犬が『散歩中に座り込む』心理7選 考えられる理由やスムーズに歩かせるコツまでご紹介
犬が散歩の途中で座り込んで動かなくなる理由を、犬の気持ちや体の状態から分かりやすく解説していきます。「わがままなの?」「病気かも?」と心配な飼い主のために、犬が座り込む心理から、散歩をスムーズに再開するための具体的な声かけや行動のコツまとめました。
犬が「散歩中に座り込む」7つの心理

1.怖いものがある
散歩中に犬が突然座り込んだり、動かなくなったりする最も一般的な理由のひとつは、強い恐怖心を感じていることです。これは、工事現場の大きな音、トラックの走行音、見慣れない自転車やスクーター、または苦手な他の犬などが原因となることが多いです。
犬は、これらの怖い対象から身を守るために、地面に体を低くつけて動かないという行動をとります。
無理にリードを引っ張ると、恐怖心が増してトラウマ(心の傷)になってしまう可能性があるため、まずは立ち止まり、犬が安全だと感じるまで怖いものから距離を取ってあげることが重要です。
2.行きたくない場所がある
過去に嫌な経験をした場所や、苦手な匂いがする場所、または動物病院やトリミングサロンに向かう道の途中で、犬は「これ以上先へ進みたくない」という気持ちから座り込むことがあります。
これは、犬が経験から学習し、不安や抵抗を示しているサインです。例えば、一度大きな犬に吠えられた角や、雨の日に水たまりで嫌な思いをした場所などが原因になりえます。
このような場合は、無理に引きずらずに少し遠回りをする、またはその場所で一度立ち止まり、おいしいおやつを与えるなどして、その場所のイメージを変えてあげることが大切です。
3.帰りたくない
犬が散歩の楽しさを知っている場合、家に近づくにつれて座り込みを始めることがあります。これは、「もっと遊びたい」「まだ散歩を続けたい」というわがままや甘えからくる行動です。
座り込むことで飼い主が立ち止まってくれることを知っているため、散歩の時間を引き延ばそうとしているのです。この行動に対して、飼い主が優しく声をかけたり、抱き上げたりしてしまうと、「座り込めば要求が通る」と学習してしまいます。
この場合は少し立ち止まってから、淡々と帰宅を促すようにするなど、甘えに負けない対応をすることが必要です。
4.疲れた・休みたい
特に子犬や高齢犬、または普段あまり運動していない犬は、体力が続かずに座り込んでしまうことがあります。
人間と同じで、犬も疲れると立ち止まって休憩したくなります。散歩の距離が長すぎたり、ペースが速すぎたりすると、途中で「もう無理」というサインとして座り込むのです。
また、単に座り込んで周囲の匂いをゆっくり嗅ぎたい、という休憩の意味合いもあります。座り込んでいる間は、無理に急かさずに短い休憩を取らせてあげ、愛犬の体力に合った無理のない散歩コースや時間を計画することが大切です。
5.体調不良や痛みがある
犬が急に座り込むようになった場合、体調不良や体のどこかに痛みがある可能性があります。特に、散歩の途中で足を引きずる様子が見られたり、体を震わせたり、触られるのを嫌がったりする場合、関節炎や怪我、病気などが原因で座り込んでいるサインかもしれません。
座り込むことで、痛む場所をかばおうとしたり、不調を訴えたりしています。いつもと様子が違うと感じたら、無理に歩かせずに、体をよくチェックし、早めに動物病院に相談するようにしましょう。
6.暑さや寒さ
夏場の地面の熱さや、冬場の急激な冷えも、犬が座り込む大きな原因になります。特に夏のアスファルトは非常に高温になり、犬の肉球がやけどをしてしまう危険があります。
また、体温調節がうまくできずに熱中症になりかけている場合も、動けなくなって座り込みます。逆に、寒さに弱い犬種は、体が冷えて動けなくなることも。
地面を飼い主が触って温度を確認する、涼しい時間帯に散歩する、冬は防寒着を着せるなど、環境への配慮が必要です。
7.ハーネスやリードが合っていない
犬の体に合っていないハーネスや首輪を使っている場合、締め付けによる不快感や痛みから、歩くのを嫌がって座り込んでしまうことがあります。特に、新しいものに変えたばかりのときや、成長してサイズが合わなくなったときに見られます。
体に食い込んでいる、または皮膚を擦って炎症を起こしているなどの問題があるかもしれません。座り込んだときに、ハーネスや首輪の部分を気にするような仕草がないか確認し、犬の体にぴったり合ったサイズで、負担の少ない素材のものに交換してあげましょう。
スムーズに歩き出すための声かけと行動のコツ

犬が座り込んだら、まず何が原因かを落ち着いて観察しましょう。恐怖が原因の場合は、座り込んだままでも吠えたり震えたりしていないかを確認し、苦手なものが見えない場所へ静かに誘導するか、少しの間立ち止まって安心させてあげます。
わがままや遊びたい気持ちが原因の場合は、無視してすぐに立ち去ることで、「座り込んでも何も起こらない」と学習させます。
歩き出すのを促す際は、おやつを鼻先に近づけて「おいで」と優しく声をかけるなど、ポジティブな方法で誘導します。また、散歩コースに飽きて座り込むこともあるため、時々新しい道を選んで新鮮な気持ちで散歩できるように工夫することも効果的です。
こんな症状が出たら病院へ

犬の座り込みに加えて、体調不良を疑う他の症状が見られた場合は、すぐに動物病院を受診してください。
特に、座り込む頻度が急に増えた、散歩全体を嫌がるようになった、座り込むときに足を引きずる、震える、体を触られるのを嫌がるといった痛みのサインがある場合、関節炎や内臓の病気が隠れている可能性があります。
また、夏場に息が荒い、よだれが多いなどの症状を伴う場合は、熱中症の危険があるため、すぐに体を冷やしながら病院へ向かいましょう。体調のサインを見逃さず、「いつもと違う」と感じたら、専門家の意見を聞くことが大切です。
まとめ

犬が散歩中に座り込む行動は、単なるわがままではなく、体調や心の状態を伝える大切なメッセージです。
恐怖、疲労、体調不良など、その原因を見極め、無理に引っ張らずに愛犬の気持ちに寄り添った対処をすることが重要です。犬が安心できる散歩を心がけ、愛犬との絆を深めていきましょうね。
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