『猫吸い』をするときに守るべきルール3つ 愛猫に与える影響や飼い主へのリスクも解説
猫吸いは愛猫との絆を深める行為ですが、ストレスや感染症などのリスクもあります。愛猫の気持ちを尊重し、安全に楽しむためのルールを解説していきます。猫への影響、飼い主が負う可能性のあるリスクについても詳しくまとめました。
「猫吸い」するときに守るべき3つのルール

1.猫の気持ち・サインを最優先する
「猫吸い」は飼い主の愛情表現ですが、愛猫にとってストレスにならないよう、その意思とタイミングを尊重することが最も重要です。
猫がリラックスしている、甘えている、または自分から顔を近づけてくるなど、受け入れているサインが見られる時に限定して行いましょう。
無理に抱き上げたり、長時間拘束したり、猫が嫌がる体勢や場所で顔を押し付けたりするのは厳禁です。
猫の耳が横に倒れる(イカ耳)、尻尾を大きく振る、低い声で鳴く、体を硬直させる、あるいはその場から立ち去ろうとするなどの拒否サインが見られたら、すぐに中止し、そっとしておくようにしましょう。
猫が「かまってほしい」と自ら近づいてきたときなど、猫のペースに合わせて行うのが、お互いにとって心地よい「猫吸い」の基本となります。
2.衛生面に細心の注意を払う
猫吸いは、顔と愛猫の被毛や体を密着させる行為であるため、感染症のリスクを低減するために徹底した衛生管理が必要です。
猫吸いの前後は必ず手洗いとうがいを行い、特に顔を近づけた部位は清潔を保つ必要があります。
猫自体も、定期的なノミ・マダニ・その他の寄生虫の駆除や爪切りを欠かさず行い、トイレの清掃をこまめに行うことで、感染源となる可能性を減らすようにしましょう。
完全室内飼いであっても、猫の毛には生活環境中のハウスダストや花粉などが付着しています。
これらのアレルゲンを直接吸い込むことで、飼い主がアレルギー症状を発症するリスクもあるため、ブラッシングで抜け毛を取り除くなど、猫の被毛を清潔に保つ努力も必要です。
3.健康状態に異変がないか確認する
安全に「猫吸い」を楽しむためには、愛猫と飼い主の両方の健康状態を常に把握し、異変がある場合は控える判断が重要です。
愛猫に皮膚病や外傷、口腔内のトラブル(口内炎など)、あるいは体調不良の兆候が見られる場合は、顔を近づける行為は避けましょう。
これは猫の痛みを刺激する可能性や、病原体を密着によって拡散させてしまうリスクがあるためです。
同様に、飼い主側も風邪や口内炎、アレルギー症状、または免疫力が低下している状態(妊娠中、高齢、持病がある場合など)であれば、相互の感染リスクや重症化のリスクを考慮し、猫吸いを一時的に控えるようにしてください。
日頃から定期的な健康診断を実施し、異常の早期発見に努めることが、愛猫と飼い主の安心につながります。
「猫吸い」が愛猫に与える影響とは

「猫吸い」は、猫の性格やそのときの状況によって、精神的な満足を与える場合と、深刻なストレスを与える場合があります。
猫が自ら顔を擦り付けてくるなど、甘えたいサインを出している時に優しく行うことは、親密な社会的接触として解釈され、信頼関係を強固にする効果が期待できます。
しかし、猫吸いのために無理に拘束したり、長時間密着させたりすることは、猫の自由を奪う行為であり、大きなストレスの原因となります。ストレスは、猫の免疫力の低下や問題行動(粗相、過剰なグルーミングなど)につながる可能性があるので注意が必要です。
特に、元々抱っこや密着が苦手な猫や、警戒心が強い猫に対しては、関係性の悪化を招くリスクもあります。愛猫の個性とその日の気分を理解し、許容範囲内で愛情を伝えることが、猫にとってポジティブな影響をもたらすことになるでしょう。
「猫吸い」による飼い主へのリスク

「猫吸い」は、猫が持つ可能性のある「人獣共通感染症」を飼い主が受けてしまうという健康上のリスクを伴います。
特に懸念されるのは、猫の糞便などを介して感染する可能性のある消化管寄生虫(回虫、トキソプラズマ症など)や、被毛の密着によってうつる皮膚糸状菌症(白癬)などです。
また、猫吸いを嫌がった猫に噛まれたり引っ掻かれたりすることで、猫の口内や爪に常在する細菌(パスツレラ菌など)が傷口から侵入し、パスツレラ症や猫ひっかき病といった感染症を引き起こすリスクがあります。
これらの感染症は、特に子どもや高齢者、免疫力が低下している人では重症化する恐れがあるため、細心の注意が必要です。
アレルゲンを吸い込むことによるアレルギー発症・悪化のリスクも無視できず、常に衛生管理と猫の健康管理が飼い主自身の健康を守るために求められます。
まとめ

「猫吸い」は、飼い主と愛猫の愛情を深める素晴らしいコミュニケーションですが、その裏側にはリスクと責任が伴います。
この行為を持続可能なものにするためには、愛猫の体調と感情を最優先し、衛生管理を徹底するという「3つのルール」を厳守することが不可欠です。
飼い主自身の感染症リスクを最小限に抑えつつ、愛猫にストレスを与えない配慮こそが、健全な関係の礎となります。
猫の負担にならない適切な距離感を保ち、愛猫の「安全」と「心身の健康」を守りながら、日々の癒しを楽しみましょう。
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