会食が苦手…「内向型ビジネスマン」の人脈づくりの秘訣とは?年間800人と会食する「プロ」に聞く

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2025-10-08 16:00
会食が苦手…「内向型ビジネスマン」の人脈づくりの秘訣とは?年間800人と会食する「プロ」に聞く

ビジネスのなかで最も大切とされることのひとつが「人脈」です。しかし、初対面の人と話したり、賑やかな懇親会に出席したりするのが苦手な人も多いはず。そんな「内向型ビジネスパーソン」がうまく立ちまわるには、どうしたらよいのでしょうか? 自身も「内向型ビジネスパーソン」だという一方、累計2万人、年間800人と会食し、「人脈活動」をおこなうKIZUNA PRODUCERの古河久人さんは、「内向型」の特性こそが最強の武器になり得ると語ります。

東京ビジネスハブ

TBSラジオが制作する経済情報Podcast。注目すべきビジネストピックをナビゲーターの野村高文と、週替わりのプレゼンターが語り合います。今回は2025年9月16日の配信「内向型ビジネスパーソン』、成功への近道とは?(古河久人)」を抜粋してお届けします。プレゼンターは50以上の団体・企業のアドバイザー、顧問、社外取締役、理事などを務めるKIZUNA PRODUCERの古河久人さんです。

「聞き上手」こそが内向型の最強の武器

野村:古河さんは年間800人もの方と会食をされていると伺いましたが、ご自身では内向型でいらっしゃるとのこと。本当なのでしょうか。

古河:もう典型的な内向型で、人と話すのが嫌で仕方がないタイプです。できれば家でゆっくりしたいと思っています。内向型の人は、大勢の中で話に加わることが苦手ですよね。私もそうなのですが、雑談ができないのです。

なぜかと色々考えたのですが、結局、人と話す時に「こういう話をしたらどう思われるだろうか」と考えてしまう。そうして頭の中で話す内容を確認しているうちに、話題が変わってしまっていることが特に雑談の中では多いんです。

野村:私も話す仕事をしていますが、根本的な部分は内向型だと感じているので、とてもよく分かります。

古河:一方で、内向型の強みは、人の話をうまく聞けることだと思います。外交的な人は話すことでストレスを発散しますが、内向的な人は逆に話を聞くことで心が豊かになるタイプです。そして実はこれが、人と人との繋がりの中では一番重要なことなのです。

野村:そうなのですか。

古河:よく「会話は相手に7~8割話させると良い」と言われます。なぜなら、話すことによって相手は満足感を得たり、自分が大事にされているという安心感を抱いたりするからです。

「私だけ話してしまってごめんね」と言われることがありますよね。私からすれば、むしろ「ありがとうございます」なんです。ですから私は、内向型の方が自分なりのスタイルを確立すれば、最強の人脈作りの天才になれると思っています。

苦手なパーティーを乗り切るためには?

野村:聞き上手が強みとはいえ、知り合いがいないパーティーなどでは、会話が続かず帰りたくなってしまう人も多いと思います。

古河:そうですね。しかし、パーティーや異業種交流会で力を発揮できる方法が一つあります。それは当たり前のことかもしれませんが、外交的で仲の良い人と一緒に行くことです。

野村:なるほど。

古河:私は自己紹介が苦手なので、「私はKIZUNA PRODUCERです。やっていることは彼が紹介します」と、私のことをよく分かっている友人に振ることがあります。そうすると、彼が色々と話をしてくれて、私が「自慢に聞こえるのではないか」と恥ずかしくて言えないようなことまで紹介してくれるのです。

また、友人に「私は本当に内向的で、人と繋がるのが苦手なんだ」と伝えておくと、自然と私と波長が合いそうな人を見つけてきてくれます。

野村:それは心強いですね。

古河:ポイントは、全て自分で背負わずに、誰かと一緒に行って「人脈活動」をすることです。それと、100人いても2人知り合いができたら、それはもうベストだ、くらいの気持ちで臨むようにしています。

憧れの著名人にアプローチする「布石」の打ち方

野村:100人以上いるパーティーで、話したいと思っていた著名な方が、人気で常に人に囲まれている、という状況がよくあります。なかなか話すタイミングが得られずに帰ってしまうのですが、古河さんはどうされていますか。

古河:私もそういう経験はあります。やはりその場でじっくり繋がるのは難しいなと思います。そういう時は、一つ布石を打っておくことがあります。

野村:布石、ですか。

古河:その場で、すぐにSNSやWikipediaなどでその方の趣味などを徹底的に調べ上げ、「もしかしたらこの人と繋がっているのではないか」という共通の知人の仮説を立てます。そして、一瞬挨拶するタイミングで、「新聞でこのようなお話をされていましたよね。この分野の〇〇さんという知り合いがいるのですが、ご存知ですか」などと尋ねるのです。

