本語で困難を抱え、学習意欲も高いいっぽうで、企業による語学支援体制は整ってない。

ニーズと施策のギャップを埋めることが、職場定着と生産性向上のカギになると考える。

住まい探しと日常生活に潜む“見えない壁”

「日本で住む家を探したとき、困ったことはありますか?」では、「困ったことがある」と答えた人は43%、「困ったことはない」と答えた人は57%。

保証人要件、「外国人お断り」、契約書の言語壁などが主な理由。

住まい探しに約43%が困難 55%が生活上の不公平を実感

「日常生活で『外国人だから』と不利益を感じたことはありますか?」では、過半数(55%)が何らかの形で不公平な扱いを経験しているいっぽうで、45%はそうした経験がないと回答した。

相談体制の不足と孤立防止体制の整備が急務 3人に1人が相談相手ゼロ 約半数が十分な相談環境なし

「仕事や生活の悩みを相談できる相手がいるか」という質問では、「いる」と答えたのは53%にとどまり、「相談相手がいない」と答えた人が3割以上(33%)にのぼり、さらに「あまりいない」(15%)と合わせると約半数近くが十分な相談環境を持たないことがわかった。

―――相談相手がいないことは、精神的な孤立や離職意向の高まりにつながる可能性があり、外国人就労者の定着に向けた深刻な課題。

職場内の相談窓口やメンター制度、同郷コミュニティやNPOとの連携など、孤立を防ぐ仕組みの強化が急務といえる。

TCJグローバル 日本語総合研究所 徳田淳子 所長「いかに定着を支え、能力を発揮してもらえるかが重要」

「本調査からは、外国人就労者が仕事に高い満足度を示すいっぽうで、住まい、日本語、キャリア形成など生活基盤や将来設計に深刻な課題を抱えている実態が明らかになりました。

これまで日本社会は人材の“量”の確保を優先してきましたが、今後は“質”の向上、すなわち受け入れた人材が安心して暮らし、長期的に活躍できる環境を整えることが不可欠です。

そのためには、雇用契約の透明性、住まいを含む生活基盤の支援、日本語教育やキャリア形成の仕組み、さらに相談体制の整備といった多角的な取り組みが求められます。

外国人就労者の採用は出発点に過ぎず、いかに定着を支え、能力を発揮してもらえるかが、企業の競争力だけでなく、日本社会全体の持続可能性を左右する重要な課題と言えるでしょう」(TCJグローバル 日本語総合研究所 徳田淳子 所長)

◆TCJグローバル
https://tcj-education.com/ja/

  1. 【 がんサバイバー 】梅宮アンナさん 右胸を切除した体験を吐露「辛い、悲しいってどこかで決めつけられている感じがしました」
  2. 【警報級の大雨】九州・四国で大雨災害の危険度高まるおそれ ダブル台風7号・8号の進路は【予報士解説】
  3. 【土屋炎伽】加藤茶などが所属するイザワオフィスと業務提携
  4. 「19歳大学生です」と年齢偽って近づき10代少女への不同意性交か 29歳の男を逮捕 警視庁
  5. 大谷翔平 先発でチーム唯一の無安打も決勝犠牲フライ、ロビンソンが約4年ぶりのマルチ&打点 ロブレスキーがチームトップの9勝目
  6. 商店街で火事 建物10数棟に燃え広がった模様 民家なども隣接した島根・出雲市の中心市街地 鎮火を待ち火事の原因など捜査
  7. 「いかなる国も許されない」ホルムズ海峡でのイラン通航料徴収にルビオ国務長官“国際法違反にあたる”と強調
  8. 【速報】中国当局が日本人2人拘束 木原官房長官が明らかに 輸出入に関する罪に抵触した疑い うち1人は大手電機メーカーの関係者とみられる
  9. 猫から『アイコンタクト』が送られてくるときの理由3つ 隠された心理や上手に応える方法もご紹介
  10. 『犬の臭いを消す方法』6選 部屋に残ってしまう犬臭の原因や効果的なケアの仕方まで
  1. 「日本よりめちゃめちゃ暑い」フランスで最高気温44.3℃“観測史上最も暑い日”に 45人死亡、1800の小中学校が休校
  2. 東京「吉原地区」にある高級性風俗店「ルーブル」を摘発 売春防止法違反の疑いで経営者ら5人を逮捕 約8年半で55億円売り上げか 警視庁
  3. 【速報】「『助けて』みたいな声が」群馬・高崎市で10~20代女性が殺害される 30キロ離れた埼玉県での乗用車事故で男性死亡 関連調べる
  4. ウキウキで診察台に乗る犬→『ここは病院だ』と気付いた瞬間に…あまりにもわかりやすい『絶望する光景』に2万いいね「可愛すぎますww」
  5. 『服の中に入って遊んでいた猫』→顔を出してあげようと、袖口を広げたら…まさかの瞬間が26万再生「にぃーーー」「めちゃくちゃかわいいw」
  6. 鹿児島県薩摩地方に「線状降水帯発生」 薩摩川内市で道路冠水、九州新幹線は鹿児島中央駅-熊本駅間で運転見合わせ
  7. 【速報】鹿児島県薩摩地方に線状降水帯発生
  8. 猛暑を乗り切る救世主は「にごり酢」だった! 免疫力アップ&おいしさ倍増の“お酢の新常識”セミナーレポート
  9. 「悲鳴のあと男が何かぶつぶつ」群馬・高崎市で20代とみられる女性が殺害される 埼玉・深谷市の事故で運転手の男性死亡 警察が関連捜査
  10. 『ゴミ箱が開くことに気づいた猫』を見ていると…『まさかの展開』にほっこりする人が続出「かわいいが詰まりすぎてる」「穴掘りww」
  11. 宮崎県南部山沿いにも「線状降水帯直前予測」発表 あすにかけて激しい雨が降るおそれ【警報級大雨に厳重警戒】
  12. 【 ごみ清掃芸人 】「ネッククーラーが壊れたら、そのまま可燃ごみ(地域によって不燃)に出してください!」 【マシンガンズ滝沢】