カーボンニュートラルの鍵、BASCが描く電池産業の最前線を幕張で公開

2025-10-02 15:00

未来の社会に欠かせない存在として注目を集めているのが「電池」です。電気自動車や再生可能エネルギーの普及に伴い、電池は単なるエネルギーの貯蔵装置を超え、カーボンニュートラル社会を実現する鍵として大きな役割を担うようになっています。そんな中、国内外の産業・研究機関が集まる「CEATEC 2025」において、電池サプライチェーンの全体像を網羅的に紹介するブースが登場します。出展するのは、一般社団法人電池サプライチェーン協議会(BASC)。同協議会は2021年に設立され、川上から川下まで幅広い企業を巻き込みながら、資源調達からリサイクルに至るまでの一貫した体制構築に取り組んできました。2025年のCEATECには、過去最大規模となる70社が集結し、幕張メッセにおいて大規模な展示を繰り広げます。展示テーマは「動かせ。未来を。」。技術や製品の展示にとどまらず、来場者が未来の社会像を体感できる企画が数多く用意されているのが特徴です。エネルギー問題や環境問題に関心を寄せる人はもちろん、新しいビジネスの可能性を模索する企業担当者にとっても見逃せない場となりそうです。

“動かせ。未来を。” 見て、触れて、考える電池の可能性

BASCブースの大きな魅力は、電池サプライチェーン全体を一望できる点にあります。原料調達から製造、利用、リサイクルに至るまで、日本の電池産業がいかに持続可能な体制を築こうとしているのかを具体的に紹介。さらに、来場者に向けて「ビジネスヒントファイル」や「キャリアショーケース」といったユニークな企画も展開されます。前者は新たなビジネスの種を見つけるための情報集として、後者は電池分野で活躍する人材を紹介し、キャリアの可能性を探る場として活用できます。こうした仕掛けは、単なる展示を超えて「共創の場」としての機能を果たすことを意図しています。

電池産業の最前線を知る3日間の特別イベント

会期中は、著名な専門家や研究者による特別イベントも開催されます。

✦10月14日(火):「持続可能な社会に向けて―蓄電池産業の今と未来」では、経済産業省とBASC会長が登壇し、日本の産業戦略を語ります。

✦10月15日(水):「リチウムイオン電池が拓く未来 ~日本のモノづくりへの期待~」には、リチウムイオン電池開発の第一人者である旭化成株式会社名誉フェローの吉野彰氏が登場。研究者や企業関係者にとって必聴のセッションとなるでしょう。

✦10月16日(木):「科学と電池の面白さ」ではサイエンスアーティストの市岡元気氏が、一般来場者も楽しめる切り口で電池の魅力を紹介します。

専門的な議論から教育的な視点まで幅広く網羅する内容は、ビジネス関係者だけでなく学生や一般来場者にも開かれたプログラムです。

産官学が一堂に会す、次世代人材育成のプレスイベント

今回のCEATECでは、「全国蓄電池人材育成等コンソーシアム(仮)」の発表も予定されています。登壇者には、経済産業省の代表者に加え、早稲田大学 創造理工学部長であり同研究科長を務める 所 千晴氏、そしてBASC会長の好田 博昭氏 が名を連ねています。産官学が揃って登壇することで、今後の産業を支える人材育成について多角的な議論が交わされる見込みです。

蓄電池産業は研究開発から製造、流通、リサイクルに至るまで多岐にわたるスキルを必要とする分野です。そのため、学術界と産業界、さらに行政が連携して人材基盤を整備することが不可欠とされています。このプレスイベントは、次世代を担う人材の育成方針を具体的に示す重要な機会になると期待されています。

EVと再エネ普及が牽引、急成長する電池市場

なぜここまで電池が注目されるのか。その背景には、世界的な市場拡大があります。再生可能エネルギーを安定的に活用するためには蓄電池が欠かせず、またEVの普及も電池の性能と供給力に大きく依存しています。日本政府も2022年に「蓄電池産業戦略」を策定し、2023年からは推進会議を設置して官民連携で体制強化を進めてきました。こうした動きに呼応するように、BASCには2025年9月時点で240社もの企業が加盟しており、サプライチェーン全体を網羅する巨大なネットワークとなっています。

技術比較も情報収集も、一度にできるCEATEC展示

今回のCEATECでは、BASC会員企業のうち70社が出展予定です。トヨタバッテリー、パナソニック エナジー、三菱ケミカル、住友金属鉱山など、日本を代表する大手企業から、独自の技術を持つ中小企業まで幅広い顔ぶれが揃います。来場者にとっては、最新の製品や技術を一度に比較・体験できる絶好の機会。ビジネスパートナーを探す場としても、業界の最前線を知る学びの場としても有益です。


【CEATEC 2025開催概要】
正式名称:CEATEC 2025(シーテック 2025)
会期:2025年10月14日(火)~17日(金)10:00~17:00
会場:幕張メッセ(千葉市美浜区)
入場:無料(全来場者登録入場制)※オンラインでの事前登録が必要です。
主催:一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)
※昨年度実績(CEATEC 2024)
出展者数:808社・団体 来場者数:112,014人

CEATEC 2025で、未来の社会像に触れる4日間

電池は、これからの社会を形づくる基盤技術です。BASCが主導するサプライチェーンの強化は、日本の産業競争力を支えるだけでなく、地球規模の環境問題解決にも直結します。CEATEC 2025のBASCブースは、その未来像を体感できる絶好の機会です。専門家の講演に耳を傾けるのもよし、最新技術を実際に見て触れるのもよし、多様な楽しみ方が可能です。10月の幕張メッセで、電池産業が描く未来を体感してみてはいかがでしょうか。

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