野村:なるほど。

古河:もしも名刺交換ができれば、後日メールで「先日はありがとうございました。あなたが興味を持っている分野で、こういう人を知っているのですが、もしご興味があればいつでもご紹介します」といった内容を送り、もう一度会えるようにアプローチを試みます。一度接触しておくと、次に会った時に「以前、こういうお話をした者です」と言えば、結構覚えてくださっているものですよ。

人脈作りの主導権を握る「会」の主催

野村:やはり、そもそも古河さんのように、自分で会合を開くということが大事なのでしょうか。

古河:それが本当に大事だと思います。一つは、参加者に機会を作ってくれたことに対して非常に感謝されること。また、自分が心地よい場所で開催できるので、心理的な安定性を確保した上で臨めるのも大きな違いです。

野村:呼ばれて行った場でなかなか価値を出せないと感じる人は、自分で汗をかいて場をセッティングした方が良いということですね。

古河:そうです。それに、「ご飯を食べましょう」と1対1で誘うのは難しくても、「こんな会をやっていて、この季節のものを食べるのですが、ご興味があればいらっしゃいませんか」という形だと、とても誘いやすいですよね。

野村:確かに。古河さんは、ご自身がセッティングされる会を何種類くらいお持ちなのですか。

古河:大まかには8つぐらいありますね。音楽を取り入れた会や、ワイン、日本酒の会。最近皆さんが関心を持っている環境問題の専門家を呼ぶ会もありますし、広報に携わる人のための会といった職種軸の会もあります。

頻度は半年に1回などと決めていて、結果的に月に1回は何かを開催しているという感じです。関係性を維持するには、3~4か月に1回会うのが一番良い頻度ではないでしょうか。お互いに話すネタがちょうど溜まってくる頃合いなんです。

野村:これまで色々な方とお付き合いされてきたと思いますが、社会で活躍されている方の中にも、「この人は結構、内向的だな」と感じる方はいましたか。

古河:ものすごくいますね。親しくなるコツの一つに、自分のことを正直に話す「自己開示」がありますが、私はその中で「実は内向型なんです」と必ず言うようにしています。

すると、かなりの確率で「いや、僕もそうだよ」と返ってきます。意外な方がそうおっしゃるので驚きますね。「異業種交流会は絶対に行けないですよね」といった話をすると、「俺も若い頃はそうだったなあ」というような共感が生まれ、心の底で通じ合えるように感じることがあります。

「何を知っているか」よりも「誰を知っているか」

野村:改めて、ビジネスパーソンにとっての人脈の大切さについていかがでしょうか?

古河:私が今まで成し得てきたことは、すべて人のおかげだと思っています。今やっている仕事や社会貢献活動は、すべて知り合いから持ち込まれたものです。『「何を知っているか」も大事ですが、「誰を知っているか」の方がもっと大事だ』という格言があります。これがビジネスにおいて最も重要なことの一つです。

野村:まさに、古河さんのご経験そのものですね。

古河: 人脈は、その名の通り「人の脈」ですが、私にとっては空気のような存在ではないかと思います。脈や空気と同じで、普段はその存在を意識しませんが、なければ生きていけません。そして何より、心を許せる方と話している時にこそ、心の豊かさを感じます。私は50歳を過ぎてから本格的に人脈作りに取り組み始めたわけですから、誰しも、ちょっとした努力で作れるものです。意識して活動すれば、今以上に豊かな人生が送れると思っています。

<古河久人さんプロフィール>
1959年生まれ。広島県出身。東京大学経済学部卒業。1981年、住友生命保険相互会社に入社、主に管理部門に従事、執行役常務を経て2021年退社。40代から「人と人をつなぐこと」の楽しさを知り、人脈活動(人活)を開始。2021年に退社したのちも人脈活動でつながった人からのオファーで、50以上の団体・企業のアドバイザー、顧問、社外取締役、理事などを務める。一緒に食事をした人の数は25年間で累計2万人、年間800人と会食している。昨年11月、初の著書「『最高のビジネス人脈』が作れる食事の戦略」(東洋経済新報社)を出版。

<聞き手・野村高文>
Podcastプロデューサー・編集者。PHP研究所、ボストン・コンサルティング・グループ、NewsPicksを経て独立し、現在はPodcast Studio Chronicle代表。毎週月曜日の朝6時に配信しているTBS Podcast「東京ビジネスハブ」のパーソナリティを務める。

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