限界大学生が地球を救う!? 学園祭で1杯100円の「もったい鍋」を提供し、フードロス削減と脱炭素に貢献

2025-11-03 08:00
限界大学生が地球を救う!? 学園祭で1杯100円の「もったい鍋」を提供し、フードロス削減と脱炭素に貢献

2025年11月2日(日)〜3日(月)の2日間、東京科学大学大岡山キャンパスの学園祭「工大祭」にて、Earth hacks株式会社がフードロス削減プロジェクト「限界(ギリギリ)食堂」を出店した。本イベントは、金銭的にも体力的にも「ギリギリ」な状況にある大学生を対象に、賞味期限間近の食材や規格外野菜を活用した「もったい鍋」を1杯100円で提供するというもので、安価でおいしい食事を提供しながら、フードロス削減と脱炭素への貢献を体験できる画期的なプロジェクトだ。

Earth hacks社が出店した「限界(ギリギリ)食堂」。

フードロス削減と脱炭素の関係、そしてデカボスコアとは?

フードロスの問題は単に「もったいない」だけでなく、焼却処理などによるCO2排出の観点から、脱炭素社会の実現に向けた重要な課題となっている。国内では年間約472万トンのフードロスが発生しており、これは国民1人あたり毎日おにぎり1個を捨てている計算になる。このフードロスを生産するために排出されるCO2は年間約1,046万トンにものぼり、これを吸収するには九州地方と四国地方を合わせた面積とほぼ同じ規模の森林が必要となるという。

Earth hacksが提供する「デカボスコア」は、商品やサービスのCO2e(温室効果ガス排出量)削減率を可視化したマークだ。たとえば、白菜、にんじん、青ねぎを選択し、ベースの鍋出汁と鶏肉を加えて「もったい鍋」を楽しんだ場合、デカボスコアは60%となる。これにより、消費者は環境価値における新しい選択基準をもって商品やサービスを選ぶことができ、賞味期限が近づいた食材を選ぶだけで二酸化炭素排出量削減に貢献できる。

学園祭での「もったい鍋」体験

限界(ギリギリ)食堂では、来場者が楽しみながらフードロス削減に貢献できる仕組みが用意されていた。

<1>受付
まずは受付カウンターで、もったいない鍋を楽しむための準備をする。

<2>具材選択
マルシェコーナーに並んだ賞味期限ギリギリの食材や規格外野菜の中から、好きなものを最大3つ選び、カードを受け取る。

<3>キッチンカーで注文
選んだ食材カードをスタッフに渡し、ベースの鍋出汁と肉と共にキッチンカーで調理してもらう。

<4>受け取り・実食
番号が呼ばれたら、熱々の「もったい鍋」を受け取り、席で食事を楽しむ。

待機列にはフードロス問題やデカボスコアに関する展示ボードが設置されており、待ち時間にも脱炭素に関する知識を深める機会が提供された。

Earth hacks 代表取締役社長CEO 関根澄人氏インタビュー

Q. Earth hacksの取り組みとは?
Earth hacksは、生活者一人ひとりが無理なく楽しいアクションを通じて脱炭素に貢献できる社会を目指す会社です。貢献実感と無理なく楽しむことが脱炭素アクションには不可欠だと考えており、デカボスコアなどのソリューションを提供しています。デカボスコアは、身近な商品やサービス、アクションにおけるCO2削減率を分かりやすく数字で示すことで、環境に良いものを明確にしています。

Q.「限界(ギリギリ)食堂」出店の狙いは?
今回の学園祭での出店は、特に若者が抱える「お金がない中でもたくさん食べたい」という欲望と、フードロスという社会課題を掛け合わせ、楽しい企画ができないかと考えた結果です。今回の「もったい鍋」はデカボスコア60%オフを実現しています。これは、廃棄予定の食材を使うことで廃棄時のCO2、そして新しい食材を調達する際のCO2の二つを削減できるためです。

Q. 1杯100円の価格設定について
「ギリギリ」という名前にふさわしく、価格もギリギリに挑戦しました。若い学生が出しやすい金額として100円は非常に安価であり、ワンコインで食べられることはキャッチーで話題性も生むと考えました。我々のコンセプトを伝える上でも重要な金額設定です。

Q. 今後の展開は?
今回の「限界ギリギリ鍋食堂」は、「キャンパスハック」という取り組みの一部です。これは、学生が普段の生活の中で、環境問題や脱炭素に「〜すべき」という意識ではなく、気がついたらキャンパスライフの中で触れている、そんな機会を増やしていきたいというものです。フードロス以外にも、さまざまな社会課題に対して、キャンパス内で無理なく取り組める機会をどんどん作っていきたいと考えています。具体的には、立命館大学と協力して、カードゲームを通じて楽しく脱炭素や環境問題を学べる新しいゲームを開発し、学生が楽しみながら知識を深められるような企画も計画中です。

Earth hacksがLINEヤフー株式会社、株式会社seamint.と共同で設立した「デカボLab」の調査によると、Z世代の約6割が生活費のやり繰りに「苦しい」と感じており、節約のためにまず「食費」を削減することが明らかになっている。一方で、Z世代の9割超がフードロスを問題視しているものの、フードロスがCO2排出量に影響を及ぼすことを知っているのは約半数にとどまっている。

「限界(ギリギリ)食堂」は、金銭的に厳しい学生が安価でおいしい食事を楽しめるだけでなく、フードロス削減が脱炭素に繋がることを体験的に学べる貴重な機会を提供した。本イベントは、若者の「活力」というポジティブなエネルギーを社会に広げ、社会全体を明るくするEarth hacksのビジョンを体現するものであり、今後の展開にも期待が寄せられる。

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