新潟から広がる優しさのリレー 新潟医療福祉大学の鍼灸学生が届けた癒やしの時間

2025-10-27 15:00

がんと向き合う人たちを支える輪が、新潟の地で静かに広がっています。
病気とともに生きる人、その家族、そして支援する人たちが一堂に会し、互いに励まし合うチャリティーイベント「リレー・フォー・ライフ・ジャパン2025にいがた」が開催されました。

このイベントに参加したのは、新潟医療福祉大学 鍼灸健康学科の学生と教員たちです。
東洋医学の知識を活かし、ツボ押し体験や日常生活でできるセルフケアを紹介するブースを設け、訪れた人々に体と心の両面から寄り添いました。

会場には多くのがん経験者やその家族が訪れ、「体が軽くなった」「自分でも続けてみたい」といった声が聞かれたそうです。
学生たちにとっても、学びを地域の中で実践する貴重な機会となりました。
一人ひとりの優しさがつながることで、誰かの明日を支える――そんな温かな光景が新潟の秋を彩っていました。

がん支援イベント「リレー・フォー・ライフ」に広がるつながり

「リレー・フォー・ライフ」は、がんと向き合う人たちを支えるために世界各地で行われているチャリティーイベントです。
がん経験者(サバイバー)やその家族、支援者、地域住民が歩き続けることで「命のリレー」をつなぎ、がん征圧と支援の輪を広げる活動として知られています。

2025年10月18日(土)と19日(日)には、新潟県スポーツ公園カナール広場で「リレー・フォー・ライフ・ジャパン2025にいがた」が開催されました。
二日間で約500名が参加し、そのうち約180名ががんサバイバーでした。会場には、がん経験者や家族が語り合える「がんカフェ」や地域団体による体験ブース、チャリティー販売などが並び、温かな交流の場となりました。

今回、このイベントに新潟医療福祉大学の鍼灸健康学科が参加。
学生と教員が「がんカフェ」ブースの一角で東洋医学をテーマにした体験コーナーを設け、来場者に向けて健康維持のための“セルフケア”を紹介しました。
それは単なる体験ではなく、病気と向き合う人たちに「自分を大切にする時間」を届ける、静かなエールのような活動でもありました。

新潟医療福祉大学 鍼灸健康学科の取り組み

今回ブースを担当したのは、新潟医療福祉大学 鍼灸健康学科の教員2名と学生16名。
両日8名ずつが参加し、訪れた人たちに東洋医学の視点から“自分の体と向き合うきっかけ”を届けました。

ブースでは、「ツボ押し体験」や「日常でできるセルフケアの紹介」が行われ、約150名が訪問。
学生たちは、体の不調に合わせてツボの位置や押し方を丁寧に説明し、教員が安全に配慮しながらサポートしました。
体験の中には、血流を促す温熱療法もあり、温かさを感じながらリラックスした表情を見せる人も多かったようです。

参加者の中には、抗がん剤の副作用による手足のしびれに悩む人もいました。
「鍼灸が症状の軽減に役立つことを知り、これから試してみたい」と話す声も聞かれ、東洋医学への関心が広がる場にもなりました。

鍼灸というと専門的で敷居が高いイメージを持つ人も少なくありません。
しかし、今回のように“触れて、体感できる機会”があることで、その心地よさや効果を実感でき、日常の健康づくりに活かせるヒントが見つかります。
学生たちのまっすぐな姿勢と温かな対応が、来場者の安心感につながっていました。

参加者と学生、それぞれのリアルな声

ブースを訪れた人たちからは、多くの感想が寄せられました。
「自分で行うツボ刺激のセルフケアはとてもためになりました」「肩こりがつらく、頭痛もあったが体験後は楽になった」「抗がん剤の副作用である手足のしびれに鍼灸が有効だと知り、今後検討したい」など、実際に体感したからこそ生まれた言葉が並びました。

東洋医学の世界に触れるのは初めてという人も多く、ツボ押しや温熱療法の“やさしい刺激”に驚いたという声もあったそうです。
短い時間の中で、体の変化や心の軽さを感じられた体験は、がんと向き合う日々にそっと寄り添う時間になったのかもしれません。

一方で、学生たちにとってもこのイベントは大きな学びの場でした。
「授業で学んだことを実践でき、参加者に喜んでもらえて嬉しかった」「がんサバイバーの方が笑顔でツボ刺激を受けていたのが印象的だった」「ケアギバー(支援者)の方々の話を聞く中で、鍼灸ができることの幅を感じた」など、一人ひとりが自分の将来を見つめるきっかけを得たようです。

現場で人と向き合い、直接声を聞くことの重み。
その経験は、教科書では学べない“医療の原点”を感じさせてくれたはずです。
心と体を癒やす仕事を志す彼らの姿からは、鍼灸を通じて人に寄り添う力が確かに育っていることが伝わってきます。

東洋医学×地域支援が描く新しいつながり

今回の取り組みは、新潟県では初めてとなる“東洋医学×がん支援”の試みでした。
地域と大学が協力し合い、医療の枠を超えて「安心できるセルフケア」を広めていく。
その姿勢には、鍼灸という伝統的な技術を、現代の医療や福祉の現場へつなげていこうとする強い思いが感じられます。

新潟医療福祉大学は、看護・リハビリ・栄養・スポーツ・福祉など、幅広い医療分野を学べる医療系総合大学です。
今回の活動では、学びを地域に還元するという大学の理念が形になりました。
学生たちの一歩が、地域の人々にとって“自分の体を見つめ直すきっかけ”となり、支援の輪を少しずつ広げていく。

がんを経験した人も、支える人も、そして医療を学ぶ学生たちも。
それぞれの立場が交わることで生まれる「やさしいつながり」が、確かにそこにありました。
小さなツボ押しから始まる思いやりの連鎖――それは、これからの地域医療に希望を灯す小さな一歩なのかもしれません。


新潟医療福祉大学 概要

新潟医療福祉大学は、看護・医療・リハビリ・栄養・スポーツ・福祉・医療ITを学ぶ6学部16学科を備えた、全国でも数少ない医療系の総合大学です。
幅広い分野の専門家が集う環境を生かし、医療の現場で求められる「チーム医療」を実践的に学べる点が大きな特徴です。

また、全学を挙げた資格取得支援と就職支援の体制が整っており、国家試験の合格率や就職実績は全国トップクラス。
スポーツ系の学科も有していることから、「スポーツ×医療」「リハビリ×栄養」など、分野を越えた新しい学びの形が広がっています。

URL:https://www.nuhw.ac.jp/

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