犬の『睡眠の質』が悪くなっているときのサイン5つ 寝不足による愛犬への悪影響まで

2025-12-20 11:00

愛犬に長く健康に暮らしてもらうためには、質の良い睡眠と活動をバランスよく行わせることが大切です。ところが、睡眠の質を高く維持するのはやさしいことではありません。愛犬への配慮は、寝ている時にも必要です。愛犬が発している睡眠の質が悪くなっているときのサインを見逃さず、適切な対処を行うのも、飼い主である私たちの役割の一つなのです。

犬の睡眠の質が悪くなっているときのサイン

飼い主に抱かれながらあくびをする犬

ここでは、睡眠時間が長くても、体力や気力の回復につながる深い眠りが取れていない状態を、睡眠不足(睡眠の質が悪い)と表現しています。

1.あくびが増える

睡眠の質が悪いということは、眠っている時間が長くても必要な睡眠は取れていないということです。そのため、いくら寝ているように見えても心身の疲れは取れず、眠い状態が続きます。その結果、起きている間も頻繁にあくびが出るようになります。

注意したいのは、犬のあくびは眠い時にだけ出るものではないということです。犬はストレスを感じると、自分を落ち着かせるためにあくびをすることも多いのです。質の悪い睡眠で溜まったストレスを落ち着かせようと、あくびをしている可能性も否定できません。

2.落ち着きがなくなり集中力がなくなる

睡眠不足が続くと、私たちと同じように犬もイライラしやすくなり、ちょっとしたことにも動揺しやすくなります。これまでなら落ち着いて対処できていたことにも、落ち着いて注意を向け続けるのが難しくなることが増えるでしょう。

また集中力も低下するため、これまで飼い主さんとアイコンタクトをとったり指示に従ったりできていたことが、うまくできなくなることが増えるかもしれません。

3.活動性が落ちる

睡眠の質が悪いと、長時間寝ていても疲れが取れず、起きている時間の質が下がってきます。大好きな散歩にも行きたがらなくなり、行ってもすぐに休みたがるようになります。遊ぶ時間も長く続かなくなるなど、日中の行動量が目に見えて減少します。

またちょっとした隙にもすぐにうとうとし、これまでは活動していた時間帯にも、しょっちゅう寝ていると感じるようになるでしょう。

ただし、病気が原因で活動性が落ちている可能性もあるため、睡眠以外の原因が疑われる場合は、早めにかかりつけの動物病院に相談しましょう。

4.食欲が落ちる

落ちるのは活動性だけではありません。食欲も落ちていきます。大好きだったおやつにもあまり食指を働かせなくなったり、食べたとしても食べ終わるまでに時間がかかるようになったりすることも多いでしょう。

ただし、病気が原因で食欲が落ちている可能性もあるため、睡眠以外の原因が疑われる場合は、早めにかかりつけの動物病院に相談しましょう。

5.問題行動が増える

睡眠不足の状態は、体の疲れだけではなく心の落ち着きもなくします。イライラし、物事に集中できなくなります。こういう状態は、犬自身にとっても好ましい状況ではありません。そのため、どんどんストレスを溜め込んでいくようになります。

その結果、犬はストレスを発散するために常に吠えるようになったり、目につくものを破壊するようになったりと、飼い主さんにとっては「問題」と感じるような行動を頻繁に行うようになることも少なくありません。

寝不足がもたらす愛犬への悪影響

外で日差しを浴びながら微睡む犬

寝てばかりいる悪循環から抜け出せなくなる

質の悪い睡眠が続くと愛犬の活動時間は極端に減り、普段は活動している時間帯も寝てばかりいるようになります。そうなると、犬自身も楽しく暮らすことはできなくなります。ストレスが溜まる一方になってしまい、悪循環から抜け出せなくなってしまうでしょう。

免疫力が低下し体調を崩しやすくなる

きちんと眠れずにストレスが溜まるという悪循環を繰り返していると、自律神経のバランスが崩れて免疫力が低下していきます。皮膚や粘膜などから病原体が体内に侵入しやすくなり、ちょっとしたことでもすぐに感染症にかかりやすくなってしまいます。

愛犬の睡眠の質を改善するための対処法

楽しそうに散歩する犬

寝心地の良い寝床を整える

まずは物理的に愛犬の寝床の環境を見直しましょう。寝床そのものの材質やサイズは愛犬に合っていますか?寝床の場所の温度や湿度は適切に管理されていますか?外の気配やご家族の出入りが多くて落ち着けないような環境にはなっていませんか?

犬の習性や愛犬の性格を考慮し、ご家族の気配を感じることができるけれども、静かで落ち着いて眠れる寝心地の良い寝床を用意してあげましょう。

規則正しい生活リズムを作る

規則正しい生活リズムを作ることも大切です。飼い主さんが不規則な生活をしているのであれば、そこから見直す必要があるかもしれません。

毎日必ず同じ時刻に寝起きする必要はありませんが、起床時間や就寝時間、食事の時間や散歩の時間などは、毎日大体同じような時間に行うようにすると、愛犬も自然と1日のリズムが整い、夜も落ち着いて眠れるようになることでしょう。

昼間に適度な運動をさせる

朝起きて食事をし、昼間はずっと留守番をし、飼い主さんの帰宅後に食事をして寝るだけといったような生活だと、夜になっても犬は眠くなりません。どんなに忙しくても、朝晩の散歩を欠かさないなど、昼間や夕方に適度に運動をさせる時間を作りましょう。

しっかりと運動をさせ、ストレスを発散したり心地よい疲れを感じさせることは、質の良い睡眠につながります。

解決が難しい場合は動物病院に相談する

飼い主さんの努力だけではなかなか解決できないと感じたら、かかりつけの動物病院に相談することをおすすめします。きちんと睡眠が取れない原因に病気が潜んでいないかどうかの確認も含めて、プロの視点でいろいろなアドバイスを受けられることでしょう。

まとめ

熟睡する犬のクローズアップ

いくつかの国際比較調査を見ると、日本人の睡眠時間は各国の睡眠時間と比較すると短い傾向があるようです。そのため、愛犬の睡眠の質にまでしっかり配慮できている飼い主さんは少ないかもしれません。

しかし、愛犬に心身ともに健康で楽しく暮らしてもらうためには、睡眠の質への配慮も欠かせません。愛犬が出している「睡眠不足」のサインを見逃さず、快適な睡眠環境を提供することで、愛犬の健やかで穏やかな暮らしを支えてあげましょう。

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