坂本花織 79.43点でSP首位発進!「珍しく試合が楽しかった」ジュニア島田麻央が会心演技 0.1点差で追走、中井亜美が3位

■全日本フィギュアスケート選手権 1日目(19日、東京・代々木第一体育館)
【競技日程一覧】ミラノ・コルティナ冬季五輪 開会式は2月6日にミラノで開催
来年2月のミラノ・コルティナ五輪代表入りをかけた最終選考会、女子シングルのショートプログラム(SP)が行われ、今季限りで現役引退を表明している坂本花織(25、シスメックス)が、79.43点をマーク。非公認ながら今季世界最高点で首位スタートを切った。
世界ジュニア3連覇の島田麻央(17、木下グループ)が79.33の高得点で、坂本と0.1点差の2位発進。年齢制限でミラノ五輪には出場できないが、堂々の演技を披露し、初優勝に向け好スタート。中井亜美(17、TOKIOインカラミ)が77.50点の3位で、五輪代表入りを狙う。
坂本はGPファイナルでミスをしてしまった冒頭の3回転ルッツは余裕を持って着氷。演技の後半に持ってきたダブルアクセル(2回転半)を鮮やかに決めると、3回転フリップー3回転トウループのコンビネーションも落ち着いて決め、高いGOE(出来栄え点)も引き出した。最後の全日本のショートは会心の演技で、満員の会場から大歓声を浴びた。得点は島田を0.1ポイント上回り、伊藤みどり以来の全日本5連覇に向け、首位でフリーに挑む。坂本は「今日は今までになく良い緊張感で出来たので、自信を持って滑れたので何か珍しく試合が楽しかった」とショートを振り返った。
島田は冒頭で高さのあるトリプルアクセルを決めると、続く両手を上げながらの3回転フリップも落ち着いて着氷。後半で3回転ルッツ-トウループのコンビネーションを成功させ、会心の演技で観客を魅了した。演技後、自身の得点に「ただただビックリした」と納得のショートで、フリーでは4回転トウループの挑戦について聞かれると「今はやる予定」と気合を入れた。
シニア1年目でGPファイナル銀メダルの中井は、トリプルアクセルを決めるなど、今季の勢いを象徴するようなスケーティングで観客を魅了。千葉百音(20、木下グループ)は74.60点の4位スタートで、逆転の表彰台入りも射程圏内で、五輪出場にも望みをつないだ。
ミラノ・コルティナ五輪代表は男女シングルはともに3枠。全日本優勝者はそのまま即時内定。2枠目は全日本2位、3位の選手、GPファイナル日本人上位2名、シーズンベスト上位3名から総合的に判断して1名選出。3枠目は2枠目の条件を満たすも漏れた選手から世界ランキングなどを踏まえて選考する。
【女子シングルSP結果】
1)坂本花織 79.43点
2)島田麻央 79.33点
3)中井亜美 77.50点
4)千葉百音 74.60点
5)岡万佑子 73.20点
6)渡辺倫果 71.36点